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テレキャスタードリームPart2

※2023年3月に 公式LINEにて配信されたコラムを編集し再掲したものです。

親愛なる友だちへ、ひねもです。

前回はテレキャスターが誕生するまでを書いた。

今回はMYヒーローの話し。

・ジョー・ストラマー
・キース・リチャーズ
・ブルース・スプリングスティーン
・尾崎豊

がテレキャスターを使っていたので、僕も同じギターが欲しい!と思ったのです。


ジョー・ストラマー


MYヒーロー1人目はジョー・ストラマー

・1966年製テレキャスター

元々のカラーはサンバーストだったのを黒いスプレーで塗り潰ししたという男気溢れる一本。

数多のライブを経てボディが削れ、塗装も剥がれて独特な風貌になっている。

サンバーストが少し見え、ピックガードも白かったのがわかる。

この見た目がたまらなくカッコいい。

再現モデルも発売されている。

このギターは友達のVIRGIN CRAB BANDのマツイくんが使っていた。

初めて共演したときに楽屋で もしかしてあのジョーのモデル? と聞いた記憶がある。

映画コントラクトキラーでの演奏シーンがたまらなくカッコいい。

ガラガラの酒場、申し訳程度のステージ、心に訴えかける歌声、掻き鳴らされるテレキャスター 。名シーン。

ちなみにジョーはエスクワイアも所有しており、こちらもカッコいい。

こちらもカスタムショップから再現モデルが販売された。


キース・リチャーズ

MYヒーローその2はザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ!

・1952年か1953年製テレキャスター
通称:ミカウバー(ミコーバー)

キースの生涯の相棒。

エリック・クラプトンから27歳の誕生日に貰ったと言われている。

ミカウバーには様々な改造がされていてる。

最初はフルオリジナルだったがストーンズでツアーに出てから様々な改造がされた。

まずフロントピックアップがギブソンのPAFハムバッカーに、そしてリアピックアップがフェンダーのラップスティール用のものに変更されている。

フロントはさらに変わった点として通常と逆向きに取り付けられている。

セレクターカバーはストラトキャスター用に変更。

ブリッジは通常の3wayから6wayに。

昔のテレキャスターは”弦2本に対してコマは1つ”だった。

その後チューニングが安定しやすい”弦1本にコマも1つ”という6wayブリッジが登場した。

3wayブリッジは今でも根強い人気がある。
利便性より見た目にこだわるのも大事な要素。

機能性や安定性は圧倒的に6wayブリッジの方が良いですが、3wayにはロマンがあるのです。

ちなみにキースは5弦オープンチューニングギター奏法の発明者なので6弦のコマは外されている。

今回は奏法の話しは関係ないのでこの話しはここまで。

さらにちなみにオリジナルブリッジは枠有りですが、キースの6wayは枠無しになっています。

これもキースはミュート奏法はあまり使わずオーバーアクションでジャカジャーンと弾くので、手が当たって弾きにくくないように&痛くないようにって事だと思います。


さらに豆知識ですが、オリジナルに付いているブリッジカバーはその見た目から”灰皿(アッシュトレイ)ブリッジカバー”と呼ばれます。

ミュート奏法がしにくいためほとんどのプレイヤーが外して弾いていたらしい。

その際に灰皿として使用されたためそう呼ばれるようになったとか。

カバーが付いていた理由は諸説あるらしい。


ギターペグはスパーゼル(シュパーゼル)のロック式に。

ロックはロックンロールではなく固定する方のロックだ。

残念ながらジャズ式ペグとかパンク式ペグとかはない。。

エレキギターが開発されてから時間が経つと、それまでにはなかった速弾き奏法が出てくる。

ヘヴィメタルやハードロックなどのジャンルだ。

昔のエレキギターはそんな手荒に扱われるとは思っていなかった。

そのため激しく弾くとチューニングがズレやすい。

対策としてネジで止めて弦を固定すれば音がズレにくいのでは?とロックペグ、ロックナット、ロックブリッジ等が発明される。

キースのミカウバー(ミコーバー)にはこのロック式ペグが採用されている。

ネジやフレット、ナットなどの消耗品は都度交換しているだろう。出荷時のオリジナルパーツはおそらくほぼ残っていないと思われる。

貴重なヴィンテージギターだがライブで使うために考え抜かれ改造し尽くされたテレキャスターがたまらなくカッコいい。


ちなみにもうひとつ年代とスペックが酷似しているギターがある。

・1953年か1954年製テレキャスター
通称”マルコム”

見分け方としては木目がハッキリしているのがマルコムです。


ブルース・スプリングスティーン


お次はスプリングスティーン

明日なき暴走

・1953年製テレキャスター(エスクワイア)

このテレキャスターがたまらなくカッコよく見えた。

ギターはもちろんのことファッションも髪型も全部に憧れた。

それまでは小学生のとき音楽の授業で見た”ウィー・アー・ザ・ワールド”でしか知らず、突然吠えてくる犬みたいな声をしたおじさんって印象だった、、、。

アルバムを何枚か聴いたらめちゃくちゃカッコよかった。

でも和訳を見ずに聴いていたのでボーン・イン・ザ・USAの歌詞がベトナム戦争の事だとわからずアメリカ万歳!という歌だと思っていた、、、。

お気楽な気持ちでCDに合わせて歌っていたのです。


青いジーパン、白いTシャツ、赤いキャップ、茶色の革ジャン、クリーム色のコンバース…etc

見ているとなんだかわからないけど全力でアメリカだ〜!って気持ちになる。


ブルース・スプリングスティーンの50年来の相棒も様々な改造がされている。

元々はエスクワイアだったがピックアップを追加しテレキャスター仕様にしているらしい。

3wayから6wayブリッジに、そしてヘッドにはストリングガイドが追加されている事がわかる。

現場でタフに使うための改造だ。

ネット記事を見るとジャック位置も変わっているらしい。これは映像ではよくわからなかった。。

スプリングスティーンがこのギターを弾いている映像でオススメはこちら!

アメリカンドリーム や 路上 や スイサイドマシンで栄光の館を駆け抜ける などカッコいい歌詞が盛り沢山。

オレたちは突っ走るために生まれてきたんだ!あぁオレたちは!


尾崎豊


中学生の頃、尾崎豊が大好きだった。

尾崎豊はブルース・スプリングスティーンに憧れてテレキャスターを使っていたらしい。

なので真似で持っていただけらしく、ライブ映像でほとんど音が聴こえないのでこのプレイがすごい!とかは語れない。

ギターめちゃくちゃ上手いはずなのに不思議だ。

デビュー前の弾き語り映像があるのだけど16歳でオリジナル曲を弾きながら歌ってこのテクニックは天才だと思う。

16歳の尾崎豊

尾崎豊のテレキャスターの詳細なスペックはわからなかった。再現モデルがあったのでそちらのURLを出しておきます…。

特徴としてはジャックプレートがスクエアになっているらしい。

通常のテレキャスターは窪んでいる形が一般的だがストレートシールドも挿せるスクエア型だったらしい。

他にはピックガードも変更されているように見える…。

見てほしい映像はこちら!

最初しか弾いていないけどアクションが本当に最高!

そしてこれだけ手荒に扱っても大丈夫なところもテレキャスターの大きな魅力。

さすがフェンダー!


キース・リチャーズを除くとMYヒーローたちのテレキャスターならではの

ここのプレイが凄い!

とか

音作りがすごい!

というのはあまりわからない。

本当はあるのだろうけど僕には判別できない。

一貫してテレキャスターを使い続けているというスタイルがただただ好きなだけなのかもしれない。

ボーカルが使うギター=テレキャスターというイメージもジョー、スプリングスティーン、尾崎の3人からだ。

掻き鳴らすという言葉がピッタリくるギターに見えた。

キースのジャカジャーン!と大ぶりなアクションもテレキャスターだからこそよりカッコよく見えた気がした。

…そんな感じで当時大好きだった

ジョー・ストラマー
キース・リチャーズ
ブルース・スプリングスティーン
尾崎豊

がテレキャスターを使っていたので僕も欲しいと思ったのです。


テレキャスタードリームPart2

はこの辺でおしまい。

ブラザー、シスター、弾けないギターを弾くんだぜ!

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