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【ただのんインタビュー】インターネット大先輩からV、ダンスやクラブetc.の話聞いてきました。

初めましての方は初めまして。そうでない方はお久しぶりです、日向キタローです。

まさかのインタビュー企画第9弾は、これまたまさかのインターネット大先輩でもあり、様々な界隈でも有名なただのんさんです。

そもそも普段何してるの?等々たくさんお話をさせていただいたのでそちらを記していこうと思います。今回超大ボリュームです、お覚悟を。

ただのんさん


・「普段何やってる人?」って聞かれて答えると「一言ではいえない」


ー今回は企画にお声がけいただきありがとうございます。早速なんですけど、ネット界隈で有名なただのんさんですが「実際今どういうことをしているのか?」っていう部分をしっかりとは、自分も含めて知らないところが結構あるかと思うので自己紹介も兼ねましてそのあたりをお聞かせください。


これ読んでる人たちからすると「有名らしいけど、実際何してる人かあんまり知らない」とか、たまに「なんでこの人はVtuberからリプもらってるんだ?」みたいなことも見かけますからね。「エンタスでベロベロに酔っぱらっていた人が、Vtuberからリプもらってるのなんでだろう?」とかね(笑)

みんなが知っているところだと”踊ってみた”っていうニコニコのカテゴリで、ダンスの動画を2007年からずっと投稿していて、2010年から2015年とかの間は、多分すごい人気がありましたね。ただYouTubeの登録者数を見てもらえばわかる通り、今はもうないです。ないというか、周りによく言われるのは「時代に対してやることなすことが早すぎて、先に落ちていったタイプ」っていう(笑) Vtuberさんたちもそうだけど、人気を獲得して大きな舞台に立ってっていう目標がある人がたくさんいるんですけど、僕とかは”そういう目標がある子たち”が見ていた世代なんですよ。”あの人たちみたいなステージに立ちたいな”って思っていた子たちが、リアルタイムで見ていたステージに立っていた側の人間です。で、僕らはそういう”ステージに立とう”って意識なく立っていたっていう…。「インターネットに自分の動画を”楽しそうだから・面白そうだから”ってあげてみたら、いつのまにか再生数が伸びた、コメントたくさんついた、おもしろ~!」ってなって、あれよあれよという間にこうなっちゃったみたいな。



ー本当に”自分が面白いって思ったこと”をやっていたらいつの間にか今いるような場所にいたって感じなんですね。


そうですね。それで、そういう感じで活動しつつ、2010年からはDJも始めて、2017年で自分の活動が10周年を迎えたタイミングから”ダンサー”とか”踊り手”っていう活動よりも、”DJ”っていう活動の方にシフトしていって年間140本くらいの現場に出演したり、いろんなところでDJしまくって、その界隈の方でもありがたいことに名前を知ってもらってって感じで。

表に見える仕事だとこんな感じですかね。踊ってみたを上げたり、みんなが遊びに来るようなパーティでDJしたりっていう。メインはアニソン・ボーカロイド…最近VtuberもハマったのでVtuber楽曲もって感じで。


ー自分も普段ただのんさんをTwitterなどで見ていて抱いているイメージとかはそういう感じですかね…。先ほど”表に見える”と言っていましたが、それ以外もある、ということでしょうか?


ある、というか周りから「本業何??」ってよく聞かれるんですけど、僕の本業っていうのは実は裏方で、いわゆる”プランナー”とか”ディレクター”とか言い回しはいろいろあるんですけど、要するに「イベントを作る人」なんですよ。今まで手掛けてきたイベントとなると、小規模のイベントから大規模なライブまで、もう細かくはわからないけど3桁中盤はやってるんじゃないかなと。

なので、本業はそういう制作だったり、企画運営だったり、最近だったら踊ってみたの動画とかをあげて人気になっている子たちのライブのメインスタッフをしたり、舞台監督をしたりだとか。それをしながら細々としたスタッフ業務が生業だったりします。演者さんがいて、ステージがあって、お客さんが入場して、1時間~2時間のライブがあって物販があって…っていう普通のライブを作る人です。ただ、今はコロナっていう状況なので、ライブとかが全然開催できなくて、事実上の失職が半年以上続いてる状態ですね。

それをしながら副業というわけじゃないけど、ライブハウスだったりクラブだったりの仲介業務をやったりだとか、演者のブッキングをやったりだとかもしています。例えば、誰かから「クラブイベント・ライブイベントをやりたいんです」っていう相談を受けて、相手の予算とか規模感に合わせて都内とかのクラブとかライブハウスを探して箱の調整とか”いついつからいつまで空いてますか?”みたいな連絡をやり取りを全部して、ライブをやりたいって言ってる子たちには確定した情報だけを渡して…みたいな間に立つ役。箱との条件の交渉とか、慣れてる人じゃないと勝手がわからないからっていうのがあるので。合っているか分からないけど、”踊ってみた”ってカテゴリで、ワンマンじゃなくて複合でイベントを、公式とか企業とかじゃなく都内でやったのは自分が初めてかもしれない…。確か18か19の時にライブを打って、その経験がきっかけでイベンターの道に進もうと思ったし。

ライターとかもやったりして、アイドルさんだったり声優さんだったりの現場・ライブとかのライブレポートとかが得意でそういうのをやったりだとか…。

あとは、企業さんだったり個人だったりのシンガーさんが「バックダンサーが欲しい、こういうダンサーさんが欲しい」っていう依頼とかを受けて、ダンサーを選出してクライアントの方に紹介して、クライアントとダンサーの間に立って、お互いが100%のパフォーマンスを出せるように上手いこと回していく歯車みたいな感じかな。

メインの仕事としてはだいたいこんなことをしてます。あとそうだ、メインでやっているので忘れちゃいけない、MCもやってます。


ーまだあるんですか!?もうこの時点で両手で足りないくらいお聞きしたんですけど。


あるんですよー。ライブ会場とかのオープニングとかで盛り上げるみたいな感じの方のMCの方とか、おしゃべりが得意で。それこそ13、4とかでインターネット始めて、そこで触れた”インターネットラジオ”がきっかけなので、もしかしたらラジオ歴が一番長いかもしれない。ニコニコ生放送とかがまだない時代にネットラジオ配信とかをやってたりしてましたし。もうThe 壁打ちみたいな(笑) 

あとは、ちょっと前まで”エフエムさがみ”というところで”ラジオうかんむり”っていうラジオをやっていたりもしましたね。いろんなゲストさんに来ていただいて、小林幸子さんとかウーマンラッシュアワーさんとか…ニコニコの歌い手さんとか生主さんとか…ざっくばらんなそういうラジオ番組を2代目MCとして1年間ちょいやっていました。

というわけで、「普段何やっている人?」って聞かれて答えると「一言ではいえない」 なんかホント、なんかいろいろやるんです(笑) まとめらないの!


ーホントにいろいろ多岐にわたるって感じですね……。


maimaiっていうゲームにダンスが7年間映像として実装されていたりだとか、2018年の氷結のCMに出ていたりだとか、海外にも呼ばれたり、ニコニコダンスマスターとかニコニコ超会議に出させてもらったりとかしていましたけど、近年はもうあんまりそういう”大きくて人目につくようなイベント”には出られていませんけどね。今年、ニコニコダンスマスターの後継イベントに出たりはしましたね、”DJ”ですけど(笑)

冒頭の「なんでこの人Vtuberからリプもらってんだ?」って疑問に関しては、「Vtuberの人たちが活動を始める前にインターネットで人気があったから」です。もう、そうとしか説明できない。クラブイベントのバーカウンターでテキーラとかクライナーばっかり飲んでいるおじさんってわけじゃないです(笑) ここ半年くらいでVtuberに転げ落ちていった人間ですけど、いろいろやってきたんです。

インターネットでの活動を芸歴として例えるのであれば、もうどんなVtuberの方とかよりも長いですね。まあただ根本的には酒飲んで音楽かけて「うえ~~~」って言っているだけのおじさんです。


ー結局はそこに戻ってくるんですね(笑) 


結局ね。あまりアーティストアーティストしいことをするのが苦手な、インターネット活動者です。みんなとフレンドリーにパーティしたいなって思うから、知名度とか関係なくお酒とかも奢るし、会ったことない人にも絡んだりもするし、そういう生き方が好きなんですよ。



・DJ仲間が「この曲めっちゃやべえ!!」って呟いてたのが『DANCE is the answer(歌:紡音れい)』だったんですよ。


ーでは、先ほどVtuberに転げ落ちたのが半年くらい前と言ってましたけど、どういう経緯で転げ落ちていったんでしょうか。何がきっかけとかそのあたりを聞いてみたいです。


いやあ、これが面白いんですよ!

Vtuber自体はDJを長いことやっているので、アイちゃん(キズナアイ)とか輝夜月ちゃんとかが曲リリースした頃からリクエストはもらっていたんですよ、「この曲かけて」「こういうのあるよ」みたいな。2018年くらいかな?キズナアイって存在とか、輝夜月って存在とか、いわゆる”四天王”って言われる存在は知っていたんですよ。知ってはいたけど特段ハマることは無かった。”あ、曲いいな”とは思ってたけど。で、その後”にじさんじ”が出てきて、僕しずりん(静凛)の見た目が好きすぎてしずりんだけずっと見てたんですよね。もう1年くらいずっとしずりんだけ見てた。「Vtuberが好き!!」とかってよりも、自分が好きな見たいもの…みんなで言えばざっくばらんにゲーム実況見たりだとかするじゃないですか、そういうざっくばらんに動画見たりするっていうものの中にしずりんが入ってたってだけで。それで2018年を1年くらい過ごして、でもまあその時ってVtuberの曲ってほとんどなかったんで、僕らDJところに届いてたのがキズナアイ・輝夜月・ミライアカリくらいかな…?あとはのじゃロリおじさんが脇でおにぎり握ったのがめちゃくちゃバズったみたいなのしか流れてこなかった(笑) 

と、これまでが前置きで、今年(2020年)コロナになったじゃないですか、全世界が。そういう影響でライブとかDJができなくなる、家に引きこもるしかないってなるじゃないですか。僕も”そういう流れあるな…”って1月2月くらいで感じて、「この先どうしようかな~?4月とか5月とかライブあったりとか制作あったりとかするけど大丈夫かな?」って考えながらTwitterをふらっと見てた時に、DJ仲間が「この曲めっちゃやべえ!!」って呟いてたのが『DANCE is the answer(歌:紡音れい)』だったんですよ。DJが「やべえ!」って呟いてるってことはやべえんだろうなって思って試しに聞いてみて、で元々ハウスのミュージックとかが好きかつ、低音ボイスの女声が好きなんですよ僕。もう「うわぁっ!!!」ってなっちゃって(笑)


ーあー、もうちょうど”好きなものの詰め合わせ”に直面してしまったと。


そう!「うーーわーーー!これかっこいい!」って思って曲を買ったんですよ。そこで「あ、Vtuberってキズナアイとかだけじゃないんだ。たくさんいるんだ!」って思って、自分でも何を思ったかわかんないけど…多分「この曲やべえ!」って言った友達もやってたからってだけの理由で、自分でも曲をスクショして「この曲マジかっけえ」ってツイートして、またもや何を思ったのかタグ付けしたんですよ、れいちゃん(紡音れい)を。僕の先入観として、Vtuberって、キズナアイとかしずりんとかみたいに”個人に対して特別反応をくれる存在じゃない”って思ってたんです、Vtuberが。元々そういう気持ちだったから「タグ付けしても大してなんにもないだろし、自分が”かっこいい”って思った曲にDJ仲間とかが対して少しでも興味を持ってくれたらいいな」って思ってタグ付けしてポンって呟いたら秒で反応が来て「えぇ!?」ってなっちゃって。「ええ!?反応きてる!歌った人じゃん!!」って混乱してたら、向こうも向こうで「うわ!ただのんさんに聞かれてる!どうしよう!」って混乱してて、お互いがお互い「どうしよう!!」って(笑)


ーお互いがお互い「反応が来るとは思ってなかった!」って結果的に慌てるっていう…。


そう。れいちゃんも昔からニコ動見てる子みたいで、最近自分のオリ曲のMVでも踊り手さんを採用したりするって告知があったくらい踊ってみたとかも見るのが好きだったみたいで。その流れで僕のことも結構見ていてくれたらしくて「昔すごい見てました!」って言われて、こっちもこっちで「なになになに!?」ってすっごいびっくりするわけですよ、「バーチャルの人がこんなに人間に反応することもあるんか!」って。ただまだそん時は落っこちてないんですよ、びっくりしただけで。で、その時にちょうどれいちゃんがSHOWROOMのブイブイブイテューヌのガチイベをやっている期間で、せっかくフォローしてくれたしフォローもしたし、1回くらい挨拶に配信見に行ってもいいかなって思ってコメントしにいったんですよ。したら「うわー!」って言われて、こっちも「うわ喋っとる!!」って思って、しかもその声が高いんですよ、高いっていうか歌声と違うっていうか…。意外すぎて。結構自分が結構に声好きなところがあって、もう「まーーーーー!なんて声!」って思ってその時に”グッ!”っとつかまれてしまい、そっからもうゴロゴロゴロ!ですよね。


ーそこから崖を転がるように…。


もう崖どころじゃないですよ。火サスの最後の投身自殺レベル。船越英一郎が止めに来てああっ!って落ちてく側みたいな(笑) しかも止める側がいないっていうね。もうあれよあれよという間に…。

で、それと同じくらいのタイミングで、『DANCE is the answer』の入ってるアルバム『VirtuaREAL.01』に『MASAKARI(歌:朝ノ姉妹)』入ってるじゃないですか、あの曲のリズムとかもすごい気に入って瑠璃姉(朝ノ瑠璃)の配信も見に行ったんですよ。そしたら瑠璃姉も僕のこと知ってくれてたみたいで、見に行って初めてコメントした次のコメントの時にはもうスパナ(モデレーター)ついてて「なんで!?なんでなん!?」って(笑) 

それからその派生で星乃めあとか、いろいろ瑠璃姉まわりで仲のいい人たちを知っていって、MonsterZ MATEとかも知っていって…っていう。でまあ、ここまでくるといろんな曲聞くじゃないですか。れいちゃん、瑠璃姉、星乃めあ、MZMってなったらもう”歌”じゃんっていう。その頃には「あー、結構いい音楽多いな」ってなっていって、そうなったら「DJでかけてえな」って思うわけですよ。もう紡音にゴロゴロゴロってなってる頃だったから「絶対クラブで紡音かけるぞ」みたいな。ただまだその時はれいちゃんと瑠璃姉の配信くらいしか見に行ってなくて、断片的に”ホロライブ・にじさんじ”っていう大箱があって、その大箱以外にも個人勢っていう人達がものすごいいるっていうのは知ってて、それで”これってハマったら俺やべえんじゃねえか?”ってなって(笑) 

その時期的にもクラブイベントがweb配信イベントになる時期だったわけですよ、もう配信でやるしかないっていう。ただ”Vtuberの音楽とかもかけれるかな?”って先入観があったんですよ。どうしてもアニソンDJとかしていた関係で”作品流れ”っていうものを意識したくなっちゃうちゃう、アニメからだったらアニメにいかないと!っていう。でも個人の配信だったら自分の手元とかを映すわけじゃないですか、そうなるとみんな映像とか関係なく音を聞いてくれるから混ぜていけるなって。このコロナ禍で意識が変わったんです。

DANCE is the answerをかけたかったし、それなら「たくさん音源仕入れよう」って思って「Vtuberの音楽教えてください」ってツイートをしたんですよ。そしたらそれを瑠璃姉がRTしてきて、しかも15曲くらいオススメまで送ってきて(笑) 自分たちの歌じゃなくて、自分の周りの人たちの「これいいよ」っていうのを無言で張り付けてきて(笑) 最初のうちは身内のDJたちがオススメ張り付けてきてただけだったんだけど、瑠璃姉がRTした途端なんか300RTとかいっちゃって。しかも、その時は物珍しかったみたいで、傍から見るとフォロワーが8万人いるから有名な人に見えるわけじゃないですか、Vtuberさんたちから見ても「こんな人も興味もってるの!?」ってなったんでしょうね、もうすっごいリプが来るの「囲め!囲め!」みたいに(笑) それでめっちゃ音源買って”今”みたいな。

あと、きっかけとしてはもう1個あってぶぎぼ(BOOGEY VOXX)かな。ぶぎぼがロキをアップしたくらいの時に、紡音が「やべえ人たちがいる」って呟いてて、自分も見てみたら「やべー!なんだこいつら!新人のクオリティじゃねえ!!」ってなってフォローして初動で仲良くなれて。Fra(ぶぎぼのラップ担当)が、『ソクブイカイ』っていうのをやったんですよ、インターネットでの即売会ごっこ。それをやるってなった時に、友達DJのパルムと一緒に「即売会BGMブースって感じで開催時間中ずっとDJしよう、エントリーしようぜ。」って参加して、その時にソクブイカイに参加するサークルさんの音源全部買って、当日に販売したやつも全部買ってっていうのが今ベースにある自分のVtuberのハマり方。


ー本当に年開けてからっていう感じなんですね…。もうちょっと前からかと思ってました。


ただ、他の人たちとあんまり話が合わなくて。というのも他のVのオタクの人たちって、にじさんじとホロライブ通ってるんですよ。配信のアーカイブとかって見たりすると思うんですけど、僕見ないんですよ、まったく。興味持たないと見ないんだけど、興味を持つのは音楽なんで、それもあって音楽系の人たちとか個人勢の人たちとか「こんないい人がまだいたのか!」っていうのを見つけるのが好きで。そういうところばっかり見たり追ったりしているから、「この前の誰々の配信見た?」とかあるじゃないですか?そういうの聞きながら自分は「(わかんねえな…)」って感じで(笑)

しかも特に生配信で人気がありますって人たちを見る時って、自分がやっているジャンルじゃないですか、言うて。だから聞きに行ったときに、普通に配信を聞いてる人たちと、多分聞き方が違うんでしょうね…。


ー自分がやっているジャンルだからこそ、どうしても目が行ってしまうところがあるって感じなんでしょうね。ホントに壁打ち状態でやってきた人間からすると特に。


今は紡音もいるぜろぷろ(ZERO Project)、朝ノ姉妹、ぶぎぼ、しきめぐ(式部めぐり)七草くりむっていう感じで推しを推しつつ、音楽の強い方たち、バーチャルのトラックメイカーさんとか、シンガーさんとかっていうのをざっくばらんに追っかけていったりっていう楽しみ方をしています。音楽メインなんで、誰々の喋りが面白いとかって言われてもあんまりわからないタイプです。だからオリジナル曲を出してない人たちってなったら途端に知識がなくなっちゃうんですよね。名前だけは覚えていたりするんですけども。


ー入りからずっと”音楽がメイン”って感じなんですね。


そうです。ちょうどVtuberの音源を集め始めたときも「まだ3000ぐらいしかないよ」ってみんな言うんですよ。アニソンDJずっとやっているので、アニソンなんて何万曲もあるから感覚がマヒしてるんでしょうね、「3000ならすぐ集まるっしょ」って。そう思って半年経ったらもうすぐ8000曲とかでしょ?昨日誰かがリリースしたって思ったら、また今日誰かがリリースしました!ってあるし。


ーもう今何曲なのか把握まったくできないですし、極端なので言えば「デビューしました!次の日にはオリ曲だします!」とかありますからね…。


「お前らそれで個人勢とか言ってるけど嘘つけえええ!」って思う(笑) 

まあそんなこんなで今ではDJをし、毎日紡音のツイートにいいねをし、紡音のツイートをRTし…(笑) でぶぎぼの呟きをRTし…。もう最近Vの人たちも驚かれなくなってきましたからね、物珍しくはなくなってきたんでしょう。日頃のムーブを知られて「あ、こいつただのオタクだな」ってバレたというか。もうちょろいもんで軽率に買っちゃう(笑) 「Vtuber同士のネットワークも恐ろしく早いらしい」っていう噂を聞きまして、もう出回っているんでしょうね「”ただのんって人は単なる”オタクだ”」 なんてね。もしこの記事を読んでらっしゃるVtuberの方がいましたらですね、あのオリジナル曲とかをですね、URLとかで送りつけてもらえるともれなく1個売れます。売れますし、もれなくイベントでかかります。ぜひご贔屓を(笑)


・”クラブイベントのノリ”と”オタクのクラブイベントのノリ”がこんなに融合してるのって完成形だなって。


ーきっかけなどをお聞きできたところなんですけど、DJイベントとかインターネットなどで活動を結構しているとは思うんですが、その中で”面白かった”こととかってあったりしましたか?


そうだなあ…。まあ、アニクラ中心でクラブとかいろんなところ遊びに行くっていうことが長いんで、いろんな現場を見てきましたけど、VtuberのDJパーティってめちゃくちゃいいなって思うことがすごく多くて。理由っていうのも、まずお客さんたちが音に素直なんですよ。やっぱりオタクのジャンルに寄るわけじゃないですか、Vtuberのクラブイベントだとしても。そういう”オタクジャンルに寄っているところ”って興味がないものには興味がないんですよ、基本的に。アニメだったりしたら、いわゆる”女子向け”を好きな子たちって、逆を返せば”萌えアニメ”だったりには興味がなかったりすることがどうしても多いんですよね。アニクラでそういうのを流したら1回わーって盛り上がりはするのだけれど、その流れが終わったなってなったら、みんなサーッとどっか行っちゃうんですよ。で、そういうどっか行ったり、前行ったりっていうのを繰り返すんですよ、アニソンパーティって。ボカロも、ボカロ自体は電子音なんでエレクトロだったりとか、そういうのが好きな人たちが集まってる面もあるので、アニクラとかに比べたらまだ音を聞きに来るっていうのが多いけど、リンちゃんだけ好きとか、ミクだけ好きとか、古いのがわからない、新しいのがわからないってなってどうしてもあるんですよ。アニソンだったりボカロのイベントって”わからない”とか”別にそこまで興味があるわけじゃない”っていうのが少なくない人数でいるんですよね

ただVtuberのイベントってそういうのが極端にいない、ずーっと前にいる。”興味がない”っていうのがないと言うか。それが先ずスゴいなって思って。例えば推しの曲がかかって高まるのは当然として、かかったあと後ろに帰らない・フロアでずっとぴょんぴょんしてるっていう。

全部が全部じゃないですが、アニクラとかって”音楽”を聞きに来るっていうよりも、そのアニメとかの作品が好きっていう情熱の部分がベースにあったりするですけど、Vtuberのオタクの人ってそもそも”音楽”っていうのが好きな人が多いような感じがあって。今年は配信でのイベントも多くて、いろんな人が見てくれてはいたけど、そういうところに見に来る人って”DJ”が好きなんだな、って見てるんです。アニクラとかだと、曲と曲の間の”繋ぎ”っていう部分よりも、”次に何の作品が来るんだろう”っていうところに目が向くことが多くて、”繋ぎ”に多く目を向けるのってDJとVJだけなんですよ。繋ぎでどれだけかっこよく決めようが、ウケないときはウケないしっていう。Vの方のお客さんって”繋ぎ”の部分でも盛り上がってくれるんですよね。

そういうところにも目を向けてくれるっていうのは、自分の中では理想郷だと思っていて。”繋ぎ”とかで盛り上がってくれるのはもともとクラブが持ち合わせていた文化で、キャラクターだったり作品だったりの情熱や愛情で盛り上がるっていうのは、アニメ系で作り出した文化で、このふたつってハイブリッドすることってなかなか無かったんですよね。Vtuberのクラブイベントの蓋を開けてみると、一音目からお客さんが前の方にダダダって来るわけじゃないですか。ネオンライトとか特に「リワインドしろ!」つってね。これがもしアニクラだったら「リワインドしろ」を叫び終わったら大体前からいなくなるんですよ、”やりきった~”って。でもVのクラブイベントとかだと「リワインドしろ!」ってやったあとも前に多くいるし、しかも「次の曲どうやって何をかけるんだろう?」って凄くみんなが楽しみにしてくれてるっていう。あれはマジでめちゃくちゃいい文化だなって。DJとかの技術とカの”魅せたい”部分でも盛り上がってくれる。


ー”繋ぎ”で盛り上がった後に、次に流した曲でもまた盛り上がってくれるっていう。


そう!マジなにココ天国かよ!っていう。もうやり甲斐しかない。しかもVのオタクの方ってアニメも知ってる人もいるし、ボカロも知ってる人もいるから、Vの曲以外もウケる。今までの”アニクラとかボカクラでウケなかったことがウケる”流れができているって、マジでスゴイって思ってます。”クラブのノリ”と”オタクのクラブイベントのノリ”がこんなに融合してるのって完成形だなって。もっと面白いのが、「好きなものに好き」っていうことの良さとか、それが演者の励みになるっていうことをVのオタクの方たちはめちゃくちゃ実感してて、それをDJとかにも言ってくれるんですよ。それが、やってる側として励みになってて。素直に応援するっていうことが基盤として在るんだなって感じます。


ーたしかにそういう面ってあるとは自分も感じますね。しっかり出されたものとかを「好きだよ」っていうことが根付いてるというか。「好き」って思ったことに対してめちゃくちゃ素直っていうか。


ただ、やっぱり規模感とか熱量とかに関しては、アニメの現場とかの方がめちゃくちゃスゴかったりもするんですよ。そういうところに影響してくるのが、現状のVクラって「どういう繋ぎをしても結構盛り上がってくれる」んですよ。ちょっと拍がずれてるとか、そういう繋ぎをしても盛り上がっちゃう。そういうところで「あ、これでウケるんだ」ってもしなった時のDJの育成とかが、伸びにくくなっちゃう可能性はあるかな?っていうのはあります。言うなれば”繋ぎ”っていうのにも正解はなくても不正解はあるという。


ーそれで”いい”っていう風になってしまうとっていう…。「もっと正解に近いことがあるよ」っていうのがあると。


そうそうそう!粗削りだからどんな曲かけても盛り上がるっていうか、悪い言い方してしまうと”イージーモード”で、アニクラとかは”ハードモード”っていう。でもこのイージーモードの状態の盛り上がり方で、DJのスキルとか全体がハードモードまで上がっていけば本当にマジでヤバい。だからこれからVクラっていう文化の先がすごい楽しみですね。

それこそVクラだと今はエンタスさんだとかバチャフリ(VIRTUAFREAK)とかでプレイしてる人たちってマジで上手いし、その技術が他のDJしてる子たちにも継承されてきたらってなったらもっと面白いし。アニメとかが好きなようなオタクたちが集まるのに、ノリはホントにクラブっていうスーパーハイブリットパーティができるだろうなって思うし、できたらもう絶対超楽しい!!って思いますね。

VJに関してもそうで、VクラのVJさんとか自前で映像作ってくるし、それを見たお客さんたちもTwitterとかですぐに「今の映像かっこよくね?」って言ってくれるし、何度もいうけどホントに天国ですよ。良かったことをすぐに評価してもらえるってやっぱりうれしいですよ。


ー本当にお互いがお互いでその場の空気感をめちゃくちゃ楽しんでるし、いいと思ったことをすぐに発信してくれるいい場所なんですね。


あとは面白いことって言うと前に、「バーチャルっていう存在だから両方に同時に出てほしい」って思って、西でぶぎぼがライブしてる時に、東で自分がDJやるときにシャウトっていって、曲が始まる前のメッセージみたいなのを流したいなって思って、Fraくんに頼んだらOKしてもらえて、現場で流した時はうれしかったな~。西でD.I.Y.をライブでやっている時に、東でD.I.Y.がDJで流れてるっていうのが面白かった、「東と西で同時にD.I.Y.しようぜ!」って。

Vtuber側自体もクラブ文化とかに理解が深いっていうのも面白いところかなって思いますね。「この音源使いたいんですけど提供ってしてもらえますか?」っていうことに対して前向きに検討してもらえたり、「むしろ使ってもらってもいいんですか?」って言ってきてくれたりもするし、同人と言うか”みんなで盛り上げていこうぜ”っていう特色だなあって思うし、僕はいい文化だなって思います。「音源かけたいなって思って連絡しました、OKもらってスピンしました、それを別の作曲の人とかが聞きました。」って事から、また違った案件に提供をくれた方が発展すればそれはハッピーだなって思うし、その可能性はこの界隈だとゼロじゃない。

Vtuber同士も仲良かったりするし、「あの動画面白かった~!」とか言いあったりしてるの新鮮だなあっていう。「誰々のライブがあるのでここは配信しません!」とか普通は怒られるのに言っても問題ないし、この距離感だなって思う。その距離感がまた新しいものを生み出したり。なんか、どこか自分がやってきたことが重なっちゃう感覚があって、しかも真似事とかじゃなくて自分たちがやってきたことよりも、もっと上のことになっていたりするのがホントにすごいなって。欲を言えば、昔僕らがやっていたのを見たりして、どこかしら影響があったりしたら感無量だなって、うれしいなって思いますね。

面白かったこと…あとはねぇ…、年末くらいになって紡音れいとDJイベントで共演することができましたってことかな。ファンはファンだけど共演したいと思ってたからね、プレイヤーとしては。


・絵師さんとか作曲陣ととか個人勢と関わっているのの次の所にダンスが来てほしいなって。


ーいろいろ長い間インターネットで活動してきたことも多いので、面白かったことや比較して今もっと面白くなっているっていうことがガンガン出てきますね。”今までやってきたこと”などに対して聞いてきましたが、逆に”これからやっていきたいこと”や”こうなったらいい”と思っていることも聞いてみたいです。


本当は活動休止とか視野だったの、今年。「DJだけ細々として、あとは仕事して表舞台でパフォーマーとしてやる意味ないかな」って結構思っていたんですよ、マジで。コロナでイベントとかなくなっていって”あ、潮時かな”って。

でも今年、今推してる紡音・瑠璃姉・ぶぎぼ・しきめぐ・くりむちゃんとか筆頭に、#ぶいっと に出てるゆめばく(夢羽九)とか夏灯とかもそうだし、ぜろぷろのみんなとか、くんちゃん(アメノセイ)江戸レナとかの歌うま勢とかさ、なんかもういろんな人が活躍してるのを見てもう一度火が付いたのは確か、”潮時とかじゃなかったかな”って。あわよくば、一緒に何かやりたいって思っちゃって、それをやるために”ただのん”である必要があると思った。「ただのんと誰々」っていう関係値で何かをやりたいって。その”何か”が今すぐ出てくるわけじゃないんだけども。

こういう”表舞台を捨てない”って思ったのはVtuberのおかげだし、表舞台に立つ人間としては喰らうものが確かにあって。実は最近”喰らう”っていうのがなくなっちゃってて、誰かがなにかしても「へえ~、がんばってねぇ」で終わっちゃって。もうおじいちゃんみたいな(笑) 「俺が今やってもしょうがないっしょ」ってなってしまい。プロダンサーみたいながっつりした技術はないし、”ダンスで飯食っていこう!”って思っているタイプじゃなかったから、自分の居場所ないかなって。

居場所とか関係なくなんかやりたいなって思ったのはやっぱりぶぎぼとイツメン…っていうか坂神蟬丸とかなんだけど、あの人たちって人間とバーチャル隔てないじゃないですか。「人間とでもなんかやりましょう」っていうのとか、そういう絡みがあるんだって思って。そこから”だったらもっと俺にもやれることあるんじゃないか?”って、しかも踊り手として。

今後やっていきたいなって思ってるのは、そういうダンスとVtuberを掛け合わせる仕事をしたい。せっかく3Dモデルをもっている人が多いじゃないですか。僕個人としては、メタな話ですけど、本人たちが超ダンスができる必要がないとは考えていて。もちろん3Dモデルで本人が動いてるのが一番楽しいとは思うけど。例えば、すっげえかっこいいヒップホップのトラックで、3Dモデルのモーションをダンサーが担当して、曲の雰囲気に合わせてVtuber自身が踊っているように見せてもいいと思うし、Vtuberさんが歌っている姿の後ろに、バックダンサーみたいに居てもいいと思う。いろんな人のPVとか見ても全然いないんですよ、踊ったりするのって。アイドル系の子たち…えのぐとかジェムカンとかは自分たちで踊ったりはしてるけど、まあそこはアイドルという別枠として、ほぼ居ない。「オリジナルPVあげましたー!」っていっても、ダンスの要素ってあんまりない。ただダンスってめちゃくちゃ華になるんですよ。


ーたしかにそうですよね。その要素があったらなおのこと視覚的に楽しくなるっていうか。


そうそうそう、その使い方っていうのもやり方次第で。想像しやすいところで言えば、MZMの『千年愛』だったり『Last Judgement』だったりみたいな、本人たちががっつり踊ってる部分もありつつ、ドラマみたいな踊ってないパートもあるっていうPVの構成ができるわけで、そういうのってPVとかの華になるよねっていう。

あとは、自分の見ている範囲内では”ダンサーのVtuber”って見たことがなくて、いるかもしれないけどそれをメインで活動している人はいないなって。VRC勢の中に、フルトラッキングでダンスをしている人達がいるけど、そういう人たちってあくまでもダンスの系譜の中でバーチャルの世界にたどり着いた人たちだと思っていて、それとPVとかにダンスをくっつけようと思ってしてる人たちとは別だと思うんですよ。「作品の中にダンスを振り付けとして入れる」っていう方向性が、もっとあっていいんじゃないかって思うし、踊り手とかって言われる人たちって「キャッチーな振り付け」を作る能力に特化してるんですよ。プロに任せればカッコいいダンスの振りは作れるけど、曲を身体で表現しようとしてるのとはまた別で。踊り手って誰かのバックでやるんじゃなくて、自分がメインでやることが多いから、そういうところがオリジナルの振り付けってなった時に、キャッチーだったり目を引くものがあって、作品全体で見たときに良いものが出来上がるっていうのが見えやすい。

わかりやすいところだと『ルカルカ★ナイトフィーバー』だとか、一般層だと『U.S.A.』だとか、ああいうマネしやすいのが踊ってみたってめちゃくちゃ多いんですよ。だから曲を歌うVtuberとかトラックメイカーとかと、ダンサーっていう”アーティスト同士”としてコラボレーションができる。最初、MZMの『千年愛』とか暴徒が振り付けやってるって聞いてたから、「なんでまわりはやらないんだ?」って思って。ヒメヒナのところで”ATY”っていうユニットが振りを提供したり、HACHIちゃんの歌ってみたカバーに仮面ライアー217がダンス付けたみたいなこともやってたけど「もっとそういうことあっていいでしょ」って。そしてそれがあわよくば踊り手さんとVtuberさん双方のお仕事になればそれほど幸せなことはない。って考えたところで「そうだ!知り合い同士がいないんだ!!」って。


ーコネクションとか橋渡し役が界隈的に全然いないってことですよね。昔見てましたっていう人たちがいるだけで。


「そういう存在が全然いないじゃん!」って。「誰かやればいいのに。だれかこれ橋渡し……いや俺じゃん!」って今なってるという(笑)

ただ、「ダンスの振り付けって一本何万円でやれるって思う?」って聞いたらVtuberの方も多分わからない。MIXとか作曲の相場はわかってもダンスの振り付けの相場ってわからない、MIXとか作曲は自分たちでやってもダンスの振り付けは自分たちでやったことないから、わかんないから手を出してないんだ!って。(ダンスを)やれているところって総じて企業、アイドルの子たちとかアイドル系統だから元から”ある”んだよね。運営してる企業さんもセットで考えているんだろうと。さっきも言ったえのぐとかMarprilとか「レッスンでした」って言ってるけど、他のところに「いくらでした」ってそりゃあ言わないし、ほとんど当人らも知らないだろうっていう。

自分はそういう相場も知ってるし、最初に言ったようにブッキングとかもしてるから橋渡しにもなれる。”踊り手で振り付けが作れて信頼が置ける人たち”っていうところで、連絡がつかないところは多分1人もいないだろうし。これはもう14年間やってきた杵柄だなって思う。


ー今まで活動してきたものが全部これから”してみたい”と思っていることに使えるという。


それに今人気の踊り手の子たちがいて、YouTubeとかダンスで頑張りたいっていうのがあって、ダンスで頑張るってなると振付師っていうのが目指すところのひとつではあるし、そういう人たちの新しい仕事にもなるわけですよ。ライブとか舞台の振り付けをやっている人はいるんだけど、”Vtuberの振付師”って自分がぱっと思いつくのが暴徒とATYとYumiko先生だけだから”いや、もっといていいでしょ”って思うし、”こういう子たちもいるんだよ”っていうのも知って欲しい。

しかも、踊ってみたっていうのはコピー文化が元にあって、「Vtuberさんの振り付け担当しました」ってPVがあがるとするじゃないですか、そしたら振付師の子も自分でつけた振りを踊った動画をあげていいと思うの。それで踊ってみたとかダンスが好きな子たちがVtuberに興味を持つし、逆にVtuberが好きな人がダンスに興味を持つ可能性がある。それでダンサー人口が増えたら、そりゃダンサーとしては嬉しいし、来年以降ライブっていう物は、対策もしっかりしてきたから増えると思うんですよ。その時に、会場みんなで同じ振り付けやったりしたときの気持ちよさってすごいし、そういう振りを一番作れるのは踊り手だろうなって。Vtuberのライブに来るのってやっぱりどう突き詰めてもオタクだから、ある種の”一体感”を楽しみたいだろうと。それを味わうのにこれほどいいものはないよ!ダンス!って。

簡単に言葉で説明できる振り付けがあったとしたら、そりゃあ会場も揃うよっていう。サビは一緒に踊って、それ以外の部分は、お客さんは高まってVtuberは歌って踊って、ってなったら超いいじゃんと。個人的にはVtuberのライブにはVtuberしか出ちゃいけないってことは無いとも思ってて、振り付けをした人たちとかがバックダンサーで入ってもいいと思います。バックダンサーで出ますっていう用に3Dモデルがあってもいい。

“やり方の可能性”っていう物に対して、僕は全然まだ見えないけど、ライブってなった時にセンターでぽつんと1人でいるよりは華やかだと思いますね。そのダンスとかも、見て覚えてライブでいざ一緒にやった時に「あっ、ライブ仕様の振り付けだ!」ってなったら楽しいじゃないですか?「PVであのダンスしてなかった!」とか(笑) よくあるじゃない、ライブ専用のドロップとかあったり間奏が長かったり、そういうのがバーチャルでもできるんだよっていう。

そういうのの橋渡しが自分ならできるし、もうすべてが噛み合ってる。それこそ天職なのでは?っていう。


ーあーー!いいですねそれ!自分もお客さんとして見てみたいですもん。持っているものに関しても”上手いこと全部噛み合ってる”っていうのがすごいですね。


自分としてはお互いの界隈が盛り上がってくれたらいいって思っているし、そこからお互いが自分たちで連絡取り合うことに抵抗がなくなれば、それでいいと思ってる。そういうところのハードルを下げるっていうことが出来てるわけだから、実現したらだけどね?でも、そういうことをやるのにVtuberさんたちって、ただ踊っている個人に連絡するのってもしかしたらハードルが高いのかもしれない、運営やってる会社さんとかも。だから、そういう事もあってちゃんとBusiness to Businessでやれるようにした方がいいかなって。それで今は起業なんかも考えています。

もしそれをやって、それで生計を立てることができるってなるならいいですが、お金を稼ぐどうこう以前にもう自分には、「Vtuberのライブが華やかになる」のが見えます、ダンサーがいることによって。そういうのが自分の中の脳内ビジョンとしてはあるけれど、それをもっと他の人たちで見たいっていうのがある。もちろん今そういうことをやっている人たちはそのまま頑張っていって欲しい。ただ、そういう裾野を「アイドルだからダンスがついてる」とか「企業だからダンスがついてる」みたいな感じにはなっては欲しくない。個人のVtuberが、カバー楽曲のイラストを絵師さんに依頼できるのであれば、個人がダンスの振り付けを作ってもらうこともできるんだよっていう。ダンスのレッスンとか必要なら個人でもできるよ!っていう。「サビのここの振り付けだけ欲しい」っていうものダンサーは普通に受け付けるしね。

Vtuberにハマる10年以上前から踊ってみたが好きだし、踊ってみたっていうカテゴリに新しい風は何かないか?って思っていて。今この踊ってみた界隈は、すごく伸びてない時期だって言われていて、界隈自体の盛り上がりが落ち着いてきているらしいと。でも、そんな中でもみんながすっごい頑張ってて、そこでどっちも好きな自分が何かできるんじゃないかって思っています。Vtuberさんが「ダンスのことだったらただのんに相談してみるか」みたいな感じになれたらいいなって。自分だったらダンサー相手にも、誰この人?っていうところからの連絡よりも「受けるよ」って言ってくれる人も多いだろうし。

そういうところで、あわよくば推したちにいい振り付けを監修・提供してあげられたら、もっといいなあって思ったりもしますね。先にあげた紡音とか瑠璃姉とか、なんなら七草くりむが自分の書いた曲で踊ってるのとか見たいもん。

絵師さんとか作曲陣とか、個人勢と関わっているの次の部分にダンスが来てほしいなって。



ークリエイターとかモノを作るっていうことに対してどんどん垣根超えたり裾野が広がっていったりしていったりしたらいいなっていう。


実は、自分が根本的に”クリエイト”っていう一次創作をすることができなくて、ディレクションとかをしたりする方が得意だし、こういうことができたらいいなって。

それでいったら紡音の新曲(A.S.A.P.)のMVに振り付けでぽるしっていう伸び盛りの踊り手と一緒にやるってなってて「すげえ!」ってなった。ぽるしがすごいかっこいい振り付けを作るのも知ってるし、そこと推しがが組んじゃったー!って(笑) 「俺が見たかったのこれだよ!これ!」って。


ー今後の展望がこちらの思っていたよりもはるかに大きくてびっくりしました…。それだけ先を見ているっていうのはめちゃくちゃすごいな…って思います。


他には、DJとして大きいところに出たいかなと。エンタスとかでDJしたいなって。そう思ったら、やっぱり技術とかも上げていかないとって思うし。今iPadでDJしているけど、もう”やりたい”って思ってることに性能が追い付いてなくて、iPadから乗り換えようかなっても思ってますね。スクラッチの聞こえの音とかも違ってくるし。これからもDJとしては前線で戦っていきたいなって思っていますね。ダンスとかと違って、身体の限界とかもないし、極論いえば手と耳が生きていればDJできる。若い子たちとも気兼ねなく交流できるから刺激もずっとあるし。

あとは紡音とB2Bしたいね~、いつか。それとかもDJでガンガン実力を付けていかないといけないだろうし、やっぱり実績とかも積んでいくしかないなっていう目標はありますね。

まあ長々と言ってきましたけどあくまで”展望”ですけどね。希望というかホントにこうなったらいいな~っていう。



・あとは紡音は当然として…


ーひとまずただのんさんの今後の望み、ということで…。話は変わりますが、恒例…にしたいと思っている好きなVtuberの宣伝とか、自身の今後の出演予定などの告知とかってあったりしますか?


告知といえば、色々と年末年始もDJで出演予定があったりもしますので、Twitterとかチェックしてもらえたら。

告知まわりはこんなところで、最近”あ、いいな”って思ってる子とかがいて。きまゆちゃん(拠鳥きまゆ)いいなー、ロックの歌い方かっこいいねって思ってるのと、今自分がめちゃくちゃヘビロテしてるのがシクラりわさんで、シクラりわさんの曲がめちゃくちゃ”ダンサー向き”だなって思って。だからシクラりわさんをストリートダンスとかやってる子にめちゃくちゃオススメした(笑) これいいよ!って勧めたら「なんすかこれ、めっちゃかっこいいっすね…」って言ってたよっていう。


あとは紡音は当然として…、まあこのnote読んでる人はみんな紡音のチャンネルは登録してるはずだとは思うけど、今からYouTubeで検索して紡音れいのチャンネルに行って、仮に誤操作で外れていた場合は登録しなおして通知もオン、メンバーシップも登録する、と。メンバーシップに入れば「こんすし」のスタンプが打てるから、配信やってる時に「こんすしスタンプ+初見です」って打つ。そしたらあとからTwitterフォローされるから紡音と相互フォローになる。ここまでがワンセット、ということで!


ー”やっぱり最後は紡音れい!”なんですね(笑)  すいません長々と話していただいて…。


いえいえ。機会があれば第2弾ということで…。

まあ長ーーくいろいろと話してきたんですけど、僕はクリエイターではないんですけどエンターテイナーですよっていうね!



ただのん
ニコニコ動画の"元祖”赤い踊り手。
踊ってみたというカテゴリで、2007年より活動を開始。
界隈最古参ながらも、未だに現役を引退せずに活動を続けている。
代表作には「Bad Apple!!」や「千本桜」などがある。
また、2010年DJデビュー、2012年よりアニソンを中心に据える様になり、2017年に心境の変化と共にDJへと傾倒する。
フロアの空気に合わせて現場で選曲をしていくスタイル。
どんなタイプのパーティでも対応できる選曲幅の広さを持ち、コスプレ拾いも得意。
2020年、Vtuber紡音れいを崇拝するようになる。
根本的には新世紀エヴァンゲリオンの過剰なオタク。
Twitter:@tadano_ryu
ニコニコ動画
日向キタロー
話を聞いたオタク
Twitter:@HinataHuto


取材・文:日向キタロー


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