婚活記録①初お見合い

相談所に入会金を支払い、写真を撮って書類も提出した。

プロフィールはそんなに考えず、相談所の人が考えてくれたものをちょっといじって使った。

準備完了、さぁ始めるか、と僕の場合はならなかった。

当時付き合っていた9歳下の会社の後輩がいたからだ。

付き合ってる人がいるのになぜ相談所に登録したのかと思われるかもしれないが、お互い先はないなと感じるような付き合いだった。

お互いと言ったが、僕は彼女のことが好きだった。彼女の方がどこか僕に心を開いていない感じが続いていた。どうにか心を開いてもらおうと手を尽くしたけど変わらない。きっと彼女は何か違うと感じながらも流れで付き合っていたのだと思う。そのうち自分の心も離れていってしまった。

そんなこともあり最初のお見合いは登録してから3ヶ月くらい経ったあとだった。

こんなのんびりできてしまうのも安い月会費のせいだろう。懐が痛いくらいの出費をしなければ人は本気になれない。

最初のお見合いは向こうからの申込だった。

年齢28歳、医薬品関係の仕事をしているらしい。
写真も普通だったので会ってみようと思った。

場所は池袋のホテルのラウンジ。

お見合い場所のほとんどがホテルのラウンジだ。

格好はスーツが無難と聞いていたので、スーツの身をつつんで向かったが、周りをみると休日なのにスーツ姿のお見合いっぽい人がちらほら。

ホテルのラウンジは宿泊客のためだけではないことを知った。その暇な人はどこかのホテルのラウンジに入ってみるといい。リアルなお見合い現場を目撃することができるだろう。

待ち合わせ場所のラウンジ前に着いてキョロキョロしていると、Aさんが声をかけてくれた。（あとから知ったが男性から声をかけるのがマナーらしい。相談所は細かいルールがけっこうある）

はじめましてヒノです、ととりあえず挨拶しAさんの顔をみると、、かわいい。写真では派手目な感じだったが、実際はさっぱりした顔立ちだったがその方が自分の好みである。軽くテンションがあがる。

その時にどんな話をしたか1年前のことなのであまり覚えていない。自分は特に会話テクニックとか教わってないので、たぶん仕事のこととか趣味とか普通に合コンとかで話すようなことを話したと思う。

お見合い時間はどんなに盛り上がっても1時間で切り上げろと言われていたので、ちょうど1時間経った頃に、ではそろそろと持ちかけ店を出た。

ちなみにお見合いにかかった費用は男性が持つことになっている。2人分の飲み物で1500円くらい（ラウンジ高い）。

相談所に支払うお見合い料が約2千円、交通費含め1回のお見合いで約5千円と考えるとまぁいい値段である。

お見合い終了後、相談所へ交際を希望するかしないか連絡する。

お互いが希望すれば交際成立だ。

ここでの交際は仮交際と呼ばれるものであり、世間でイメージする交際とは違う。その間は別の人とお見合いしてもよし、いわばお試し期間のようなものだ。

仮交際から3ヶ月以内に本交際に移らなければならない。本交際は結婚までの準備期間であり、本交際＝ほぼ結婚といった感じだ。

もちろん自分は交際希望を出し、Aさんも希望してくれて、交際成立となった。しかし1回デートしたあと向こうからお断りの連絡が来た。

まぁ最初からうまくいくわけない。こんなかわいい子もいるなら頑張ろうとそのときは思っていた。

その後の婚活は困難を極めていく。