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263-労災に遭ったひなの

ひなの:おはようございま〜す

店1:おはよう〜

ある日の大学終わり、この日もひなのはバイトに入っていた。

ひなの:今日店長は?

店1:休み、本社から働きすぎで怒られたらしい(笑)

ひなの:(爆笑)

店1:じゃあ仕込みお願いできる?

ひなの:分かりました

そうして食材の仕込みを始めたひなの。

ひなの:……。

店2:ちょっと上開けますね

ひなの:どうぞ〜

そう言って、他のバイトがひなのの頭上にある棚から食器を取り出そうとしたとき、

店2:危ない!

ひなの:えっ…?

(ガッシャーン!!)

積み上がっていた食器が棚から崩れ、ひなののいる作業台に落ちてきた。

ひなの:いっ……!

そして作業台の上で割れて、飛び散った食器の破片がひなのの左腕を切る。

店2:大丈夫ですか!?

店1:どうした…!?

ひなの:っ……、

ひなのが血管を押さえて出血を抑えようとするが、傷口からは鮮血が滴る。

店1:救急箱と、新しい白ダスターあるだけ持ってきて!

店3:はい!

店1:※※は店長に電話!

店2:はい…!

店1:他の人は通常通り仕事して…!

店1:汚れちゃうけどエプロンで縛るよ

ひなの:はい……、

店3:※※さん、持ってきました

店1:ありがとう、仕事戻っていいよ

ダスターを傷口を当て、そこを上からバンデージで出血を押さえる。

店1:店長は何だって?

店2:店舗と提携してる病院に連絡して行ってこい、って…、

店1:分かった、



そして病院に向かったひなのたち。

看護師:佐々木ひなのさん、処置室にどうぞ

ひなの:行ってきます

店1:うん、

(ガラガラガラ…)

ひなの:失礼します

医師:ここに横になってもらえる?

ひなの:はい、

処置室に入ったひなのはベッドに横になり、医師がバンデージとダスターを剥がす。

ひなの:っ……!

医師:…結構ザックリいっちゃったね…、

医師:縫合するために麻酔打つね、痛いけど我慢して…?

ひなの:はい……、

ひなの:いっ…!

医師:痛いよね、ごめんね

麻酔を打ち、しばらくすると痛みが薄れていった。

医師:じゃあ縫合していくね

医師が縫合糸で傷口を縫い合わせていく。すると、

(ガラガラガラ…)

美玖:ひなの…?

美玖たちがやってきた。

ひなの:……(苦笑)

看護師:ご家族はこちらでお待ちください

美玖:はい…、

医師:…縫合終わったから、最後にアルコールで周り拭くね?

ひなの:はい、

傷口が縫合され、改めて包帯が巻かれる。

医師:……じゃあ一週間後、抜糸しに来て?

ひなの:分かりました

史帆:急に電話来てびっくりしたよ…(苦笑)

ひなの:(苦笑)

史帆たちと処置室の外に出ると、店長が来ていた。

店長:佐々木さん、大丈夫だった…?

ひなの:…傷口、縫合してもらいました……、

店長:マジか……、

美玖:……。

店長:…すみませんでした……、

史帆:……再発防止に努めてくださいね…、

店長:はい……、

労災に遭ったひなのです。

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