198-車椅子を組み立てる佐々木家
久:おっ、届いてる
ある日、久美が家に着くと玄関に荷物が届いていた。
久:ただいま〜
陽菜:おかえり
美玖:おぉ、届いたんだ
久:うん
陽菜:何それ…?
久:車椅子
陽菜:あぁね
久美はカッターナイフでダンボールの封を切り、車椅子の部品を取り出す。
久:え〜っと…、
美玖:説明書これね
久:ありがと
◇
久:…よしっ、オッケー
説明書を見ながら部品を組み立て、車椅子が完成する。
陽菜:おぉ〜…!
ひより:何?
ちょうどひよりたちが2階から降りてくる。
陽菜:菜緒お姉ちゃんの車椅子
ひより:あぁ…、
久:そういやご飯食べたの?
美玖:食べたよ
久:ふ〜ん…
久美は台所に向かい、冷蔵庫からおかずを取り出す。
久:いただきます
愛:ただいま〜
すると、愛萌も帰ってくる。
美玖:おかえり
愛:おっ、車椅子届いたんだ
久:んんっ…
ひなの:なんか食べたの?
愛:ううん、何も食べてない
美玖:じゃあ向こうのおかず食べれば?
愛:そうね…
そんなやり取りをしている姉の横で、陽菜とひよりはS〇itchを起動する。
陽菜:……。
ひより:……。
久:…芽依は?
ひより:上で寝てる
久:…ほんと寝るの好きね、あの子…
ひなの:じゃあお風呂入ってこよっかな…
愛:行ってらっしゃい
◇
そして深夜、
史:ただいま〜…
残業終わりの史帆が帰ってきた。
(ガチャッ)
史:…痛っ……!
電気の消えたリビングに入った瞬間、足の指を何かにぶつけた。
史:……菜緒の車椅子か…
それは久美たちが組み立てた車椅子だった。
久:どうした?何か聞こえたけど…?
史:車椅子に足の指ぶつけた…
久:あぁ……(苦笑)
史:もうちょっと奥置きなよ…(苦笑)
久:そうね……
車椅子を別の場所に移して、久美は2階に戻った。
菜緒用の車椅子を買った佐々木家です。
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