研修合宿二日目
(🎶~🎶~)
二日目の朝、全員のスマホのアラームが一斉に鳴る。のそのそと全員が布団から起き上がり、朝の準備を始める。
陽菜:朝ご飯何時だっけ~
菜緒:七時半~
陽菜:今何時~
好花:手元にあるのはスマホじゃないの~?
陽菜:えへへ…(笑)
準備を終えて食堂に降りると、関東組はまだ来ていなかった。
スタッフ:おはよう
全員:おはようございます
スタッフ:1人ずつ取ってってね
この日の朝ご飯は、白米、味噌汁、スクランブルエッグ、ミニトマト&きゅうり、納豆、ヨーグルトだった。
菜緒:あとの5人待ちます?
〇〇:うん……
数分後、10人全員揃い食べることに。
美穂:手を合わせて、いただきます
全員:いただきます
鈴花:今日は何やるんだろう?
美穂:さぁ…そろそろ本格的に、ていう感じだと思うけど
スタッフ:今日の午前中は早速ダンスレッスンに入るので、食べ終わったらレッスン着持ってエントランスに集合ね
全員:はい
美穂:ダンスレッスンだって
陽菜:課題曲は誰跳べですかね…?
鈴花:いや~、さすがに違うでしょ
好花:なら、漢字さんの曲とか?
鈴花:う~ん…
〇〇:…トマトときゅうり、誰か食べます?
美玖:私も食べれないので、誰かどうぞ?
明里:美玖ちゃん、もらっていい?
美玖:うん
陽菜:〇〇くん、苦手なもの多いね(笑)
そういって丹生さんが金村さんの、河田さんが私のトマトときゅうりを持って行く。
朝ご飯を食べ終え、部屋でレッスン着やタオル、飲み物の準備をしてエントランスに行く。
スタッフ:全員揃ったか~、移動するぞ~
宿舎の近くのレッスン室に向かう。中に入ると、
スタッフ:藤宮はこっち、他の9人は向こうの更衣室で着替えたら整列、タオルと飲み物はあっちの机に置いといていいぞ
全員:はい
更衣室で着替えてダンスの先生の前に三角座りで整列する。
ダンス:全員揃いました?初めまして、皆さんのダンスコーチを担当いたします~~~~です。よろしくお願いします。
全員:よろしくお願いします。
ダンス:じゃあまず皆さん立って準備運動しましょう
全員:はい
お互い間隔をとりあいながら、準備運動とアップを行う。
ダンス:それじゃ、今回みんなに合宿中にやってもらうダンスなんだけど、欅坂46の『サイレントマジョリティー』です
全員:おぉ……👏
ダンス:じゃあ、まずはイントロ部分からね?
そして2時間ほどレッスンしていたところで、
ひより:…なんか足痛くない?
鈴花:確かに…
美穂:…何か嫌な予感……
ダンス:みんなどうしたの?
愛萌:みんな足が痛いらしいです…
ダンス:…一旦靴脱いで?どこら辺?
ひより:足の裏……?
私含め足の痛みを訴えるメンバーが靴と靴下を脱ぐ。
愛萌:うっ……
菜緒:…こんなんなるんや……
スタッフ:うわっ…、みんなか……
なんと、足の裏の皮がめくれてしまっていた。
スタッフ:…テーピングあるだけ持ってきて…!
スタッフ:はい…!
ダンス:夏だから蒸れて足の皮が柔らかくなってたんだね…
スタッフ:ちょっと染みるよ…
陽菜:はい…、いっ……!
〇〇:っ……!
スタッフ:痛いよね…、もうちょっと我慢して?
菜緒:うぅ……
鈴花:ふぅ〜……
消毒液で足の裏を綺麗にする。
スタッフ:テーピング持ってきました…!
スタッフ:ありがとう、じゃあ巻いてくね
足裏を怪我していなかったメンバーも含め、全員の足にテーピングを施す。
ダンス:…じゃあ再開するけど、痛かったら無理しなくていいからね?
全員:はい!
そしてお昼までレッスンを続け、お弁当の時間に。
好花:暑っ
鈴花:もう無理…
ひより:すっごい汗…
30℃越えの真夏日の中ひたすらに踊っていたため、全員が汗びっしょりになっていた。
〇〇:…菜緒さん、大丈夫?(笑)
菜緒:(フルフルッ)…無理(笑)
美穂:〇〇くんも菜緒ちゃんもお弁当とお茶持ってきたよ
〇〇、菜緒:ありがとうございます(笑)
美穂:2人ともすごい集中力だね
菜緒:そうですか?
お弁当を食べながら、談笑する。
美穂:うん、だってもうみんな2人のオーラに気圧されてたもん
〇〇:そうですか?
菜緒:全然そういう風なものは感じなかったですけど…
愛萌:3人ともお疲れ様
〇〇、菜緒:お疲れ様です
愛萌:(笑)2人とも敬語が抜けてないよ(笑)
美穂:ほんとだよ~(笑)
〇〇:そんなこと言われても…(笑)
菜緒:なぁ…(笑)
愛萌:でも、2人ってすごい仲いいね
〇〇:あぁ、まぁ昨日のバスのときからずっと一緒ですからね
愛萌:敬語
〇〇:自然にとれますよ(笑)
美穂:2人はコンビ、って感じだね
すると、スタッフさんから午後の予定が告げられた。
スタッフ:はい注目!午後は、みんなには共同作業をしてもらいます
全員:共同作業?
スタッフ:みんなには今日の夜ご飯を買い出しからやってもらいます
スタッフ:食べ終わったら着替えて、筆記用具とメモ用紙を持って昨日の和室に集合するように
全員:はい
着替えた後、みんなで宿舎に戻り部屋で準備をする。
〇〇:あの…、メモ用紙って持ってます?
好花:無い?無いなら貸すよ?
〇〇:ありがとうございます
和室に入ると座卓に座布団が敷いてあった。
美穂:それじゃまず、何作る?
好花:作りやすいものが良いんちゃう?料理したことない人もおるやろし
美穂:ちなみに料理したことない人?
渡邉さんの問いに対して、河田さん、小坂さん、丹生さん、濱岸さんが手を上げる。
愛萌:嘘でしょ!?(笑)半分初心者でも完成する料理って何?
好花:カレー…とか?
愛萌:まぁ、いけなくはないのかな…?
美玖:もう一品くらい作りません?
美穂:そうだね、カレーに合う一品ってなんだろ…
陽菜:ラッシー…?
愛萌:(笑)…飲みたいの?
美穂:でも、ラッシーってどうやって作るの?
好花:〇〇くん、作り方分かる?
〇〇:まぁ、基本はヨーグルトと牛乳を混ぜるだけですね。あとはお好みで比率を調節したり、砂糖を入れたり…
好花:なら、ラッシーも作る?
陽菜:作る!(笑)
美穂:じゃあ、カレーライスとラッシーとあとはサラダとか…かな?
鈴花:買い出し出発する?
好花:うん
全員で近くのスーパーに買い出しに行くことに。
好花:〇〇くん、カート頼んでいい?
〇〇:いいですよ
まずは野菜コーナーでカレーとサラダの野菜を買うことに。
美穂:カレーの具材って家庭によって違うよね…
明里:みんなが食べたいもの入れればいいんじゃない?
愛萌:明里ちゃん、その闇鍋的発想はみんなで食べるカレーには持ち込まないで?
好花:とりあえず、ジャガイモと人参と玉ねぎかなぁ…
美穂:そうだね…あとは夏野菜とか?
美玖:トマトは私食べれないですからね?
好花:そうだったわ(笑)なら、オクラとか入れる?
愛萌:そうね、あとはサラダに使う野菜買わないと
ひより:袋のやつならさっき入れたっちゃ
カゴの中を見ると袋野菜が数袋入れられていた。
陽菜:これにサラダチキンのせればいいかなって
美穂:2人ともナイス👍
野菜コーナーの次はカレールーの置き場に向かった。
愛萌:辛さってどのくらいがいいの?
ひより:甘口!
明里:明里も甘口がいい
好花:なら甘口のルーにしよか
美穂:あれっ?そういえば菜緒ちゃんは?
〇〇:菜緒さんなら「サラダに豆腐入れたい」って豆腐取りに行きましたけど?
好花:偏食家の菜緒ちゃんが食べたいって言うんやったらいいんちゃう?(笑)
菜緒:お待たせしました
しばらくして菜緒さんが豆腐を抱えながら来たところで、お肉コーナーに向かった。
好花:お肉はどうする?
美穂:豚肉じゃない?
好花:牛肉やなくて?
ひより:鶏肉じゃないの?
カレーの肉に見事に地域性が現れた。
愛萌:じゃあ全部入れよう、お互いの地域性を理解するという意味でも
牛乳を取りに売り場に行くと、いつの間にかみんなと離れていた。
〇〇:……まぁいいや
すると、愛萌さんがやってきた。
愛萌:〇〇くん!何も言わずにどっか行かないでよ…
〇〇:あぁ、すみません
みんなに合流した後、サラダチキンとヨーグルト、グラニュ糖もカゴに入れ、レジに並ぶ。
研修センターに帰ってきて、早速調理場で夕食作りに取り掛かる。
愛萌:まず全員手を洗って
全員:はい
全員が手を洗い終わったところで調理を開始した。
愛萌:じゃあまずは、〇〇くんと陽菜ちゃんはラッシー作り
〇〇、陽菜:はい
愛萌:ひよりちゃんと菜緒ちゃんはサラダの盛り付け
ひより、菜緒:はい
愛萌:私と好花ちゃんと美穂ちゃんでカレーの具材を用意するから、美玖ちゃんと鈴花ちゃんと明里ちゃんはお米炊いて
美玖、鈴花、明里:はい
四つに分担して作業を開始した。
陽菜:まず何すればいい?
〇〇:全員分のコップとそれを乗せるバットを持ってきてもらえます?
陽菜:分かった
私は棚からボウルを取り出し、ヨーグルトを1200g、牛乳を800㏄、グラニュ糖を130g、ボウルに入れヘラでよくかき混ぜる。
陽菜:〇〇くん、コップ持ってきたよ
〇〇:ありがとうございます
私はお玉でボウルの中のラッシーをコップに注ぎ、さらにラッシーを数回つくり、全員分を作り終える。
〇〇:そしたら、バットごと冷蔵庫に運んでください
陽菜:分かった!
そうして、あとはカレーの完成を待つ形に。
陽菜:愛萌ちゃん、ラッシー出来たよ
愛萌:ありがとう、ごめん〇〇くん、ヨーグルトってまだ余ってる?
〇〇:いや、全部使っちゃってます…
愛萌:牛乳も?
〇〇:牛乳はまだ…
愛萌:じゃあ、牛乳持ってきて?
〇〇:分かりました
牛乳だけカレー班の手元に置き、片付けと洗い物に向かった。
〇〇:陽菜さん、今から私が洗ったものを渡すので、布巾で水気をとってもらっていいですか?
陽菜:了解!
そして、洗い物を終えたところで、
菜緒:サラダってまだよそわんでええかな?
〇〇:う~ん、よそっておいた方が楽なんちゃう?
菜緒:分かった
ひより:2人も手伝って?
陽菜:は~い
美穂:〇〇くん!
〇〇:は~い!
美穂:ちょっとこっち手伝って~!
渡邉さんに呼ばれて向かうことに。
〇〇:どうしたんですか?
美穂:寸胴にサラダ油入れて熱しておいてもらえる?
〇〇:了解です
流しの下から寸胴を取り出し、大さじ1~2杯ほどのサラダ油を入れて火を点ける。
愛萌:〇〇くん、出来た?
〇〇:これでいいですか?
3人が具材を持ってやってくる。
美穂:良い感じだね
好花:そしたら、炊飯チームの様子見てきてもらってもええ?
〇〇:分かりました
炊飯チームに行くと、
美玖:〇〇くん?どうしたの?
〇〇:様子を見てきてほしいって言われたので…
美玖:大丈夫よ、この通り土鍋で炊き上がるのを待つだけだから
〇〇:…よくこんなに土鍋がありましたね
明里:うん、何かね、向こうにたくさん置いてあった
鈴花:良かったら〇〇くんもここ座る?
そういって富田さんが椅子を出したが、
〇〇:大丈夫です(笑)じゃあ戻りますね?
数十分後、すべてのメニューが完成し、時間もちょうどいいので夕食を食べることに。冷蔵庫からラッシーとサラダを取り出し、カレー皿にご飯を盛り付け、席に着く。
美穂:手を合わせて、いただきます
全員:いただきます
菜緒:〇〇くん、ドレッシングかけた?
〇〇:あ、忘れてた(笑)
菜緒:(笑)はい
〇〇:ありがとう
菜緒:ん、カレー美味しい
好花:ほんまに?ありがとう
愛萌:ラッシーも美味しいよ
〇〇:どうも(笑)
ひより:サラダは?
陽菜:もちろん美味しいよ(笑)
鈴花:ご飯はちょっと失敗しちゃったけどね
美穂:大丈夫だよ、全然問題なく食べれるから
〇〇:そりゃ、食べれんかったら食卓に並ばんやろ(笑)
好花:こらっ、余計な事言わんでええ!(笑)
この二日間でかなり打ち解け、楽しい夕食となった。
〇〇:あぁ~、いい湯やった~
私がお風呂から上がり部屋に戻ると、既に布団が敷いてあった。
好花:昨日と同じ場所でええやろ?
〇〇:ええ…
ひより:〇〇くんって結構長風呂っちゃね
〇〇:そうですか?
陽菜:だって陽菜たちと同じくらいの時間に入ったのに陽菜たちの方が先に出てるもん
好花:菜緒ちゃんはもう寝てるしね…
確かに菜緒さんはすでに布団をかぶっていた。
〇〇:なら、私たちももう寝ます?
好花:うん、おやすみ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?