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根底に能がある映画「Village」

公開中の映画「Village」では、能のシーンが印象的に描かれています。

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映画はまず「邯鄲(かんたん)」の演能場面から始まります。人生は夢のように儚い...というテーマは、物語の根底に流れ続けます。

舞台となるのは、霧深い山あいの美しい自然に、巨大なゴミの処分場が建つ、霞門村(かもんむら)。いったん社会から落ちこぼれた人間は復帰するのが困難という、現代日本の縮図のような村の中で、主人公の優と幼なじみの美咲が見せるきらめく瞬間。これが一睡(炊)の夢に重ねられ、邯鄲男の面(おもて)も
重要なアイテムになります

能「邯鄲」のあらすじはこちら

村人が祭りで能面に似たマスクをつけるのは少し怖い気もしますが、神秘的でもあり、稽古シーンや薪能での「羽衣」など、村が古くから能を伝えていることが大変美しく描写されます。
能が好きな人はもちろん、観たことがない方にも見どころとなっています。

能「羽衣」のあらすじはこちら

能楽監修は、公益財団法人十四世六平太記念財団理事長で映像作家の近衞忠大氏、能楽指導はシテ方喜多流の塩津哲生師、塩津圭介師です。

ゴミ処理問題は安易な解決を見ることは難しく、そこにサスペンスの要素も加わって、主人公たちを取り巻く闇は徐々に濃くなります。観客もそこに引き込まれていくようです。

映画館で体感してみてください!

出演は、横浜流星、黒木華、中村獅童、古田新太ほか。

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