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今治で感じた、今

8/17~19の3日間、僕は今治へ行ってきた。
目的は「Bari Challenge University」という名のワークショップ。
FC今治の会長で、元日本代表監督の岡田武史さんが主催していると知り、
ミーハーな感情を抱きつつエントリー。
無事選考を通り、参加する運びとなった。


アカウント名の通り、僕はこの7月に前職のサラリーマンを退職し、
”ワンディエゴ丸出版社”というふざけた名前の会社に就職している。
この会社の理念は「スポーツ漫画に革命を!」。
今進めているプロジェクトのテーマは「地域密着×サッカー漫画」。
漫画で地方を活性化!なんて言っているが、自分自身は川崎市生まれ川崎市育ちで、地方のことなんて全く知らない…
そんなこともあり、地域の実情視察という面も含めて、今治へ向かった。

今治、めちゃくちゃ景色がいい…!!
晴れ渡る空、温暖でゆったりとした瀬戸内海、しまなみ海道と島々…
自然万歳!ってな感じで、都会と違ってゆったりとした時間が流れている。
ここで3日間もいれば、ゆったりと、リフレッシュできるな~
なんて思っていました。

結果から言うとリフレッシュなんてできませんでした。
ただ、その代わりに得たものは日本の「今」。

ワークショップの課題は
「スポーツの力でどうやって活力に満ち、人が集まってくる街にするか」。
課題の内容云々はいいとして、この課題を通して地方の「今」を知ることとなった。「地方創生」なんて言葉は最近はやっていて、
東京にいると「地方を元気に!」だとか「ふるさと納税」なんてのをよく聞く。

じゃあ地方はどうなのか。こと今治については、造船業もタオル産業も有名で、地方ではあるが元気な都市!というイメージだった。
しかし今治の商店街は、昼には人っ子一人いないシャッター商店街。
ただ今治に暮らす人々はそれをどう思っているのか、ご老人がたは口々に「寂しいな~」とは言っていたが、その程度のものだ。
今治は暮らしていく分には不便な街ではないし、生きていくには十分な街である。気候も温暖で、ゆったりと時間が流れていく。

一方で今働いている人や、学生は危機感を募らせていた。
このままでは今治はどんどん衰退していく…
実際に話した高校生も、大学に行くためにこの今治からでるつもり、と語っていた。若者にとって、地方であることは都会よりチャンスが少ないということを不満に思っている。
働いている人達も、流出して帰ってくるかわからない若者が増えることに危機感を覚えている。
造船業・タオル・美しいサイクリングロードがあっても、根本的な解決につながるのだろうか?
と今治で働く人は話していた…

結局「地方創生」だの「地方の活性化」だので一番盛り上がっているのは、都市部、並びに東京なのだろう。実際の現場である地方では高齢化が進み、多数派となりつつあるご老人方には、それらを実現するだけの活力も、モチベーションも低い。

「地方の活性化」ってそう一筋縄ではいかないな。
現状を見てそう感じた。
「漫画で地方を元気に!」なんて宣っていたが、本当にうまく行くのか?
現場と現状をもっともっともっと知る必要がある。

ただ「Bari Challenge University」に集まってきた人たちは、そんな現状をなんとかしたいと思っている人達だ。真剣にこの課題に向き合う人々と触れ、日本もまだ捨てたもんじゃないと感じた。

簡単なことじゃないからこそ、燃えるものがある。
「ワンディエゴ丸」で、この今治で感じた「今」を乗り越えていく。
それが「今」やるべきことなのかもしれない。


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