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ブルーオーシャンな営業戦略|顧客の本質的な課題を見つけ、それを解決することを自分の使命に!

納得のいく商談ができ、お客様の反応も良かったはずなのに、なぜかその後、連絡が取れなくなってしまった。

検討しておきます」という言葉で交わされて、結局そこから一切商談が進まなくなった。

なぜだ…あの時、あんなにも盛り上がったのに…。

営業をしていると、こうした場面に遭遇すること、よくありますよね。
私も何度も何度も経験してきました。

そんな時、チームメンバーとよくこんな例え話をします。

今回の商談で、ちゃんとカレーのシミを残すことはできた?」
と。

「カレーのシミを残す」とは、一体どういうことか?

お気に入りの白いシャツにカレーをこぼし、シミがついてしまった時、皆さんはどうされますか?

一刻も早く洗ってこのカレーのシミを綺麗に取り除きたい!」と考えますよね。

そんな時、目の前に現れた営業マンが、

私達は、そのカレーのシミを確実に落とすことができます。よろしければ、取って差し上げましょうか?

と提案してきたなら…

皆さんは「良かった!ぜひとってほしい!」という風に、その営業マンに頼むことになるのではないでしょうか。

それと同じように、面談の場でお客様が「何としてでも解決したい」と思われる課題を掘り起こせたかどうかが、契約に至るかどうかの分かれ目となる。

私達金融コンサルタント(保険の営業マン)は、「砂漠で傘を売るようなもの」と比喩されるほど、難しい仕事に取り組んでいます。

保険(生命保険・自動車保険・火災保険等…)の普及率がほぼ100%という日本で、それを見直す必要など全く感じられていないお客様に、どのようにして契約していただくか…。

そのためには「早急に解決したい!」という課題をお客様に強く認識していただけるかどうかがポイント。

それを私達のチームは、わかりやすく、少し遊び心のあるたとえで「カレーのシミを残す」という風に表現しているというわけです。

潜在的な課題を掘り起こせ!

では、どうやってカレーのシミを残すのか。

それには「お客様に、潜在的(本質的)な課題に気づいていただく」必要があります。

目に見えて分かる顕在化された課題ではなく、
なるほど!それこそが本質的な課題だったのか…」という大きな気づきを伴った課題です。

例えば(経営者の)お客様が「売上があがらない」という課題をお持ちだったとします。

売上が上がらない原因は、営業広報に力をいれられていないから。

「…では、インスタグラムやTiktokをやってみるのはいかがでしょうか?私の周りにそれを解決できるプロがいるので、ご紹介しましょうか!?」

この程度では、お客様の重い腰は上がりません。

やったほうがいいけれども、やらなければいけないわけではない」という程度では、人の心は動かせない。

では、潜在的な課題とはどういうことか。

売上が上がらない」課題に対して、営業広報に力をいれられていないという理由が考えられる。

それに対して、決算書の数字も照らし合わせながらさらに原因を探っていくと、

「毎年思うように利益が出ておらず、そもそも営業広報や人材育成に投資できる資金が無い。

この状態が続けば、永遠にそこに対する投資はできず、売上はジリ貧になっていく。

ではそんな時に、借り入れしていた金融機関からの融資がストップしてしまったらどうする?

どのようにして事業を存続させていく?どのように社員やその家族を守っていく?

こうしたリスクが起こることを考えれば、今のうちから会社の経営構造を改善し、しっかりと売上が上がり利益が出る体制を作っていかなければならない。

今後会社を永続させていくためにも、社長、今のうちからしっかり対策していきましょう」

という風に、お客様に潜在的な課題を認識していただけると、危機感や捉え方も随分と変わってきます。(あくまで一例なので、これ以外のアプローチもありますが…)

上辺の話に終始するのではなく、いかに、お客様の潜在的な、本質的な課題にアプローチできるかがポイントだということですね。

結局は、for youのスタンスで決まる

では、そういった潜在的な課題にアプローチするにはどうすればいいか?

以前にも書きましたが、やはり「徹底的に事前準備すること」が大切です。

私は、初めてのお客様との面談の前には、帝国データバンクなどで事前に経営情報等を調べて、潜在的な課題は何か、その仮説も立てた上で臨みます。

このように、事前の情報量が多ければ多いほど、当日の商談で核心につく質問をすることができるようになります。

とはいえ、やはり大切なのは、小手先のテクニックではなく、「for you」の営業スタイルで仕事にのぞんでいるか、ということに尽きますね。(購買代理と販売代理の考え方)

「for me」のスタンスで、自分の成果のためにお客様と接していても「ここまでしてくれて有難う」というお客様の感動ラインを超えることはできないように思います。

どこかで、言動に天井ができてしまう。
それでは、契約にも、紹介にも繋がりません。

お客様の課題解決のために、「for you」の精神で臨むことによって「今お客様に、何をしてあげられるともっと喜んでもらえるか」に意識がいき、具体的な行動にも繋がっていく。

その気持ちと行動はお客様にもしっかり伝わり、その積み重ねで信頼関係が構築され、長期的な成果へと繋がっていく。

そう思います。

今日の記事は「カレーのシミを残す」というポップな例え話から始まりましたが、営業のスタンスからくる行動、そしてその結果は、全て繋がっています。

また、今回書いたようなスタンスで仕事に向かう営業マンは、世の中には一握りしかいないと日々感じているので(ほとんどがfor meのスタンス)、これができれば、ブルーオーシャンな世界で、自分らしく働き、長く成果を出し続けることができる。

保険の営業は砂漠で傘を売る仕事と言われるほど厳しい一方で、スタンスさえ間違えなければ可能性のある世界ですし、営業の仕事の面白さを存分に体感することができる。

私は、この金融コンサルタントの仕事に、今は誇りを持って働いていますし、もっともっと
自分自身を高めて、より高みをめざしていきたいと思います。


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