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風邪を引き、ホテルで寝込む

好花:疲れた~

〇〇:早く風呂入ろ?

この日は一日中レッスンがあり、ホテルに着くころにはへとへとだった。

菜緒:…明日もレッスンよ?

〇〇:うへぇ~……

お風呂に入り、髪を乾かすとベッドに入った。

〇〇:8時起床でいいの?

好花:いいんちゃう?

菜緒:おやすみ

〇〇、好花:おやすみ



そして夜中3時過ぎ、吐き気を催し目が覚める。

〇〇:うっ…!(トイレ……!)

ユニットバスに駆け込み、便器の中に嘔吐物を吐き出す。

好花:〇〇…!?

音に気付いた好花が起きて駆け寄ってくる。

好花:大丈夫!?…ちゃうよね…!

好花が部屋に戻り、フロントに電話をかける。

菜緒:…大丈夫?他に症状は?

〇〇:……眩暈とたぶん発熱

菜緒:そう……

菜緒も起きてきて、背中をさすってくれる。

好花:ごめん、フロント行ってくるから〇〇のことよろしく

菜緒:分かった

しばらくして、好花が体温計を持ってくる。

好花:ちょっと冷たいで?

好花が私のパジャマの襟から体温計を入れ、脇に挟む。

(ピピピピッ)

好花:…38.9℃、風邪やな…

好花:マネージャーさんには連絡したから…

再度フロントに連絡して、タクシーを呼んでもらう。

好花:夜間救急センターまでお願いします

病院に着き、問診票を書く。

看護師:藤宮さん、藤宮〇〇さん

〇〇:はい

看護師:中にお入りください

名前を呼ばれ診察室に入る。

医師:藤宮〇〇さん…、始めにインフルエンザの検査だけしちゃいますね

〇〇:はい

鼻の穴に綿棒を入れ、粘膜を採取する。

医師:外で少々お待ちください

〇〇:はい

しばらくして再度名前を呼ばれ中に入る。

医師:検査の結果、陰性でしたので、恐らく単なる風邪でしょう

〇〇:そうですか…

〇〇:ありがとうございました

医師:お大事に

受付で会計を済まし、ホテルに戻る。

〇〇:ただいま…

菜緒:ん……お帰り…

待ち疲れて眠っていた菜緒がベッドから起き上がる。

菜緒:病院は何やって?

好花:風邪やってさ

菜緒:…とりあえず大人しく寝とき?

〇〇:んっ……

ベッドに入ると、菜緒がコンビニの袋から経口補水液と冷却ジェルシートを取り出す。

菜緒:おでこ出して?

菜緒が私のおでこにシートを貼る。

菜緒:じゃあ飲み物ここに置いとくから

〇〇:ありがと

菜緒と好花もマスクをしたまま眠りについた。
……………………………………………………
そして翌朝、私のスマホにマネージャーさんから電話が来た。

(プルルルッ……)

〇〇:んっ…

〇〇📞:もしもし…

MG📞:もしもし?体調の方はどう?

〇〇📞:……変わらないどころかむしろ悪化してますね…(ケホッケホッ…)

MG📞:マジか…(苦笑)体温は測った?

〇〇📞:いや、今起きたとこなので…

枕元の体温計を手に取り、体温を測る。

〇〇📞:……、39.4℃です…

MG📞:高いな…

MG📞:まぁ、今日はゆっくり休みな?

〇〇📞:はい……(ケホケホッ……)

マネージャーさんとの電話を終え、再びベッドに横たわる。

好花:おはよう

〇〇:おはよう

好花たちも起きてきた。

菜緒:じゃあまぁ、フロントには伝えてあるから寝とき

〇〇:ん~……

準備を終え、二人は部屋を出て行った。

〇〇:…暇やな……(ケホケホッ……)

二人が出ていってから数時間が経ち、暇を持て余していた。

(ピンポーン)

すると、部屋の呼び鈴が鳴った。

〇〇:…は~い

ドアを開けるとそこには……、

飛鳥:〇〇、ほい…

コンビニの袋を持った飛鳥さんが立っていた。

〇〇:わざわざありがとうございます…(ケホッ……)

飛鳥さんを部屋の中に招き入れる。袋の中には、お粥のパウチと経口補水液、ゼリー、冷却ジェルシートが入っていた。

飛鳥:体調はどう?

〇〇:見ての通りです…

(ピピピピッ)

飛鳥:…何度?

〇〇:38.3℃です…

飛鳥:…明日までいるんだっけ?

〇〇:えぇ……

身体が重くなってきたので、ベッドに入る。

飛鳥:…まぁ、なんかあったらメンバーなりマネージャーさんなりに連絡しな?

〇〇:はい、ありがとうございました

飛鳥:うん、お大事に

そう言って、飛鳥さんはホテルの部屋を後にした。

〇〇:いただきます…

部屋のレンジで温めたお粥を開封し、一口食べる。

〇〇:(ケホッケホッ…)…ごちそうさまでした

ご飯を食べ終え、再びベッドに入ると、そのまま眠ってしまった。



好花:〇〇っ

〇〇:んっ…

好花:ただいま

〇〇:ん、おかえり

いつの間にか好花と菜緒も帰ってきた。

好花:体調はどう?

〇〇:…朝に比べたら少しマシにはなったかな……

菜緒:体温は?

〇〇:ちょい待ち…

(ピピピピッ)

〇〇:37.6℃

好花:おぉ、大分下がった?

〇〇:うん、まぁ…

菜緒:夕飯食べたん?

〇〇:いや?まだ…

好花:じゃあ、食べれるか分かんないけど…

そう言って好花は、楽屋弁当の入った袋を差し出してきた。

〇〇:ありがと

こうして翌朝には熱も下がり、レッスンに参加できるようになった。

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