無愛想な生徒会長
彩:〇〇君、今年度の部費の予算案出来た?
〇:はい、これです
彩:…うん完璧だね、お疲れ様
〇:はい
完璧主義者の生徒会長の補佐は大変だ。今回も3日かけて予算案を作成した。
〇:自分はお先失礼します
彩:はい、お疲れ様
流石、パソコンの画面から目線を外さない。
〇:ん〜、帰りにアイスでも買って帰るかな
ロ〇ソンでアイスを買い、帰路に着く。家に着くと、そのままベッドにダイブする。
〇:あ〜、明日は体育祭実行委員会の打ち合わせだ〜
明日もあの生徒会長のサポートをするのかと思うと気が滅入る。
〇:取り敢えず風呂入って寝るか…
次の日、放課後に打ち合わせが行われた。
彩:〜〜。そして体育祭での実行委員の配置は配布した資料の31Pの通りです。生徒会からは以上です。質問があればどうぞ。
一同:……。
こんだけ分厚い資料渡されて、疑問点が浮かぶか?
彩:生徒会役員から何かあれば…
〇:副会長の〇〇です。念の為、補足資料を配布しておきます。
彩:……。
何か背後から視線を感じる…。
彩:他になければ閉会します、お疲れ様でした
一同:お疲れ様でした
俺と会長以外の生徒が会議室を出たあと、
彩:〇〇君
〇:はい
彩:…やっぱり何でもない
〇:そうですか、失礼します
会長のプライドを傷つけてしまった気もするが、気にしないことにした。
そして時が過ぎ、体育祭当日。
彩:各々、自分の与えられた仕事を全うするように
一同:はい
〇:……。
あれ以来、会長の覇気が感じられない。1人で黙々と作業していると、
彩:〇〇君、ちょっといい?
〇:…はい
彩:…あの資料の意味は何?
〇:あぁ、元々の資料には記載していなかったので
彩:私が口頭で説明していたのに?
〇:だからです
彩:?どういうこと?
〇:完璧主義者の会長ならば、自分の説明した内容の資料を欲すると思ったので
彩:私の事嫌いなのによくやるわね
〇:…え?
彩:私が気づいてないと思った?
〇:…仕事ですので
まぁ気付いて当然か…
そのまま体育祭が終わり、俺は1人で後片付けしていた。すると、
彩:(スッ)
〇:えっ?
彩:手伝う
〇:すみません
彩:気にしなくていい、いつも私のサポートしてくれるお礼だから
〇:いえ、今朝の「嫌っている」発言の件です。
彩:…無愛想なのは私の方だから
〇:なんか可愛いですね(笑)
彩:馬鹿にしてる?
〇:いいえ?
彩:しょうがないでしょ、好きなんだもん(ボソッ)
〇:え?何か言いました?
彩:しょうがないでしょ!好きなんだもん!
〇:えっ?はっ?えっ?
まさか会長に告白されるとは全くの想定外だった。
彩:〇〇君のことが好きだから、〇〇君のいるところだと無愛想になっちゃうの...//
〇:...//
彩:…何か言ってよ...//
〇:…今の可愛い先輩は好きです...//
彩:もう...//
そう言って彩花は俺の胸に飛び込んで来たので、そっと抱きしめた。
to be continue...