日本には
日本には両墓制の慣習を持つ地域がある、という話は、聞いていました。この旅で、瀬戸内の小さな島の外れにも、それを見付けました。
島で土葬が行われていた頃、遺体は集落から離れた土地に埋葬して「埋め墓」とし、集落に近い場所には石塔を建てて「詣り墓」とした、といいます。
狭い島を効率的に使う工夫かもしれません。それと同時に、墓の特徴を如実に表す慣習のようにも見えます。
一説に、ハカとは、放り投げる場所を表す「ホウリカ」から転じた言葉とされます。
死者を遠ざけながらも、しのぶ。バーチャル墓(仮想霊園)も登場する時代に、埋め墓の前で、死者と生者の間の距離について考えました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。何らか反響をいただければ、次の記事への糧になります。