『Re:Mind』緊急オーディション
九月某日、レッスンの前日の夕方に神奈川県のとある建物に地方組5人が集められた。
菜緒:テスト撮影やっけ?
〇〇:うん、そうとしか聞いてない
ひより:何か楽しみ~
すると、マネージャーさんが部屋にやってきた。
MG:お久しぶりです
全員:お久しぶりです
MG:え~、この後、テスト撮影をしてみようかなと思っていたのですが……
MG:予定を変更してですね……、ひらがなのドラマが発表されましたよね、テレビ東京のRe:Mindっていう…
全員:はい
MG:重要な役柄がまだ一人決まっていません、その役柄を新メンバーの中から1人選ぼうと思っています
MG:撮影って言いましたけど、これからその演技のオーディションをしてもらいます
全員:えぇ〜……!!
MG:上にもうオーディション会場が出来てますので…、行きましょうか!
全員:はい…
全員に黄緑色のビブスが配られ、上へ誘導される。部屋に入ると、審査員席にずらりと大人たちが並んでいる。席に座ると、早速オーディションの説明に入る。
P:今一つ重要な役がまだキャストが決まっておりません、で~、今回新たに10人の新メンバーが入られると思いますので、その10人のうちから1人、オーディションで決めさせていただきます
そうして、ドラマ出演を賭けたオーディションが始まる。
監督:今から15分ほど時間お渡ししますので、どうお芝居するか、ちょっと時間短いんですけど、15分の間に考えていただきつつ、…………
オーディション用の台本を手渡され、集められた部屋に戻って台本を覚える。
陽菜:……。
菜緒:……。
ひより:……。
〇〇:……。
好花:……。
台本の記憶に全集中を注いでいるため、全員が静かになる。
そして15分後、オーディション本番が始まる。菜緒ちゃん、好花ちゃん、陽菜ちゃん、ひよりちゃん、私の順でまずは一人ずつオーディションを行う。私は一番最後なのでそれまで部屋の外で待機することに。
〇〇:……。
出番の直前まで台本に目を通し、設定を形作っていく。
MG:最後藤宮さん
名前を呼ばれ中に入る。
監督:みなさん地方の方々ということで、大阪のイントネーションに直していただいて……
〇〇:はい…
覚えた台本に方言のアレンジを加えるというアドリブを命じられた。
椅子に座って演技開始となる。相手役は女優の吉田早紀さんだ。
監督:よーい、ハイ
……………………………………………………
早紀:あ~、疲れた~、今日どっか行く?もう授業終わりだよね?
〇〇:うん………
早紀:どうしたの?暗くない?
〇〇:別に…、そんなこと無いで?
早紀:めっちゃ暗いじゃん、何?言ってよ?
〇〇:実はな……、宮原先輩に告られた
早紀:え!?マジで!?良かったじゃんなお!!もちろんオッケーでしょ?
〇〇:悩んでる…
早紀:なんでよ?先輩だよ?断る理由なんかないじゃん
〇〇:だって……
早紀:何?実は先輩、足が臭かった?あ、口か、口はきついよ、無理無理無理
〇〇:……里香、好きやろ、先輩のこと…
早紀:え?何のこと?そんなわけないじゃん(笑)
〇〇:分かるよ!ずっと一緒におんねんで?私にもそんぐらい分かるよ…
早紀:だから悩んでるの?馬鹿みたい…
早紀:(電話をかける)
早紀:あ、先輩、直美校庭に待たせてますんで、早く迎えに来てあげてください、分かりました?今すぐにですよ?
早紀:そういうことだから、私先に帰るね?
〇〇:里香…、ごめんね…?
……………………………………………………
監督:…はい、ありがとうございます
〇〇:ありがとうございました
一旦部屋を出ると、四人が待機していた。
好花:👍
〇〇:👍
監督:じゃあみなさん一旦入ってください
監督の指示で部屋に戻り、次のオーディションを行う。
監督:次は二人一組になってさっきのお芝居をしてもらいます
全員:二人一組……
五人いるのに少し困惑していたが、
監督:なので、二人一組を五回行います
全員:はい
菜緒ちゃん&好花ちゃん、陽菜ちゃん&ひよりちゃん、私&菜緒ちゃん、好花ちゃん&陽菜ちゃん、ひよりちゃん&私の順番で演技を行う。
まずは菜緒ちゃんと好花ちゃんが行う。
監督:よーい、ハイ
好花:よろしくお願いします
監督:はい、よろしくお願いします
……………………………………………………
好花:あ~、疲れた~、どっか行く?もう授業終わりやんな?
菜緒:うん………
好花:どうした?暗くない?
菜緒:別にそんなことないよ
好花:めっちゃ暗いやん、何?言ってよ
菜緒:実はね………、
好花:キタキタ、なになに?
菜緒:宮原先輩に告られた
好花:嘘!?マジ!?良かったやんなお!!もちろんオッケーなんやろ?
菜緒:悩んでる
好花:なんでよ?先輩やん?断る理由ない…、ないと思うねんけど
菜緒:だって………
好花:何?実は先輩、足が臭かったとか?あ、口?口はきついよなぁ、キスできひんもん、無理無理
菜緒:……里香、好きなんでしょ?先輩のこと
好花:え?何言ってんの?そんなわけないやん、何?私そんなこと言ったっけ?
菜緒:分かる、ずっと一緒にいるんだよ?それぐらい分かるよ
好花:だから悩んでるの?馬鹿みたい
好花:(電話をかける)
好花:あ、先輩、直美校庭で待たせてますんで、早く迎えに来てあげてください、分かりました?すぐですよ
好花:そういうことやから、私先帰るな?じゃっ
菜緒:里香、ごめん…
……………………………………………………
監督:はい、ありがとうございます
好花、菜緒:ありがとうございます
続いて陽菜ちゃんとひよりちゃんの番になった。
監督:ハイ
……………………………………………………
ひより:あ~、疲れた~、どっか行く?もう授業終わり…だよね?
陽菜:うん………
ひより:どうした?暗くない?
陽菜:別にそんなことないよ
ひより:めっちゃ暗いじゃん、何?言ってよ
陽菜:実はね………
ひより:お?キタキタ、なになに?
陽菜:宮原先輩に告られた
ひより:嘘…!?マジ!?良かったじゃんなお!!もちろんオッケーなんでしょ?
陽菜:悩んでる
ひより:なんでよ?先輩だよ?断る理由ないじゃん
陽菜:だって………
ひより:何?実は先輩、足臭かった?あ、口?口はきついよねぇ、キスできないもん、無理無理
陽菜:里香、好きなんでしょ?先輩のこと
ひより:え?何言ってんの?馬鹿じゃないの?そんなわけないじゃん、何、私それ〜、言ったっけ?
陽菜:分かる、ずっと一緒にいたんだよ?それぐらい分かるよ
ひより:だから悩んでるの?馬鹿みたい
ひより:(電話をかける)
ひより:あ、先輩、直美校庭で待たせてますんで、迎えに来てあげてください、分かりました?すぐですよ
ひより:そういうことだから、私先帰るね?じゃっ
陽菜:里香、ごめんね?
……………………………………………………
ひより:ふふふっ(笑)
監督:終わりましたって言って違うのね(笑)はい、ありがとうございます
陽菜、ひより:ありがとうございました
ついに私と菜緒ちゃんの番になった。
監督:よーい、ハイ
……………………………………………………
菜緒:あ~、疲れた、どっか行く?もう授業終わりだよね?
〇〇:うん………
菜緒:どうした?暗くない?
〇〇:別にそんなことないよ
菜緒:めっちゃ暗いやん、何?言ってや
〇〇:実はね………、宮原先輩に告られた
菜緒:嘘!?マジ!?良かったやん!!もちろんオッケーするんやろ?
〇〇:悩んでる
菜緒:なんでや?先輩やん?断る理由ないやろ…
〇〇:だって………
菜緒:何?実は先輩、足が臭かったん?あ、口?口はきついよな、キスできひんもん、無理無理
〇〇:…里香、好きなんやろ?先輩のこと
菜緒:え?何言ってるん?(笑)アホやないの?そんなわけないやん
〇〇:分かる、ずっと一緒にいたんだよ?私にもそれぐらい分かるよ
菜緒:だから悩んでるん?アホくさっ(笑)
菜緒:(電話をかける)
菜緒:あ、先輩、直美校庭で待たせてますんで、早く迎えに来てあげてください、分かりました?すぐですよ
菜緒:そういうことやから、私先帰るな?
〇〇:里香……、ごめんね?
菜緒:頑張って?
……………………………………………………
監督:はい、…途中関西弁入ってたよね?(笑)
〇〇:はい(笑)
菜緒:ふふっ(笑)
監督:はい、ありがとうございます
菜緒、〇〇:ありがとうございます
続いて好花ちゃんと陽菜ちゃんの番に。
監督:ハイ
……………………………………………………
陽菜:あ~、疲れた~、どっか行く?もう授業終わりだよね?
好花:うん………
陽菜:どうした?暗くない?
好花:別にそんなことないで?
陽菜:めっちゃ暗いじゃん、何?言ってよ
好花:実はな……
陽菜:なになに?
好花:宮原先輩に告られた
陽菜:嘘…!?マジ!?良かったじゃんなお!!もちろんオッケーなんでしょ?
好花:悩んでる
陽菜:なんでよ?先輩だよ?断る理由ないじゃん
好花:だって………
陽菜:何?実は先輩、足臭かったとか?あ、口?口はきついよねぇ…、キスできないもん、無理無理
好花:里香、好きなんやろ?先輩のこと
陽菜:え?何言ってんの?そんなわけないじゃん、私そんなこと言った?
好花:分かるよ、ずっと一緒にいたんやで?それぐらい分かるよ
陽菜:だから悩んでるの?馬鹿みたい
陽菜:(電話をかける)
陽菜:あ、先輩、直美校庭で待たせてますんで、迎えに来てあげてください、分かりました?すぐですよ
陽菜:そういうことだから、私先帰るね?じゃっ
好花:里香……
……………………………………………………
監督:はい、ありがとうございます
好花、陽菜:ありがとうございます
最後に私とひよりちゃんの出番。
監督:よーい、ハイ
……………………………………………………
〇〇:あ~、疲れた~、この後どっか行く?今日、もう授業終わりやんな?
ひより:うん………
〇〇:どうしたん?暗くない?
ひより:別にそんなことないよ?
〇〇:むっちゃ暗いやん、何?言ってや
ひより:実は………
〇〇:お、なになに?
ひより:宮原先輩に告られた
〇〇:うっそ!?マジで!?良かったやんなお!!もちろんオッケーなんやろ?
ひより:悩んでる
〇〇:なんでや?先輩やん、断る理由ないねんで?
ひより:だって………
〇〇:何~?もしかして先輩、足臭かったん?あ、口か〜、口はきっついわぁ…、キスとか無理無理
ひより:里香、先輩のこと好きじゃん
〇〇:え?何なんそれ?んなわけないやん、誰やそんなこと言ったん
ひより:さすがに分かるよ、これだけずっと一緒にいるんだから
〇〇:だから悩んでるん?アホやん(笑)
〇〇:(電話をかける)
〇〇:あ、先輩、直美校庭で待たせてますんで、迎えに来てあげてください、分かりました?すぐですよ
〇〇:そういうことだから、おっ先~🎶
ひより:里香……(笑)ごめんね?
〇〇:頑張りや~
……………………………………………………
菜緒、好花、陽菜:ふふふっ(笑)
監督:はい(笑)2人とも最後だからって飛ばし過ぎ(笑)半分ぐらいアドリブだったよ?
〇〇:すみません(笑)
監督:じゃあこれでRe:Mindの緊急オーディションを終了します、ありがとうございました
全員:ありがとうございました
5人でスタッフさんの車に乗り、ホテルへ向かう。
ひより:誰が選ばれるのかなぁ?
好花:さぁ?
菜緒:まぁ〇〇くんは無いよね(笑)
〇〇:何でや(笑)
陽菜:あんだけ大暴走して何言ってんの?(笑)
そしてホテルに到着し、二部屋に分かれる。
菜緒:ふぅ〜……
好花:ベッドに寝っ転がる前にシャワーね?
菜緒:行ってらっしゃい
好花:もう〜
シャワーを浴びて、寝る準備を整える。
菜緒:おやすみ〜
〇〇、好花:おやすみ〜
そしてオーディションが終了し、後日、美穂ちゃんが選ばれたことを知らされた。加えて、私たち他の二期生9人もスピンオフ作品に出演することが告げられた。
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