161-風邪をひく美穂
美穂:ックシュン…!
ある日の部活終わり、美穂と正恭は美穂の部屋のコタツにくるまっていた。
若:…風邪?
美穂:分からん…
若:何でもいいけど、俺に感染すなよ?
美穂:…普通そこは心配するんじゃないの?
若:美穂ならほっといてもなんとかなるだろ…(笑)
美穂:んな適当な…(苦笑)
美穂が棚から体温計を取り出し、脇に挟む。
若:…異性がいるとこでよく出来るな……
美穂:ヘックション…!…何が?
若:何でもない…
(ピピピピ…)
美穂:おぉ~、39.7℃
若:…マジ?
美穂:マジ(笑)
美穂はコタツから出て、ベッドに移動する。
美穂:ベッドに居ないとお母さんに怒られる…(笑)
若:…おばさんから冷〇ピタとかもらってこようか?
美穂:よろしく
若:はいはい…
正恭もコタツから立ち上がり、部屋を出る。
美穂母:あら、どうしたの?
若:あの、冷〇ピタとかもらっていいすか?
美穂母:美穂?
若:えぇ…
美穂母:もう…、ちょっと待ってて?
美穂の母親が冷蔵庫から冷〇ピタと経口補水液を取り出し、正恭に渡す。
美穂母:ちゃんとベッドで寝るように言っといて?
若:はい、分かりました(笑)
2階に戻った正恭は、ベッドで寝ている美穂の前髪を上げ、冷〇ピタを貼る。
若:冷たいよ?
美穂:んっ
美穂:ん~、冷たっ…!
若:だから冷たいって言っただろ(笑)
美穂:病人には優しくしなさい
若:どうやってだよ(笑)
正恭は美穂を起き上がらせ、経口補水液の飲み口にストローを差す。
若:これで飲みやすいだろ?
美穂:ありがと
美穂は再びベッドに横になる。
美穂:…マサ、もう帰ってもいいよ、私こんなんだし…
若:別に、家帰っても暇だし…
美穂:…マサも物好きだね……
若:…何年一緒にいると思ってんだ……
美穂:(笑)
そして、しばらくすると美穂は眠ってしまった。
若:……よし、帰るか…
正恭は荷物をまとめ、電気を消して静かに部屋を後にする。
美穂母:看病ありがとね
若:いいえ、じゃあお邪魔しました
美穂母:は~い、またね
◇
そして深夜1時ごろ、美穂は目を覚ました。
美穂:…んんっ……
美穂はベッドから起き上がり、部屋の電気をつける。
美穂:…なんか書いてある……
ペットボトルの横にメモが置いてあったが、寝起きの裸眼ではほとんど見えない。
美穂:メガネメガネ……
メガネをかけ、正恭の書置きを読む。
美穂:……ふふっ…
そこに書かれていたのは、
『風邪ひくなよ』
美穂:もう風邪ひいてんだよ…!(笑)
ツッコミどころ満載な正恭の書き置きです。
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