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172-銭湯に行く好花たち

好:冷たっ…!

ある日、好花が流しで洗い物をしていると、急に水道のお湯が冷たくなった。

芽実:どうしたん?

好:…たぶん給湯器が壊れた

芽実:あらら、じゃあお風呂は銭湯…?

好:そうやと思う…



好:準備できた?

芽実:うん

そうして夜、好花たちは近所の銭湯に向かった。

好:こんばんは~

番頭:いらっしゃいませ

好:大人二人です

番頭:1,100円になります

好:ちょうどで

番頭:では、いってらっしゃいませ

番頭台で入浴代を支払い、脱衣所に向かう。

好:銭湯なんていつぶりやろ…?

芽実:さぁ……?

服を脱いでロッカーに荷物をしまった二人は、扉を開けて浴場に入る。

好:ふぅ~……

入口横で掛け湯をして、洗面台に向かう。

芽実:……そろそろ髪切ろっかな…?

芽実が髪を洗いながら、そんなことをつぶやく。

好:…せっかくそこまで伸ばしとるんやし、軽く整える程度でええんちゃう?

芽実:そうかな…?

シャワーで泡を洗い流した二人は、水気を絞って立ち上がる。

好:あ"ぁ~……

芽実:(笑)

掛け湯をして湯船に浸かる二人。

好:沁みる~……!

芽実:他にもお客さんおんねんから静かにせぇや(笑)

好:はぁ~……

芽実:聞いてないし……(苦笑)

縁にもたれかかってくつろぐ好花と、それを呆れた目で見つめる芽実。そんな二人を周りは微笑ましそうにみていた。

好:……そんで、高等部に上がる準備は出来たん?

芽実:ん?…あぁ、大丈夫やろ、同じ学校やし……

好:んな適当な…(苦笑)

芽実:お姉ちゃんこそ、そろそろ引っ越しやろ?

好:うん、いろいろあって四月に入ってからやけど…

芽実:静かになるな~…(笑)

好:寂しいくせに…(笑)

芽実:ええよ別に、私もたぶん大学進学で家出るし

好:へぇ~、どこ行くん?

芽実:決めてない、けど高卒で働く可能性も無きにしも非ず

好:ふ~ん、まぁええんちゃう?知らんけど…



しばらくして、身体が温まった二人は湯船を出る。

好:ちょっと入りすぎたかもね…

芽実:早いとこ上がろ…

脱衣所に移動し、全身を拭く。服に着替えたら、備え付けのドライヤーで髪を乾かす。

芽実:よろしく

好:はいはい…

好花と芽実は交代交代でお互いの髪を乾かしていく。

芽実:……よしっ、オッケー

好:どうも

脱衣所を出た二人は、外の自販機でビン牛乳を買う。

好:くぅ~!

芽実:(笑)美味しっ…

銭湯に行った好花と芽実です。

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