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【内向型リーダーシップ開発の第一人者を目指して】- HINOEがやりたいこと

先週の投稿では、株式会社HINOEの立ち上げに込めた想いを綴りました。
強く、美しく、オーセンティック。株式会社HINOEの立ち上げに込めた想い。|矢本 洋介 | 内向型リーダーシップ開発 (note.com)

HINOE(丙)の由来、そしてHINOEが叶えたいことを踏まえ、改めてHINOEは何をする会社なのか、事業のコンセプトと、今後の方向性について紹介させてください。

内向型リーダーシップ開発と包括の専門家

事業の大目的は、クライアントの経営向上に資する "インパクト" をもたらすことです。その為に、代表的な経営資源とされる、人・モノ・金・情報・コトの内、HINOEは "人" に働きかけを行います。そして、人の集まりである、組織・チームが高い成果を上げられるようになることを事業の目的とします。

所謂「企業向け研修サービス」を提供する会社は数多く存在しますが、内向型 × リーダーシップ開発 への尖りと、(内向的なリーダーを含めた)多様性の包括が、HINOEの専門領域です。

内向型の定義は、発達心理学者のジェローム・ケーガン教授が提唱する、脳の「刺激に対する反応度(内向型は高反応)」とされており、HINOEの考える 内向型 × リーダーシップ開発 とは、"自分が処理できる刺激レベルをマネジメントしながら、効果的にメンバーに働きかけられるようになること" だと考えています。

リーダーシップ開発をメイン事業として行っている会社もありますし、内向的な方に対するコーチングサービス、自分らしく生きるヒント・指南書も存在します。そのような中、「内向型の性質を踏まえたリーダーシップ開発が、経営インパクトに与える影響」については、そこまで議論がなされていないように感じます。

改めてになりますが、なぜ内向型リーダーシップの開発が必要なのでしょうか。前提として、リーダーシップは誰もが発揮できる(発揮すべき)ものとされていますが、加えて、内向型が外向型のリーダーシップスタイルに合わせることが暗黙の了解になっているからだと考えます。

多くの内向型にとって、外向型の「当たり前」は当たり前ではありません。バケツいっぱいに水が入っている人は、少し手を伸ばすことで水をすくうことができますが、バケツに少ししか水が入っていない人は、奥まで手を伸ばさないと水をすくうことができません。それはとてもしんどいことなのです。

外向的であることがリーダーシップに結び付けられることが多い中、内向的なタレントを取り残さない(特定→育成→包括する)ことに共感してくださる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

余談ですが、HINOEでは、「自分らしさ」と「自分ならでは」という言葉を明確に使い分けています。自己表現、自分の気質のままに生きるという意味で、自分らしさは大切なことだと思います。その一方で、「自分ならでは」には、自分の気質・専門性・持ち味を経営インパクトに繋げる意も含まれます。"経営インパクト" が出てなんぼ、というのが拘りのポイントです。

事業コンセプト: 「静から動への分岐点で心を立たせる」

内向型のリーダーシップ開発支援を行うHINOEですが、内向型を外向型へ変えることを目指してはいません。内向的であることを受け止め、そのことに誇りを持ち、コンフォートゾーンから出ることで効果的なリーダーシップを発揮することを "ねらい" としています。

 "ビジネスでウケる" ペルソナ(仮面)を被り、あたかも外向型のように振舞うことは時に戦術として効果的かもしれませんが、サステナブルではないというのがHINOEの見解です。外向型と内向型とでは、刺激に対する感度も、失ったエネルギーを補給する術も異なります。

https://o-dan.net/ja/ サイトより

「在りたい姿」と「現状」の間に点在する、問題領域。その領域で立ちはだかる障壁 に、"針の一穴" を開ける独自のブレイクスルーのことを、事業のコンセプトと呼んでいます。

内向的な方が効果的なリーダーシップを発揮する上で、直面する障壁とは何でしょうか。内向型=静かな人 とは限りませんが、静かな時間を必要とし、過度な刺激やリスクを避け、行動の前に思考を重ねる(早さより深さを追求する)傾向にあるため、結果として、静か・控えめに見られる方も少なくありません。

「考えている間にどんどん議論が進んでしまう」「会議で声(態度)の大きい人に発言の機会を奪われる」「人前で恥をかくことを恐れる」「自分をアピールすることが苦手」等、内向的であることだけが原因ではありませんが、コミュニケーションの強度を高めるには多くのエネルギーを必要とします。

HINOE ならでは のブレイクスルー(事業コンセプト)は、「静から動への分岐点で心を立たせる」こと。静かなリーダーを誕生させることではなく、内向的なリーダーが "動" を取り入れ、効果的なリーダーシップを発揮するお手伝いをします。

リーダーシップの定義は多岐にわたりますが、立教大学 経営学研究科 石川 淳 教授によると、リーダーシップの本質的な定義は、「チームや職場目標の達成のために他のメンバーへ及ぼす影響力」とされています。

影響力を受けたメンバー(フォロワー)の行動が成果創出に繋がるため、メンバーの能動性を引き出すことができなければ、リーダーシップが発揮されていないことと同義なのです。

内向的なリーダーが "動" を取り入れることは、外向型の真似をするということではありません。"内向型ならでは" の工夫であり、困難に向き合う姿勢は、強く・美しく・オーセンティックな萌芽であると考えます

今後の方向性について

「静から動への分岐点で心を立たせる」ことを事業コンセプトに、内向型のリーダーシップ開発を、対組織(アウェアネスの向上)と、対個人(スキル開発)の両面で行います。

具体的には、①内向型・外向型(隠れたペルソナ)を特定するツールを用いたチームビルディング ②コミュニケーションの強度を高めるスキルトレーニング ③多様性の包括を促進させる対話型・組織開発 のローンチを予定しています。

尚、①についてはHINOE創業前より実施をしており、クライアントからは「外向型に見せようとアクセルを踏んでいることが分かった」「外向型と内向型のリーダーでは、取るべき戦術が異なることが分かった」「互恵性を意識できるようになった」「チームの共通言語・共通体験を持つことができた」との声も寄せられています。

最後に今後の展望ですが、HINOEは日本における「内向型リーダーシップ開発」の第一人者になることを目指します。内向型をテーマに活躍する著名人(例:スーザン・ケイン「内向型人間の時代」、ジル・チャン「静かな人の戦略書」)と肩を並べ、その可能性を啓発することを目標にしています。

https://o-dan.net/ja/ サイトより

魅力的な著名人・リーダーは外向型だけではありません。エイブラハム・リンカーン、ガンジー、アインシュタイン、ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグ、オードリー・ヘプバーン、エマ・ワトソン、私たちの知る数多くのセレブリティは内向的な方々なのです。

内向型リーダーシップが当たり前になると、どのような世界が開かれるのでしょうか。これまで以上にリーダーシップが身近なものになり、組織・チーム・環境に対する1人1人の働きかけが、より良いものになるかもしれません。そのような未来の実現に向けて、HINOEは内向型リーダーシップ開発のアンバサダーを目指します。


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