00. はじめに：失敗は成功の元とはよく言ったもんだ

今年の４月にメンマの商品化を決め、
５月に原材料である若竹の収穫、下処理・乾燥を終わらせ、
なんとなくエクセルで叩いた数量の在庫を確保して、ワクワクする気持ちと一緒に袋に詰めて密封した。

それから７ヶ月。
私の「美しきプロマネ工程表」に従えば、８月に販売を開始しているはずのメンマは未だに店頭には並んでいないし、原材料の在庫はまだ袋詰めのまま棚に鎮座している。

全くもって思い通りに進まないこの「商品開発」というプロセスの中で
先輩から学んだ言葉、くじけそうな時に原動力になったもの、
私の常識から外れた世界への絶望と葛藤、地方と都会で感じたギャップ等、
有益な失敗からくだらない失敗まで、
「現場のリアル」を交えながらアーカイブしようと思う。

実はこのダイアリーを公開しようと思ったのは、
コロナが一瞬収まったかのように見えた９月末の都内某所にて、
久しぶりに会った前職の社長に
「自分がこんなに何も出来ないとは思ってなかった」という話をしたところ
「やったじゃん、成長したじゃん」と言われたのがきっかけである。

自信を失いかけている元社員に「やったじゃん」かよ。笑
と思う方もいるかもしれないけれど、
（いや、その辺の人に言われたら張り倒してたかもしれないけど）、
私はこの言葉に救われたし、失敗していいんだと思えたし、
これでも前進しているんだと安心したのを覚えている。

「失敗は成功の元」なのである。

本当は涼しい顔して、ドヤ顔で商品を世に送り出したかったのが今年４月の本音ではあるけれど、

こんな奴でも自分の想いを大切にすれば商品は出来るのかとか、
そんな失敗するのかよと息抜きにクスッと笑ってもらってもいいし、
今から商品化をしようと思っている方には少しでも有益な情報に、
そして、今どこかで同じように商品をつくっている人には共通項を見つけて肩の力を抜いてもらえたら、
そんな気持ちで投稿していきます。

私に見えていた世界の外側は思ったよりもずっと広くて楽しくて、
均質化していく世界の中で一人でも多くの人が自分の意思でローカル（局所的な）アクションを起こせる世界になれば、私たちの世界は少しだけ楽しくなるのではないだろうか。

そんなことを思いつつ、
拙筆ながら投稿します。
よかったらたまに覗いてください。