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【発表】浅倉透に見せたい干潟1選


ドキドキコペポーダ、浅倉透!!!

無限のカイアシ、休眠卵でお届けします!!!!!



ケンミジンコアイドルの自己紹介から失礼します、淀橋ヒノヤです。

浅倉透さんのG.R.A.D.のコミュ、皆さんとっくに読みましたよね?
G.R.A.D.編のネタバレを含むので読んでない人は今すぐ読んできてください。話はそれからです。



読んできましたか?
それでは早速「浅倉透に見せたい干潟」を発表しましょう!








浦内川(沖縄・西表島)河口です!!!!おめでとうございます!!!!


ごめんなさい…

よくないですね。こんな独りよがりな運びで誰が読んでくれるんだっていうね。ちゃんと順を追って説明するので少しだけお付き合いください。


◆干潟は命のざわめきが聞こえる場所

浅倉透「G.R.A.D.編」より

アイドルゲームのシナリオで、ラムサール条約の説明から始まるの凄すぎますよね。皆さんも度肝を抜かれたことかと思います。

作中のファンや業界人たちが感じている圧倒的なカリスマ性を追体験させるかのような掴みどころないコミュが多い浅倉透ですが、G.R.A.D.はそんな彼女の価値観の一端に触れられる非常に奥深いコミュだったと思います。

にしても、一連のテーマを描くにあたって「干潟」というモチーフを引っ張ってくるシナリオライター、あまりに偉才。


↑こんなnoteも書いている通り、海洋生物好きでやらせてもらってるんですが(研究者とかではなく、ただの素人)、自分の記憶にある干潟を思い浮かべながらこのシナリオを読むと、膝を打つシーンが多々ありました。


浅倉透「G.R.A.D.編」より

カニのダンスはなんとなくイメージが湧く人も多いのではないでしょうか。シオマネキやチゴガニのような干潟のカニが行う「ウェイビング」と呼ばれる行動ですね。求愛や威嚇のための動きと言われています。

(↓動画:大量のカニ注意)





動画冒頭の、ビル群を背にカニたちが佇む光景は、まさにこのコミュからイメージされる干潟そのものなので是非見てもらうとして…

カニのダンスは0:37あたり。小さなカニたちが一心不乱に腕を振り上げるさまは圧巻です。

こんなふうにカニをはじめとする小さな生き物たちが蠢いていて、それを食べにくる鳥たちがいて…実際に干潟に立つとわかりますが、音はもちろん、肌で感じられる「命のざわめき」がある場所です。


浅倉透「G.R.A.D.編」より

だから、この感覚すごく分かるなぁと思ったんですよね。浅倉透という人間がその音から何を感じ取ったかまでは安易に語ろうとは思いませんが、五感に訴えかけるものがあったんだと思います。


◆デトリタスになりたい浅倉透

浅倉透「G.R.A.D.編」より

干潟に住むカニたちは一心不乱に泥を口に運んでいます。彼らは、コミュでも語られている「泥に含まれる有機物」を濾しとって食べています。

じゃあその「有機物」って何なんだって話ですが、これはデトリタスとよばれる生態系において重要な栄養源です。

デトリタスは生物の死骸や排泄物に由来します。
頂点捕食者を含む多くの生物の死骸やその欠片を、デトリタス食性であるカニたちが食べて分解し、カニたちが魚や鳥のエサになり…
こうして干潟の生態系が回っているわけですね。


浅倉透「G.R.A.D.編」より

しばしばクジラに例えられるノクチルの面々ですが、浅倉透がここで語るように、頂点捕食者であるクジラもまた、死骸となればやがて分解されて次の命へと繋がっていきます。


ところで、先ほどの動画のカニのダンスを見て、何かに似ているなと思いませんでしたか?

浅倉透「G.R.A.D.編」より

アイドルファンです。
ライブでサイリウムを振る大勢の観衆と、一心不乱に求愛ダンスをするカニ(基本的にオスがメスの気を引くために行う行動です)。

浅倉透は干潟で踊るカニたちを見て、ステージからの光景を連想したんじゃないかと。そういう妄想をしたりしました。あくまで個人の見解ですが。


さて、前置きが長くなりました。私が浅倉透に見せたい干潟「浦内川河口」
2021年に世界自然遺産に登録された西表島の中央を流れる大きな川で、広大なマングローブ林が広がっています。

この川の河口にも豊かな干潟が形成されているのですが、この景色をぜひとも浅倉透に見てほしいのです。

(↓動画:先ほどよりも大量のカニ注意)





浅倉透「やばい、めっちゃいる」


ミナミコメツキガニという小さな丸いカニ。
ナレーションによれば何百万匹とのことですが、大きく潮が引くタイミングを見計らえば、比較的簡単にこのような光景を目の当たりにできます。
(西表以外でも見られますが、数はたぶんここが随一)


彼らの行動はとてもシンプルです。
波打ち際で泥をひたすらに口に運び、敵の気配がしたら一目散に砂の中に潜る、そしてしばらくすると砂から出てきてまた泥を食べだす。

まさに、ただ生きている一つ一つの命。これを見たら浅倉透はきっと感動するに違いない。



というわけで、シナリオライター様。ノクチルで西表にいくコミュ、何卒よろしくお願いします。由布島で水牛車に乗るイラスト、楽しみにしてます。

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