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短編

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#歌

初恋は今も胸を奏でる

初恋は今も胸を奏でる

第三話 悩める乙女心

「お母さん、またもんぺ縮んだから、なんとかならない?」
「縮んだんじゃないよ、あんたが伸びたの! いい加減止まらないかね~」
「やめて! 伸びてないから!」
水絵は真っ赤になって怒った。
だいたい私が悪い訳じゃないし!と
ぷりぷりする娘を見ながら、母親は肩をすくめ、もんぺと格闘を始めた。
 つい最近身体測定があったのだが、水絵はその結果にかなりショックを受けていた。身長が3

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初恋今も胸を奏でる

初恋今も胸を奏でる

 第二話 苛立つ乙女心
昭和20年4月~6月(当時東京は35区)
 大山水絵の家族は、東京都赤坂区の豊川稲荷の傍に住んでいたが、同年3月の東京大空襲で焼け出され親戚を頼り、家族5人で田舎に疎開をよぎなくされていた。
 都会育ちの水絵は田舎暮らしが馴染めないでいた。
弟ふたりは虫だ!釣りだ!と毎日が楽しくて仕方ないようだが、
一緒に遊ぶ年でもなく東京に帰りたいとそればかり思っていた。
 水絵は地元の

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