【B3第25節】徳島ガンバロウズ分析【岡山戦】

はじめに

みなさんはバスケットボールを観戦するとき、何に注目してご覧になっているでしょうか。
ボールを中心に見ている人、推し選手にカメラを向ける人、会場によっては、チアに熱視線という人もいるでしょう。バスケ観戦の仕方は自由です。公序良俗に反しない範囲で大いに楽しみましょう。
かく言う私は「戦術」を中心に観戦しています。このフォーメーションはどうだとか、このマッチアップはどっちが有利だとか、まるで自分がHCにでもなった気分で見ています。ここまでは割と普通だと思いますが、ここから。HCのつもりなので予め対戦相手の過去の試合を見て研究しています。選手ごとの得意なプレーやセットプレーを確認し、ガンバロウズならどう対策するか、というのを考えます。そして試合に臨み、当たっていたらニヤニヤし、外れたら勉強しなおす、ということを繰り返しています。
共感を得られるようなことではないので今まで誰にも披露せずにいたのですが、23節品川戦でガンバロウズが見せたプレーと私の考えた対策がかなり一致してめちゃくちゃ気持ちよかったので、25節岡山戦向けに私が考えていることをnoteに残します。
読者のみなさんもホーム最終節に向けた予習ができると思ってお付き合いいただければと思います。

注意事項

・選手は敬称略
・略語、専門用語を使用。全部説明するとキリがないので適宜検索願います。もしくはコメントで聞いてくれたら答えます。
・3000字くらいあります。長いわ!って人は「結論」の部分を読んでいただけるとだいたいの内容がわかります。

対戦相手:トライフープ岡山

今シーズン:16勝30敗(14位)
第2節で福井に勝利するも序盤は大きく出遅れ。年明けからチーム状態が上向き1~2月は10勝6敗。横浜EXに連勝したり、鹿児島相手に敗れはしたが4Qで猛追してOTに持ち込んだりと内容も充実。しかし3月は1勝のみでプレーオフ進出の可能性が断たれた。

・ロスター
PG
#0 花田
#3 浦野
#18 岡田
#27 鈴木
SG
#22 向井
#31 高畠
#91 佐藤
SF
#11 野田
#24 ハッサン
PF
#4 パーマー(帰化申請)
#5 ラド(外国籍)
#7 フィリップス(外国籍)
#12 サミュエル(外国籍)

・想定スタメン
#3 浦野
#18 岡田
#31 高畠
#4 パーマー
#12 サミュエル

・ロスター考察
PGは#3 浦野か#27 鈴木。#18 岡田はほぼSG。#0 花田は出場時間が少ない。
#3 浦野はサイズはないが脚力のあるディフェンス。
#22 向井、#31 高畠、#91 佐藤の3人でSGとSFを務める。
#31 高畠は日本人エース。
SF登録の#11 野田は平均10分、3点くらい。#24 ハッサンは出場時間が少ない。
PFの外国籍4人の力関係は#12 サミュエル≧#4 パーマー>>#5 ラド=#7 フィリップス。#5 ラドと#7 フィリップスはそこまで個人技ない。#4 パーマーは3Pと2Pの試投数がほぼ同じ。
#18 岡田、#22 向井、#31 高畠、#91 佐藤、#4 パーマーの3Pは要警戒。他の選手に打たれて入ったら割り切ろう。岡山のシューターの序列は#31 高畠>#18 岡田>#22 向井>#91 佐藤。

・#12 サミュエル
ローポスト1 on 1は得点期待値がかなり高め。体をぶつけた後にベースラインと反対方向へのステップで抜いてくる。左足を軸にしたターンからのシュートは確率高め。一人で止めるには苦労するかも。3P%は思ったより低いがワイドオープンはそれなりに決めてくる。ドライブは大きなクロスオーバーを多用するのでスティールのチャンスあり。

股抜きハンドオフ

#4 パーマーと#12 サミュエルはキレやすい。毎試合のようにどちらかがテクニカル吹かれる。特に#12 サミュエルはディフェンスに戻らずに審判に詰め寄ることもあるのでその隙をついて速攻したい。ダーティな戦いは望んでいないが、粘り強く戦ってフラストレーションを溜めさせるのは有効。

セットプレー考察
・ホーンズセット
オーソドックスなホーンズセット。ハンドサインはピースサインを下に向けたやつ。

ピックアンドロール(PnR)もするが一番脅威になりそうなのは↑のセット。
①#4 パーマーが面取りorVカットでボールを受ける
②#3 浦野が手渡しで回収
③コーナーの選手が移動、スクリーンをかけ#12 サミュエルがローポストへ
④#12 サミュエルの1 on 1
#12 サミュエルを一人で止められない可能性が高い。その場合ガンバロウズのディフェンスルールではヘルプサイド45度の選手がヘルプに向かう。ダブルチームなら高確率で止められるだろう。しかし岡山はヘルプサイド45度の選手がカットインすることが多い。つまりどフリーの選手の侵入を許す格好となる。#12 サミュエルは1~2回ドリブルをしてからステップインすることが多いのでこの時間にボールサイドのヘルプがスティールを狙う等で対策したい。


・AIカット
#31 高畠を活かすセット。右サイドの方が得意そう。#31 高畠がパスを受けるときがスティールチャンス。

他にも#31 高畠を活かすセットがある。

・ツーメンゲーム
#12 サミュエルがトップにいる場合はPnRが多い。他の3人はコーナー待機×2とゴール下or45度待機。後半になって疲れてくると使用回数が増える。ドライブでそのまま持っていくことより外国籍にパスを通すことが多い。

・ローポスト
外国籍がボールを運んできたときに多用するセット。45度までボールを運んだらローポストにいるPGが手渡しで回収する。その流れでPGのドライブインor外国籍がローポストにポストアップ。
手渡しパスはスティールチャンスだが、無理に狙いすぎてファウルを吹かれないようにしたい。


#12 サミュエル以外の外国籍はスリップやゴーストスクリーンを多用してゴール下に走り込んでくる。合わせの原則として、外国籍がゴール下に向かうようなスクリーンをセットすることが多い。

ヘルプサイド45度の選手がカットインして外国籍選手を中に入れるスクリーン

・エンドインバウンズ
たまにセットプレーをする。

ディフェンス考察

・PnR
ダブルチームをするブリッツを仕掛けてくるのが基本。だったのだが、香川戦では全くやらなかった。サイドライン側にドライブしてしまうとパスの出しどころがなくなりがちなのでコートの真ん中に向けてピックをセットする。真横にドライブするとディフェンスを2人ともちぎることができる。

画像奥に向かって進む
進行方向を90度変えるとディフェンス2人をちぎれる

・例外
#12 サミュエルはブリッツをやらない。その際ボールマンディフェンスはファイトオーバーするためにボールマンに接近するのでドライブで抜き去るチャンス。特にリジェクトやリピックで進行方向を変えるのがかなり効果的。塚本ならレイアップを量産できそう。

画質悪すぎワロツァ
ボールマンディフェンスを抜くと5対4のアウトナンバー
左ドライブに反応
ファイトオーバーするので右に切り替えして2人とも抜く

・外国籍同士のPnRはスイッチ。

・マンツーマン
日本人選手はクローズドディナイでパスカットを狙ってくる。ぬるいパスはカットされるので注意。バックカットが有効。
ドライブに対してほんのりと中に寄ってくる。キックアウトする意識を持ちたい。
サイズのミスマッチが起こらないようにディフェンスしている。スクリーンがしっかりかかればノーマークを作れる。

・ゾーンプレス
2-2-1のゾーンプレスをたまにやる。鹿児島戦のように落ち着いてやれば普通に突破できそうではある。

・ゾーンディフェンス
2-3のゾーンディフェンス。後列の日本人選手(#11 野田が務めることが多い)のところが狙い目。逆サイドから展開してポストアップしたい。

結論

オフェンス
注意点→対策
・外国籍選手がスクリーンのユーザーになってゴール下に飛び込んでくる
→コミュニケーションを取ってスイッチ
・#12 サミュエルのローポスト+反対側45度からのカットイン
→ダブルチームに行くタイミング
・#31 高畠のドライブ
→気合。ジャワラさんたのんます。
・日本人選手と#4 パーマーの3P
→いいキックアウトパスを出させない

ディフェンス
・ブリッツ
→真横に移動してはがす
・クローズドディナイ
→バックカットを狙う。しっかりミートしてカウンタードライブする。
ガンバロウズは
・コームズとドーソンにボールを持たせて岡山の外国籍選手相手に1 on 1
・PnRをセットしてドライブ
この2点をオフェンスの基本にしたい。

おわりに

まとまりもないし読みづらい文章でしたがお付き合いいただきありがとうございました。あと3倍くらいは書けたのですが執筆時間の都合でこの辺で終わりにします。
普段ずっとこんなこと考えています。傾向と対策を考えるのが好きなんですよね。
他にもBリーグの試合やYouTubeを見てガンバロウズにフィットしそうな選手を国内外問わず探しています。ガンバロウズのユニフォーム姿を見たい!という選手が自分の中では数名います。一人でも実現してほしい。
個人的にB3の研究は続けたいです。B3の全試合を見て、この選手はこういうプレーが得意だとか、ここからのシュートの確率は何%だとか、B3公式にない指標だとか、そういうデータベース作りたいですね。印象じゃなくて具体的な数字を出せればいいなと思います。
徳島ガンバロウズさん、私、アナライザーいけます。
久川コーチの睡眠時間を稼ぐくらいは働けると思います。ガンバロウズの勝ちを手助けする準備できてます。こちらにて連絡お待ちしております。結構本気ですよ。
とうとうホーム最終節。逆転4位を信じて応援していきましょう!


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