舞台あゆみ 始動
好花:サプライズってなんやろな…?
〇〇:さぁ……?
二月某日、私たちは事務所の一室に集められた。
愛萌:単独アルバムと合同ライブ以上のサプライズなんてそうそう無いと思うけど…
すると、茂木さんが入ってきた。
茂木:みなさん、おはようございます
けやき:おはようございます
茂木:みなさんに発表があって集まってもらったんですけれども……
茂木:この度、みなさんには舞台を演じてもらいます
けやき:……?
茂木:…ん?
けやき:舞台…?
茂木:そう、みんなにやってもらう舞台が…
するとマネージャーさんから台本が回される。
茂木:この『あゆみ』っていう舞台なんだけど、
茂木:この舞台を二グループに分かれて演じてもらいます
けやき:…パチパチパチパチ…👏👏
こうして、舞台『あゆみ』の公演に向けた稽古が始まった。
……………………………………………………
そして稽古初日、事務所の会議室に集まった。
始めに、今回舞台演出を担当してくださる赤澤ムックさんと顔合わせする。
演出:みなさん、おはようございます
けやき:おはようございます
演出:今回、舞台演出をさせていただきます、赤澤ムックです
けやき:(コクッ)
久美:私たち、
けやき:けやき坂46です、よろしくお願いします
演出:はい、よろしくお願いします
そうして二グループに分かれて本読みが始まった。私はチームカスタネットで舞台を行う。
スタッフ:じゃあ頭からお願い
カスタネット:はい
渡された台本には役柄を固定せず、場面ごとにセリフに名前が振られている。
◇
〇〇:……。
菜緒:…〇〇?
〇〇:んっ?
菜緒:なんかあった?
〇〇:いや?
本読みを通しで行い、一度休憩に入る。
明里:ん〜!むずがじい〜!
美玖:頑張れ頑張れ…!(笑)
陽菜:これ全部覚えるんだもんね…
〇〇:大体でいいんちゃう?自分のセリフ以外は…
すると、不意に影山さんと目が合う。
優佳:(…フイッ)
〇〇:……。
影山さんが目をそらすと同時に、後ろから誰かに目隠しされた。
美玲:〇〇くんはこっち行きましょうね〜
みーぱんさんに目隠しされたまま、別の場所へ運ばれる。
久美:…やっぱり影と〇〇くん、一緒にしちゃダメな気が…
MG:やっぱそうだよね〜…
〇〇:(苦笑)
スタッフ:…ハーモニカの誰かとチェンジする?
そうして影山さんとチームハーモニカの京子さんがチェンジとなった。
……………………………………………………
別の日、私たちはとあるスタジオに来ていた。
美玖:緊張する…
〇〇:(苦笑)ファイト
私は他のメンバーと分かれ、男子更衣室に入る。
MG:藤宮、はい
〇〇:ありがとうございます
ジャージに着替えたら、マネージャーさんからゼッケンを受け取り身につける。
けやき:失礼しま〜す
メンバーと合流しスタジオ内に入ると、中央に木組みのセットが置かれていた。
演出:これ、今回みんなの舞台に使うセットと同じ形のセットなのね?
演出:だから、本番と本番前リハーサル以外はこのセットでやります
けやき:はい!
先にチームハーモニカが稽古を行うため、私たちは邪魔にならないところに移動する。
〇〇:…どう?覚えられそう?
陽菜:う〜ん…(苦笑)
そしてチームハーモニカの稽古が始まる。
◇
演出:はい、休憩入れたら次はチームカスタネット
カスタネット:はい
休憩中に一応ストレッチをして、セットに上がる。
〇〇:失礼します
菜緒:…失礼します
陽菜:失礼します(笑)
台本を開き、セットの中央に立つ。
演出::オーケー、じゃあ立ち位置の調整するよ?
赤澤さんの指示でメンバーが位置を調整する。
演出:よしっ、じゃあ始めよ
演出:美玲さんから
美玲:はい
最初の語りの部分から始まる。
◇
演出:…はい、一旦ストップ
途中で稽古が止められる。
演出:ん~とね…、さっきのとこもう一回やって?
〇〇:……すいません
菜緒:なんで謝るの?
〇〇:いや
菜緒:ごめん、違う違うびっくりしただけ
〇〇:あぁ、
菜緒:だって、そんなハッキリ言わないからさ、大人は
〇〇:俺も大人ですけど
菜緒:そうなんだけど
〇〇:え、じゃあ、なんて言うんですか、
菜緒:だから、そういうのって別に言ったりしなくて、なんというか、なんかぐちゃぐちゃって、いいんだよそんなことは、
演出:はいストップ、ここね、もうすこしセリフぐちゃ~ってしちゃって?
菜緒:はい……(苦笑)
演出:はいじゃあ続きから
こんな感じで稽古は進んでいき、ラストまで通す。
演出:はいオッケー…じゃないけど、一旦休憩~
〇〇:……。
菜緒:はい、お疲れさん
〇〇:菜緒もな…
舞台本番までこんな毎日が続いていく。
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