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189-菜緒の部屋を移動させる佐々木家

陽菜:お姉ちゃんたち、何してるの?

ある日の夜、お風呂から上がった陽菜がリビングに入ると、久美たちがテーブルの上にパンフレットを広げていた。

久:菜緒用のバリアフリー設備を調べてるの

陽菜:あぁ〜、そろそろ退院出来る感じなの?

久:まだ分からない、けど早めに用意しておいて損は無いかな、って…

陽菜:ふ〜ん…



それから数日後の休日、久美たちは1階の両親や祖母が使っていた部屋にいた。

久:まずどっから片付ける?

愛:ベッド解体する?

久:そうね……

車椅子の菜緒が使えるように、部屋の中を片付ける。

ひより:おはよ〜…

久:おはよう

すると、ひよりが起きてくる。

ひより:何してんの…?

久:この部屋を菜緒の部屋にしようと思って…

ひより:あぁね…

美玖:あ、そうだ

ひより:何?

美玖:ひよりたちでさ、2階の菜緒の部屋にあるもの、こっちに持ってこれるように整理しておいてくれない?

ひより:ん〜

ひよりが2階に上がっていき、年長組は部屋の片付けを再開する。

愛:電動ドライバーってどこにあるっけ?

久:掃除機の近くにない?

愛:見てくる

美玖:…パパの漫画とかどうする?

久:…とりあえず紐で縛って納屋にでも置いとく?

美玖:そうね…

一方で、2階では末っ子組が菜緒の部屋の整理をしていた。

陽菜:まず本棚を動かせるように、中の本とかを出して?

芽依:んっ

折り目が付かないように丁寧に本を取り出していき、本棚の中を空っぽにする。

ひより:洋服どうする?

陽菜:……とりあえずそのままでいいよ

ひより:分かった

ひより:机は?

陽菜:机…、陽菜たちだけじゃ無理じゃない?

ひより:だよね……

きょうだいの机の中で最も大きい菜緒の机。当時は〇〇、久美、史帆、菜緒、ひなのの5人がかりで1時間以上かけて組み立てていた。

陽菜:…お姉ちゃんたちが終わるの待つか…

芽依:そうねぇ…

3人は机を諦め、他の物を整理する。

そしてお昼頃、片付けと整理があらかた終わり、家にいる全員がリビングに集まる。

陽菜:お腹空いた〜…

愛:お疲れ様(笑)

久:お昼どうする?

美玖:何でもいいよ…

久:じゃあマ〇ド行くから、食べたいもの送って?

美玖:うい

愛:行ってきま〜す

ひより:行ってらっしゃい



そしてお昼ご飯を食べた後はいよいよ2階にある菜緒の荷物を1階に下ろす。

史:そっち持って

ひなの:んっ

バイトから帰ってきた史帆とひなのも合流し、荷物を移動させていく。

久:積み上がってる本、蹴らないようにね?

ひより:オーライ、オーライ…

美玖:陽菜と芽依は本を下に運んで?ひよりは机バラすよ

陽菜:分かった

ひより:うい

菜緒の机を最大限運び出せる大きさに分解し、1階に運ぶ。

愛萌:この辺に置いて?

ひより:分かった

久:もうちょい奥行ける?

1階の部屋に机を設置し、ひとまず移動が完了する。

ひより:疲れだ〜……!

美玖:お疲れ様(笑)

菜緒の退院の準備を始める佐々木家です。

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