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56-6人でショッピング

〇:じゃあいってきま~す

菜:いってらっしゃい

この日は佐々木姉妹、松田姉妹、高本彩花と一緒に遊ぶ約束をしていた〇〇。支度を済ませ、家を出る。

〇:……遅い…

約束の10分前になっても誰一人として現れない。

?:お待たせしました

〇:ううん、大丈夫、2人とも久しぶり

好芽:お久しぶりです

最初に到着したのは松田姉妹だった。

〇:…松田、髪切った?

好:あぁ、結構前ですけどね(笑)

〇:最後に会ったの3月だもん(笑)

〇:…そういや陽菜から聞いたよ、なんかお世話になってるみたいで……(苦笑)

芽:いえ…(苦笑)逆に私の方が陽菜ちゃんにお世話になってるので…

〇:…というか、2人とも受験生か…

好:いぇい!

〇:いぇい!じゃないわ(笑)

〇:志望校には行けそうなの?

好:まぁ何とか…

芽:私も……

み:みんな~、やっほ~!

すると、佐々木姉妹もやってきた。

ぱ:芽実ちゃ~ん

芽:そういうの大丈夫です(苦笑)

抱き着こうとする陽世を手でおさえつける芽実。

〇:…2人って面識あったっけ?

み:なんか色々あったみたいよ?

み:…で、彩ちゃんは?

〇:あいつが時間通りに来ると思います?

み:いや、思わない(笑)

好:遅刻の常習犯ですからね(苦笑)

そして約束の時間から15分後、彩花も待ち合わせ場所に到着した。

彩:お待たせ~!

〇:遅すぎ…、もう15分前行動を徹底しなさい(苦笑)

彩:絶対無理……(笑)

み:それじゃあ、レッツゴー!

〇:…どこ行くんですか?

み:……何も決めてない

〇:でしょうね…

彩:どこ行くの?

好:さぁ?(笑)

芽ぱ:…何この無計画集団……

〇:(苦笑)

み:とりあえずショッピングでも行く?

〇:俺は構わないけど……

彩:私もいいよ

ぱ:私も構いません

み:じゃあ改めて、レッツゴー!

ということで、駅近くのショッピングモールへやってきた。

芽:…何買うん?

好:適当にその辺ぶらぶらする感じやない?

そして、約半数がマイペースな集団がまとまっていられる訳もなく…、

ぱ:私向こう行ってくる

み:了解〜

彩:じゃあ私もコスメ見てこよっ!

〇〇と松田姉妹を残して散り散りになる。

〇:…ホント自由人だな……

好:(苦笑)

芽:どうします?

〇:どうしようね?

3人で本屋さんに行くことに。

好:さぁ、天才はどんな本を好むのか…?

〇:うるせぇ(笑)

〇〇は新書コーナーに向かった。

〇:…なんかいい本ないかね?

芽:…これ私読んでますよ?

〇:へぇ〜

芽実が手に取ったのは、時代物のミステリーだった。

〇:じゃあ買おっかな〜

芽:えっ?

〇:えっ?(笑)面白かったから薦めてくれたんじゃないの?

芽:いやまぁそうですけど…///

(ポンポンッ)

〇〇:人からの好意は素直に受け取るタイプだから(笑)

芽:……///

鈍感〇〇に頭ポンポンされて顔を真っ赤にする芽実。

好:…相変わらずの鈍感……

〇:何か言った?

好:いいえ?

〇:松田たちは何か買わなくていいの?

好:おすすめは?

〇:おすすめね~……

好花は店内を回りながら、〇〇のおすすめの本を数冊手に取る。

好:…ホンマにミステリー好きなんですね

〇:何かね(笑)気付いたら手に取ってるんだよね…(苦笑)

好花の手にある本のほとんどがミステリーなのだ。

すると、彩花からメッセージが来た。

彩:[今どこにいるの]

〇:[本屋]

彩:[何で勝手にどっか行くの?]

〇:[自分の頭にブーメラン刺さってんぞ(笑)]

彩:[インフォメーションセンターの近くにいるから来て]

〇:…彩花たちが待ってるみたいだから、お会計して行くか

好:(苦笑)

レジでお会計を済まし、彩花たちの待つ場所まで向かう。

彩:…やっと来た

〇:(苦笑)

み:お昼ご飯どうする?

好:2階のレストラン街とかどうです?

ぱ:私はいいですよ

彩:私も

〇:じゃあ行くか

レストラン街の中にあるパスタ屋さんに入る。

店員:いらっしゃいませ

〇:6人です

店員:かしこまりました、お席にご案内いたします

通された席に着き、メニューを開く。

み:え~、何にしよう…

芽:…アサリのペペロンチーノ

〇:ふふっ(笑)

ぱ:どうしたんですか?

〇:いや…?(笑)

ファミレスでペペロンチーノしか食べない果歩を思い出し吹き出す〇〇。

彩:私山椒のジェノベーゼにしよっかな~

ぱ:ベーコンとチーズのカルボナーラ

好:ズッキーニとオリーブのトマトソースパスタ

み:〇〇くん決まった?

〇:はい

み:陽世、ボタン押して?

押しボタンに一番近い陽世がボタンを押す。

店員さんに料理を注文し、到着を待つ。

芽:…〇〇さん、ペンネって何ですか?

ぱ:お姉ちゃんが注文したフリカッセも分かんないし…

〇〇の注文した『ほうれん草とベーコンのクリームソースペンネ』の正体が気になる芽実と、美玲が注文した『鶏のフリカッセサラダ』の正体が気になる陽世。

〇:ペンネは筒状のパスタを斜めにカットしたショートパスタのこと、フリカッセは肉や魚介をクリームで煮込んだもの

み:さっすが~!

〇:うるさいです(笑)

そんなことを話しているうちに、料理が届いた。

6人:いただきます

彩:んまっ!

好:トマトソースパスタってこんな美味しかったっけ?

〇:…ここたぶん大衆向けのお店ではないよ?

彩:えっ?

ぱ:確かに言われてみれば、メニューの値段もまぁまぁしましたもんね

み:陽世の分はお姉ちゃん払うよ?

好:芽実の分もね

芽:ごちそうさまです

彩:…何か姉妹っていいね

〇:うちに行きゃ9人いるよ?

彩:改めて多いな(苦笑)

お昼ご飯を食べ終えた一行は、近くの海岸に向かった。

好:風が気持ちいい~!

み:気温も下がってきたからちょうどいいよね~

砂浜に降り立ち、靴を脱ぐ。

〇:ガラスとかゴミとか気を付けなよ?

ぱ:分かってま~す(笑)

彩:芽実ちゃん、向こう行こ?

芽:いいですよ(笑)

波打ち際で遊んだりビーチコーミングに興じたり、そんな5人を〇〇はそっとカメラに収める。

(パシャッ)

〇:よしっ…

彩:〇〇~!こっち来なよ~!

〇:今行く~!

〇〇も5人に交じってはしゃぎまくる。

み:はぁ~、こんなに動くとさすがに熱い…(笑)

好:飲み物買ってきますよ

〇:ごめん、俺のもよろしく

〇〇が財布から200円を取り出し、好花に渡す。

しばらくして好花が全員分の飲み物を持って帰ってくる。

〇:サンキュ

好:あとお釣り…

〇:あぁ、あげるよ

彩:私も大丈夫

み:手間賃として受け取って?

好:じゃあお言葉に甘えて…

砂浜に腰掛け、炭酸飲料の蓋を開ける。

(プシュッ)

(ゴクゴクゴク……)

彩:うわ~、何か青春だわ~(笑)

〇:マジで同感(笑)

好:何言ってるんですか?(笑)まだ現役ですよ(笑)

み:いや~、もうないよ~…(笑)

陽世がそっと芽実に耳打ちする。

ぱ:…私たちは現役だね(笑)

芽:そうですね(笑)

彩:ちょっとそこ~!

ぱ:やばっ!逃げるよ!(笑)

芽:はい!(笑)

逃げる陽世と芽実を追いかける彩花を眺める〇〇と美玲と好花です。

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