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「子どものための精神医学」を読んで

友達の小児科医からプレゼントしてもらった本。友達からもらわなかったらこの本に出会うことはなかったと思うと、不思議なもので。どんな本と出会うかで、人生観は変わっていく。まだ読んでいる途中だけど、新しい視点をたくさんもらえて、すごく面白い。読み応えも十分。

子育てはすべて親の責任なのか。
滝川一廣(2017),『子どもための精神医学』


ほんとこれ。親の責任でも、学校の責任でもないんだろうな。
子育てで悩んでいる、苦しんでいる親を社会全体で支えていこう、という考えが抜けている。「責任は誰にあるのか」という思考では、子どもは救われない。

Yahooニュースで、子どもの問題行動があげられると、意見は二極化する。「教師が悪い」もしくは「保護者が悪い」である。そこには、教師や保護者の「困り感」への歩み寄りがない。相手の側に立つことができない。教師や保護者を支えていくことなしに、この国の教育は良くならない。

こないだ、ジェンダーの授業をしていて、同じようなことを子ども達と喋ってたことを思い出す。

スカートを履く男子を見た時に「気持ち悪い」と思ってしまうAさん。でも、それはAさんが悪いのだろうか。そう思わせてしまう社会になっていないだろうか。偏見を刷り込んでしまった社会。社会をつくるのは、私たち一人ひとりの行動。Aさんを責めるのではなく、支えられる社会に。

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