過去問でヤマをはる危険。

  こんばんは関口です。

 これから、過去問題集に取り組むにあたり、特に気をつけてほしいところについてお伝えしたいと思います。

○過去問でヤマははるな!

 例年いらっしゃるのが、過去問の出題状況をみて、今年はこれが出そうだなどと予想を立てる方です。これは「絶対に」やめてください。

 大失敗のもとになります。入試当日に出される問題は当然ですが初めて見る問題です。過去問にどんなに慣れていても、少しは違和感を感じるはずです。
 受験後の感想で、「今年は問題が変わった」という声を聞きますが、先生たちから見て、「変わった」と思えることは本当にまれです。傾向が変わったなんてことではなく、初めてみる問題に単に戸惑っているだけなのです。そういうそもそも不慣れな状況で、一生懸命予想して張ったヤマが、外れたりするとどうなるか。一気にパニックになり頭が真っ白になったりしてダメになることになるわけです。絶対にしないでください。これは、受験する学校の過去問「だけ」をやっている人にも当てはまります。

 逆に、様々な形式の入試問題に接することの方がむしろ重要です。授業の時に誰も受験しないような学校の過去問を扱うのは、当然大事な問題が中に入っているからですが、どんなことがあっても本番でベストを尽くせる「強さ」を身につけるためにでもあるのです。

 過去問を解く回数が増えてくると、特定の分野の問題で特に正答率が悪いことに気づくことがあります。その時には面倒くさがらずに、その単元の復習をしましょう。過去問は、今までの学習内容の全範囲からだされますので、問題を解くときにどの単元かを意識しつつ知識を使わねばなりません。ところが、苦手分野については、そのあたりの意識をする「以前」の状況だったりします。そういう場合は実際の入試問題の中でやるよりは、類題の反復演習をした方がよい場合があります。単元ごとの演習だけでは入試では歯が立ちません。しかし、それ以前に理解や暗記が追い付いていない部分については、気づいたときに振り返って復習することも重要です。

○毎日全教科を学習しましょう

 これは、「過去問」と直結することではありませんが、今から意識してほしいので書きます。だんだん、足りないところ、苦手なところが見えてくると、その勉強ばかりすることになります。それは当然のことなのでそうしてほしいのですが、一点注意したいのは、その日に「勉強しない教科」を作らないで!!ということです。ある意味、受験勉強は「スポーツ」と同じです。どんなに能力の高い人でも練習しない日を作ることで、身についたスキルや知識などが抜け落ちていきます。苦手を克服しても、得意分野の力がなまってしまったら台無しです。できるところはできる状態を維持し、できないところを補充していくことが大事になります。中3で都立だったら5科、私立だったら3科、小6だったら2科か4科か、とにかく入試で問われる科目は、得意不得意に関わらず、全教科を毎日勉強するように心がけてください。ちなみに、これは、「全科目」であって「全範囲」ではありません。一部であっても、関連する領域の知識を維持することには、十分に役立ちます。

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