201-大学に登校する菜緒
菜:ふぁ〜、おはよ…
久:おはよう、私もう家出るから大学に遅刻しないようにね?
菜:は〜い…
退院した翌日の朝、菜緒は大学に行くために少し早めに起きてくる。
ひなの:おはよ〜
菜:おはよ、何時くらいに家出る?
ひなの:何時でも
菜:あっそ…(苦笑)
そうして二人は出かける準備を済まして家を出る。
ひなの:暑いね……
菜:今日の最高気温、27℃らしいからね(笑)
ひなの:うへぇ〜……
そして駅の近くまで来た頃、
未:ひなの、おはよう
後ろから未来虹がやってきた。
ひなの:おはよ〜
未:菜緒さんもおはようございます
菜:おはよう(笑)
未:ついに退院出来たんですね
菜:なんとかね、まだまだ完治したわけじゃないけど…(苦笑)
今のところ、記憶障害はあるところまで回復したものの、下肢の麻痺は一向に快方に向かわない。
そして駅に着いた三人は改札をくぐり、エレベーターでホームに向かう。
駅員:スロープお持ちしました
すると、駅員さんが車椅子用のスロープを持ってきた。
菜:ありがとうございます
しばらくして電車が入線してきて、三人は電車に乗り込む。
◇
そして大学の最寄り駅に到着した三人は電車を降り、駅を出る。
菜:未来虹ちゃんも本キャン?
未:はい
入口で学生証をかざし自動ドアを開けたら、エレベーターに向かう。
未:じゃあ私、2階だから階段で行くね
ひなの:分かった、またね
菜:またね
エレベーターがやってきてひなのと菜緒は乗り込む。
(🎶〜)
目的の階に着いた菜緒はエレベーターを降りる。
菜:じゃあまたね
ひなの:うん
菜緒はスイッチを電動に切り替え、レバーを操作して講義室に向かう。
(ガラガラガラ……)
講義室に着いた菜緒は、学生証を出席管理端末にかざし、適当な机に着く。
◇
そして全ての講義を終えた菜緒は、ひなのより先に大学を出る。そして駅に向かう途中、とあるところに電話をかける。
菜:……よしっ、行くか…!
菜緒は電車に乗り、※※駅で降りる。改札をくぐり駅を出ると、ロータリーの脇を通りそのまままっすぐ進む。
そして到着したのは……、
店:いらっしゃいまs…、佐々木さん…!
菜:お久しぶりです(笑)
バイト先の玩具店だった。
店:良かった、無事退院出来たんだね…
菜:ご心配をおかけしました
菜緒はそのままバックヤードに向かい、事務室に入る。
(コンコンコンッ)
店長:はい、どうぞ
菜:失礼します、店長、ご無沙汰しています
店長:おかえり
菜:ただいまです(笑)
店長:この間、佐々木の陽世さんが来てたよ?
菜:陽世ちゃんが…?
店長:※※が事故当時のことフラッシュバックさせちゃった、って…
菜:あらら……
店長:…で、どうする?ここのバイト続ける?
菜:店長がよければ…
店長:じゃあ、来週辺りから事務作業手伝ってもらおっかな〜?(笑)
菜:分かりました(笑)
日常生活を取り戻しつつある菜緒です。
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