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オルニトミムス

オルニトミムスの学名は、「鳥(ornith)に似たもの(mimus)」という意味で、その名のとおり、鳥のような長い首、長い脚、小さな頭を持っていた。

その名のとおり、鳥のような翼もあった。でも、別名、ダチョウ恐竜とも呼ばれ、その名のとおり、彼ら・彼女らは、飛べなかった。

「飛べない翼は、翼と呼べるのか」と、君は、いう。でも、その翼には異性に求愛する機能があり、また、卵を温める機能があった。多分、それで十分だった。

愛を伝え、育む翼さえ持たない私は、せめてこの手を伸ばし、おっかなびっくり君の肩に触れる。笑顔とは裏腹に君は、いまだに一瞬、身を固くする。

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