退去費用、6万円取り返した話①退去まで

導入編に続き、賃貸を退去するまでの流れです。

今回は、退去連絡までをまとめました。自分でいうのもなんですが、まだ役に立つ知識はあんまり出てきません。事実確認および、「こんな業者もいるんだ」という感じで読んでいただけるといいかと思います。あと、私の「思い出したら腹立ってきた」に付き合っていただけると、ちょっとだけ救われます(もちろん私が)。

退去連絡

まず私が住んでいた物件について。首都圏の住宅街、都心には電車で~40分くらいの距離で、駅徒歩10分程度の鉄骨アパートです。2LDKで家賃は9万円くらい。夫婦2人共働きで住んでいたので、安くはないけどぜいたくでもないかな、という感じでした。

5年ほど住んでいましたが引っ越しが決まり、管理会社へその旨を電話で連絡しました。

管理会社の担当者について

実は、この時点でちょっとおかしかったんですよ担当者。最後まで出てくる重要人物なので、最初に説明させてください。

こいつの名前は、仮に「ブッダ」とさせてください。仏のようにやさしいからじゃありません。後々出てきますが、何を言っても「お前はそう考えてても俺の考えはこうだ!」という主張を一切変えないやつだからです。まさに「天上天下唯我独尊」。この言葉が仏教本来の尊い意味から外れまくってるのは分かってますが、敢えてそうこじつけさせてください。そう、こいつはブッダなのです(バチが当たりませんように)。

管理会社は、おそらく家族中心で運営している小さなところで、担当者(とはいえ中年、40代か?)の肩書は取締役だかになってましたが、要は親父がやってる会社で営業として働いている、ということのようです。滑舌が悪く言葉が聞き取りにくい、聞き取れても言ってる意味は分からないという結構な曲者で、入居中もコミュニケーションに苦労してました。これも、お言葉を理解するには修行が必要ということでブッダらしいですよね。

さて、退去にあたり部屋の状態を見る「退去立合」というものがあるのですが、ここで入居者の過失(例:備え付けの設備を壊してしまった)があると、原状回復費用を請求されます。退去立会にはブッダと、他に立ち合い専門の業者が同席するとのこと(これらのやり取りはメール、電話です)。そこまでは良いのですが、ブッダが入居者は参加できないと言い出しました。理由を聞いても「前からそうしてるんで」とのお言葉。いや、下賤のものにはこの理屈、理解できないっす。あることないことこっちの過失にされかねないじゃん。

こちらとしてはそんなことでは困るので、「費用の請求についても、入居者としては現場を確認した上でないと、それが妥当なのか判断できない。私たちが立ち会えるようスケジューリングして欲しい」とお願いしました。ところが、「どうしても立ち会うなら追加費用(3000円くらい)がかかる」と言い出しました。もうね、なんでやねんと。退去に必要なイベントに当事者が参加するだけで映画見るよりも単価高いって、どんなエンターテイメントやねんと。ただ、この時はまだ私(と嫁さん)も、ちゃんと対応しようと思ってたんですよ。もやもやしながらも、「なんで追加費用がかかるんですか?理由を教えていただければまだ相談の余地があると思いますが」と質問。すると、しばらくして「費用はなしで立ち合いします」との回答が。できるんじゃん。なんで金かかるって言った?

まさか、退去の連絡でこんなに長々と説明することが出てくるとは。先は長いですが次に進みます!

退去立会当日

立ち合いには、ブッダと立ち合い業者、私たち夫婦の4人が同席しました。経験がある方も多いと思いますが、立ち合いでは壁紙・フローリングの汚れや傷、水回りの状態(カビや劣化具合)、キッチンの設備が機能するかなど、結構色々な 部分をチェックします。2LDKの物件を30分ほどかけて確認し、いくつか原状回復費用がかかるということで見積もりを見せられました。さっそく気になったことも出てきたので、そちらも併せて書き出します。

原状回復費用の内訳

・ルームクリーニング 44,000円:それなりに大きな金額ではあるものの、賃貸契約にも「退去時のルームクリーニングは入居者負担。業者は大家が指定」との文言があったので、払わなきゃならないんだろうな、と思ってました。ただ、嫁さん的には「これは大家が次の入居者を入れるためにするものだから、払う必要はなし!」と言ってました。私としては、契約書にも書いてあることだし、しょうがないんじゃない?と言ってここは払うつもりでいました。そう、この時点では。ただし、金額については事前に聞いていなかったので「こんな金額とは聞いてないよ」と一言。

・壁クロス張替 7,200円:これはクローゼットの壁紙なんですが、明らかに色移りとキズがあり、その部分は張り替えなければならないし、入居者の過失なので支払いが必要とのこと。張替部分は6㎡で、クロス単価は1,200円なので7,200円。こちらが気になったこととしては、「クローゼットに衣類の色がついたのって、本当に過失ですか?フローリングがすり減るのと同じでは?」ということと、「この物件5年間住んでるんですけど、クロスの価格が新品前提になってるのはおかしいんじゃない?」という2点。特に単価については、「経年劣化分は差し引かれる」とどこかで聞いたことがあったので、ブッダにもその旨は伝え、「そもそもこのクロスはいつ設置されたものか」も含めて確認してもらうようお願いしました。この物件、入居した時点で中古だったので、私たちが入居した時点で新品だったとは必ずしも言えないんですよね・・・。

・クロス洗浄・補修 3,300円:立ち合い業者いわく、リビングの壁紙がたばこのヤニで汚れているとのこと。ただし他の個室やキッチンには汚れなし。

私たちはたばこを吸わないし、家で他人にタバコを吸わせたこともないので、これも「それおかしいよ」とその場で指摘。ついでに立ち合い業者にも「これって入居中についたものと判断されますか?」と質問したところ、「それはない。喫煙者が入居していれば匂いで分かるが、この物件はそんな匂いはしない」とのこと。

また、先ほどのクロスの貼り替えとは別に費用がかかるということも確認しました。立ち合い業者の方に「入居者がつけた汚れでない場合は入居者の過失ではありませんよね?」と念押ししたところ、「私の仕事はどの部分で費用が発生するかを確認するまでなので」とかわされてしまいました。仕方がないのでブッダに、「これは我々のつけた汚れではないので、どこで費用負担するかはきちんと考えて」とお願いしました。

というわけで、一番金額の大きなルームクリーニングは仕方ないけれど、その他の項目はちゃんと見直して、どの費用を請求するのか明確にして正式な見積書をくださいね、とお話ししました。また、当日は「チェックリスト」という名目で費用を提示された書面を見せられ署名も求められたのですが、内容には合意できないということで署名はお断り。

ちなみに、次の物件の入居時期が迫っていたので、とにかく物件の退去はこれにて完了。再検討した退去費用の請求町ということになりました。

思えばこの時は、「いうべきことは言ったし、根拠がはっきりしていることばかりなので向こうもちゃんと考えてくれるだろう」と思ってました。皆さんだったらどうでしょうか?「どういう内容に修正してくるかな?」くらいは考えるんじゃないかと思います。

ですが、実際はここから長い戦いが始まるのでした…。

以上、実質的な序章となります。

今後の展開も読んでくださるという方は、次回のエントリーをぜひぜひお読みください!


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