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つぶやき

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つぶやきです。
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#文学

小説ではいくらでも自分を偽れるが、批評ではそうはいかない。
そこで発せられる言葉は登場人物のものではなく自分のものであり、他でもないその言葉によって自身が傷を負うことは珍しいことでも何でもない。
芸術と学術、描写と言及の違いはそこにあるのだろう。

ロマン的イロニーとホイジンガの「遊び」。主体が虚構である点においては同じなんだよな。
エリオットの伝統論にしても、受容する対象と主体の間には断絶が見られる。
再解釈の結果生まれる虚構が、現実との格闘を乗り越えられるか。結局はそこなんだろうな。