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人工知能の研究者

人工知能の研究者である黒川伊保子さんは、「なぜ女は転びそうで転ばなかった話をするのか?」との話を例に、男女の脳は全く別の装置である、といいます。

「転びそうで転ばなかった話は、情報ゼロ」と男性脳は、考える。けれど女性同士なら「それは怖かったわね」と共感し合える、と。

話す方は、そうやって「怖かった」という信号を出力して脳を解放し、聴く方は、自分が同じ危険に遭遇する際の対処法としてその信号を取り入れます。

狩りをしていた脳と子育てをしていた脳の違いと黒川さんは、いいます。この種の決め付けは、今時は眉唾で、でも、どこか思い当たります。苦い失敗として。

男女のミゾは深くて、相手に「自分の脳の中にあるような真実」を求めようと思ったらあまりにも空虚な関係になる。けれど、この男女のミゾは、意外に幅が狭くて、ことばの橋が懸けられる。

(黒川伊保子『女の機嫌の直し方』)


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