267-バイト先で倒れた〇〇
〇:おはようございま〜す…、
店:おはよう、ていうか久しぶり(笑)
〇:お久しぶりです…(苦笑)
ある日の夕方、〇〇は久しぶりにバイトにやってきた。
店:じゃあ製麺お願いね
〇:はい
鈴:おはようございます
〇:おはよう
〇〇は圧延機の前に立ち、製麺作業を始める。
〇:……。
鈴:いらっしゃいませ
〇:いらっしゃいませ〜
鈴:ご注文お伺いします
客:釜揚げうどんの並でお湯無しで
鈴:かしこまりました、…釜揚げ取れます?
〇:釜揚げ?…取っていいよ
鈴花が麺を取っている間に、〇〇はつけ出汁を用意する。
〇:お先つけ出汁になります
客:……。
鈴:釜揚げうどんになります、熱湯入っていますのでお気をつけください
客:……。
〇:……(苦笑)
◇
そして一時間半ほど経つと、ディナー帯のピークに入った。
店:俺玉取りするから、富田さん注文とって?
鈴:はい、お次の方お伺いします
店:佐々木さん、次の麺何分すか?
〇:…あと30秒
店:あげ…れないですよね、俺あげます
〇:お願いします
そうして〇〇がペースアップして製麺作業をしていると、
〇:っ……、
〇:(……ドサッ)
製麺台に手をついたと思ったら、そのまま床に倒れた。
店:佐々木さん…?
(ザワザワザワ……)
オープンキッチンになっているため、倒れる〇〇を目の当たりにしたお客様もざわつき始める。
鈴:店長…!
店長:どうした?
デスクでワースケを作っていた店長を事態に気づき、〇〇に駆け寄る。
店長:佐々木くん?
〇:……。
店長:熱中症かな?誰か厨房の外に運ぶから手伝って?
店:はい…!
男性店員三人がかりで〇〇を厨房の外に運び、椅子を並べたところに寝かせる。
店長:氷持ってきて?
店:はい!
店長:佐々木くん分かる?
〇:……。
店:…救急車呼んだ方がいいですか?
店長:そうね〜……、
店員の一人が救急車を呼び、しばらくするとサイレンの音が聞こえてきた。
救急:現着しました
店長:こちらです
救急隊員が到着し、〇〇の元に向かう。
救急:佐々木さん聞こえますか〜?聞こえたら手握ってください
〇〇の手が僅かに救急隊員の手を握る。
救急:かすかに意識はあるみたいですね、このまま救急車で病院に搬送します
救急隊員は〇〇をストレッチャーに乗せ、救急車に運び込む。
救急:酸素濃度測りますね〜
指にパルスオキシメーターを着け、SpO2を測る。
救急:SpO2 72、オキシマスク着けます
救急:了解です
酸素濃度が著しく低下しているため酸素投与を行う。
バイト先で倒れた〇〇です。
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