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【カクレゴインタビュー】”カクレゴ”というユニットと #VirtuaROCK に対する想い。

初めましての方は初めまして、そうでない方はお久しぶりです。日向キタローです。


インタビュー第16弾はバーチャルシンガーソングライターユニット”カクレゴ天野ドウジさんと座敷乃(ざしきの)てまりさんの御二人!こちらとしても初めての複数人相手のインタビュー記事になります。”カクレゴというユニット”のこと、御二人のこと、そして開催予定のイベントのことなど、たくさんお話聞いてまいりましたのでお楽しみに。

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・そこで”最強のボーカル”を呼びたい…と思って声をかけたのが”座敷乃てまり”だった、というような形ですね。


ー まず早速ですが自己紹介を兼ねまして、普段どういった活動をなさっているのかをお聞かせください。


天野ドウジ(以下天野):ではご説明お願いします、てまりちゃん。

座敷乃てまり(以下座敷乃):ええ?なにやってるのかな?

天野:それは喋れるようにしといてよ(笑) じゃあ、僕の方から失礼しますね。改めまして、ボーカルの座敷乃てまりと、コンポーザーの僕 天野ドウジの2人からなるユニット”カクレゴ”です。活動の軸足は音楽に置いていて、中心がオリジナルの楽曲の制作やカバーもやったりだとかで、歌を”歌う・作る”というところになります。あとは、メインはてまりちゃんにやってもらっているゲーム配信や、僕たち2人で雑談をしたりだとかの”Vtuberらしい”配信みたいなものもやっていますね。


ー 現在、カクレゴというユニットとして活動なさっていますが、結成というかユニットとして始まるきっかけや経緯は天野さんと座敷乃さんどちらなんでしょうか。


天野:私で~す!というのも、元々僕がVtuberというものが好きで…にじさんじさんが好きだったんですよ。そこで「Vtuberの活動をやってみたいな」と思っていたんです。そして僕自身、元々バント活動をやっていたんですが、このコロナ禍の状況下だとなかなかバンド活動というものが結構厳しくって…お客さんも呼べないし、イベント自体も減っているっていうところもあったので。そういうところもあってVtuberとして改めて音楽活動をしていきたいなって思っていたんです。そんな折、金子開発さんに声をかけていただいたのがきっかけになりますね。

とはいえ、僕はボーカルのある曲、いわゆる”歌もの”が好きなんですけど自分は歌が上手くないし、自分1人じゃ勝てないなって思っていたんですよね。やるのであればちゃんと”勝ちたい”ですし。そこで”最強のボーカル”を呼びたい…と思って声をかけたのが”座敷乃てまり”だった、というような形ですね。

座敷乃:おーー!うれしいねえ。


ー 元々御二人はお知り合いだったんですか?


天野:ですね。とはいっても、そんなに付き合いのある知り合いではなかったですね。

座敷乃:2,3回くらいしか会ったことなくて…半年とか1年の間にそれくらいっていう。それで急に「やりませんか?」ってTwitterのDMで連絡がきてめちゃくちゃびっくりしました。最初ちょっと怖かった(笑) 

天野:お誘いして一緒にやって、改めて「こいつやっぱ歌うめえな」ってなりましたね。そしたらたしかに歌は上手いんだけど、めちゃくちゃ”オタク文化”を知らなかったという…。インターネットで義務教育を終えていなかったタイプの人間だったんですけど、それを今まで知らなかったくらいにはお互いのこと知らなかったんですよね。


ー 改めて一緒にやってみたら思った以上に知らなかったという。


天野:別に知らなくてもいいんですけど、”オタク”では全くなかったという。

座敷乃:だから初めに「アニメとか全然知らないけど大丈夫?」って聞きましたね。不安になって…(笑) でも、ちょうど運命というかいいタイミングだったんだろうなって思います。というのも、私がVtuberっていう存在を認識し始めて「かわいいな~やってみたいな~」って思っていた次の日くらいにドウジから連絡が来てたんですよ。ちょっと悩みはしたんですけど、電話してその日のうちに「やります!」って返事をして電撃で結成したような感じですね。

天野:そうだったよね。平日の昼間にTwitterで「これこれこういう感じのことがやりたいので一緒にやりませんか」ってDMで送って、その日の夜に詳しく聞きたいですってことだったので改めて電話をして、その場でお返事をいただけたっていう。

座敷乃:神様からのお告げだと思ったんですよ。「Vtuberやってみたいんでしょ?やりなさいよ」みたいな(笑) 飛び込みましたね、この世界に。



・好きな気持ちを表現するのが上手な人が多いなって思うんですよね、この世界には。


ー 実際に飛び込んでみてどうでしたか?そろそろ活動してから半年が経つくらいにはなっていると思いますが。


座敷乃:なんだろうなあ…。みんな優しいですよね…。なんて言ったらいいんだろう…普通だったらやっぱり「負けたくない」とか絶対思うじゃないですか。

天野:僕は思ってるけどね?

座敷乃:いや、それは思うんだけど、そういう相手とか人とかにも例えば「かっこいい」とかの好きな気持ちを表現するのが上手な人が多いなって思うんですよね、この世界には。そういうのを表に出す人が多いから、この世界に飛び込んでよかったなあって思いました。

天野:あと曲を作っている身として思うのは”すごいちゃんと聞いてくれますよね”っていう。こんなに”曲を聞いてくれる世界”だとは思ってなくて…すごくいい意味で期待を裏切られたというか、それが結構びっくりしましたね。

座敷乃:他にもドウジがやっぱりいろんな人と仲良くなるのが上手いし、金子開発さんを始め、いろんな人との出会いを作ってくれたなあって。

天野:仲良くしてくれたりする人も確かに多いよね。てまりちゃんはなかなか通話したりとかTwitterにいっぱいいたりはしてなかったりしますけど…。

座敷乃:だってDiscordの通知来ないんだもん!

天野:(笑) まあなので、なかなかてまりちゃんも一緒に通話するっていうことも多くはなかったり、自分もそんなにコミュ強だったりするわけじゃないんですけど、そういうのでも仲良くしてくれる人もいっぱいいて、そういう意味でも楽しい世界だなって思いますね。


ー いろいろ活動などを拝見していても、結構な人と交流を持っているイメージはこちらとしてもありますね。


天野:そうですね。気になる人には普通に話に行ったりはしてますね。ほぼ毎日喋ってる人もいたり、長く付き合ってくれる人も増えてきましたね、Vに限らず。名前出すとイラストレーターの水井軒間さんや、オカルトフリーク鎌木リカえふえいち(fh)小宵とかチーム小宵のマッチさん犬絵さんとかですかね。それでこの界隈面白いなっていうことで、四谷ゲンロクっていう男をこっち側に呼びこんだりもしました。他にも知り合いを引き入れようとして、もうちょっと盛り上がればいいなって思っています。

座敷乃:カクレゴっていわゆる個人勢じゃないですか、なのにいろんな人にたくさん認知してもらっているなって感じているんですよ。 #音楽を止めるな (音止め)の2回目で『ゼラニウム』が流れた後に特に実感しました。




・この世界に入って旅に終わりはないと私は思っているので、その『ゼラニウム』っていう曲を大事に大事に持って、いろんなところに旅して挨拶していくのかなって。


ー 音止めのお話も先ほどあがりましたが、『ゼラニウム』を初めて世に出した時など、本人たちから見てどういった反響があった、などは覚えていますか?


天野:ちょっと話は戻っちゃうんですけど、”こんなにちゃんと聞いてくれるんだ”っていうのはうれしかったですね。今まで活動でオリジナルの曲を作ったのは今回が初めてではないので…ずっと曲自体は作ってきてたんですけど、こんなに聞いてもらって「いい曲!」って言って受け入れてもらったのが初めてだったんですよね。それがコメントっていう形とかツイートで「すごいのが出てきた!」「すげーVが出てきた!」って言ってもらえたのがうれしかったかなあ。

座敷乃:『ゼラニウム』を出したばかりの時はそこまでだったとは思うんですけど、その後 #音楽を止めるな で流れたことで広まったかな…と思いますね。

あとは #エンタス新年会 や #ぶいっと などのイベントにも出させてもらって、そういうイベントに出るにあたって“ライブパフォーマンス”を結構うちらは気を使っていました。曲の繋ぎだったり、”ここでどういうMCを入れるか”とか…「”バンドらしいこと”みたいなことをやったらどういう反応が来るんだろう」ってワクワクしてたんですよね。そこでも盛り上がってもらえたのはうれしいなって感じました。

天野:僕らはてまりちゃんの言ったような”バンドらしいこと”を絶対やろうって決めていたので、そういう”ライブ感”っていうのをやれたのはよかったなと思っています。


ー あの…すごく言葉にするとわかりにくいかもしれないんですけど、御二人のライブのパフォーマンスって”ライブパフォーマンス”してるって感じるんですよね。”ライブしてる”っていう感覚がすごくありました。なので”Vtuberのイベント”を見ている人たちにとっては特に新鮮だったのかなと。


座敷乃:ありがとうございます!#ぶいっと のライブは手応えあったなって思います。私1番最初『ゼラニウム』緊張しすぎて声が震えてるけど(笑) なんか不思議だったな、と。『ゼラニウム』が流れると明るい曲なのに感動してくれるのがうれしくて、”思い伝わってるなあ”って思いますね。

天野:歌詞もてまりちゃんが丁寧に書いてくれてるしね。

座敷乃:やっぱり1番最初だし、バーチャルならではかつ、私たちのことを知って欲しいっていう。「出ましたよ、出てきたよ」っていう挨拶の歌を作らなければって書いたので、あの曲はこの先もずっと大事にしていくと思います。この世界に入って旅に終わりはないと私は思っているので、その『ゼラニウム』っていう曲を大事に大事に持って、いろんなところに旅して挨拶していくのかなって。そうすることでお客さんにももっと『ゼラニウム』の深みを感じてもらえるのかなって思います。カクレゴと『ゼラニウム』が一緒に成長している感じですかね。私たちが続ければ続けるほど『ゼラニウム』という曲が響く曲になると思うので、大事にしていきたいなって思っています。


ー 『ゼラニウム』以外にも曲を何曲か出していらっしゃいますが、その中から1曲ピックアップするとなったら何を選びますか?思い入れなども含めてお聞きしてみたいんですが。


天野:各曲いろいろ仕込んでますからね…。

座敷乃:困ったな、選べないな…!全部違う曲なんですよ。曲ごとに受け取るテイストが変わってくるというか…。”この曲が!”っていうのとは違うんですけど、私とドウジの作詞の違いが結構面白いんじゃないかなとは思います。私は1つの物語を書きがちなんですよ、この前 #ぶいっと1周年 記念で書いた『Bloomer』も全部物語があって…最初から最後まで1つの本を読んでいるような感じなんです。対してドウジはどちらかというと精神を歌う感じなんですよ。

天野:そうですね。1テーマに対して手を変え品を変え書いてる感じです。

座敷乃:なので、内容が伝わりやすいのはドウジの書いた曲の方なのかなって思ってきました。この前出した『アルターエゴ』とかも結構ダイレクトかなって。私の曲って途中を抜粋しても背景がわからないんじゃないか?っていう心配が最近あります(笑) そういう作詞の違いも感じて欲しいなとは思いますね。「てまりは一体次はどんな物語を書いてきたんだ?」というのは気にかけて欲しいなとも最近思っています。

天野:オタクの好きな”解釈”ってやつですね。歌詞に込められたストーリーを読み解くっていうことをやってくれる人たちが多いですよね。……これもこっちの世界に来て新鮮だったことの1つですね。


ー 界隈とかによって人の層って受けとりかたとかって結構変わってくるんですね…。


天野:違っていてびっくりしますよ。1個思うのは…さっきてまりちゃんがいいこと言ったんですけど”好きっていう気持ちの表現が上手な人が多い”んですよね。今までやってきた中では、めちゃくちゃ好きなんだけど、それについてTwitterとかでだーって書いたりとかしないし…みたいな。そういうのを上手にやる人が多いんだろうなって思います。「早く布教したいからサブスクやってくれ!」っていうのも言われたりしますね(笑) いやあ、素敵な世界だね、てまりちゃん?

座敷乃:そう、なにやっても楽しいんですよね。

天野:こんな感じでてまりちゃんの方が僕よりもVtuber楽しんでますよ。

座敷乃:楽しんでます(笑) おかげさまで音楽がまた好きになりました!



・結論としては”ドウジとのレコーディングは楽しいです!”っていう(笑) 


ー 先ほど”お互いの歌詞の書き方の違い”という話もあがりましたが、そこからちょっと発展して「改めてのお互いのいいところ」みたいなものも聞いてみたいと思うのですが…。


天野:僕はおおまかに2つあって、1つ目はこうやって音楽を楽しんでくれているのがすごいうれしいですし、何回かレコーディングを見ているんですけど毎回毎回歌が上手くなっていくんですよ、この子。

座敷乃:そこで私言いたいことがあるんですけど、ドウジとレコーディング一緒に入るとめちゃくちゃ注文してくるんですよ。しかもその注文のニュアンスがちゃんとわかるから、最近うれしくて…。最初の方は緊張してたからあれなんですけど、レコーディングのたびに歌が上手くなっている感覚はありますね。

天野:明らかにレコーディングの経験値が貯まってきて、めちゃくちゃ上手くなってますねてまりちゃん。

座敷乃:それもいろんなVtuberさんの歌を聞いて、まっすぐだけじゃない歌…その人の個性だとか、歌い方の癖だとかにたくさん触れたからかなというか…。自分の個性がまだ出し切れてないと自分では思っているんですよ、特に『ゼラニウム』は。だから、アルバムとかを作った時に1番最近の曲と『ゼラニウム』を聞き比べたらめちゃくちゃ面白いと思います。

レコーディングはまだ全然してないんですけど、めっちゃ成長出来ていて…それがなぜかっていうとドウジがめちゃくちゃ褒めてくれるんですよ。直接も言ってくれるし、周りの人にも言ってくれるからそれが自信につながって、いろんなことに挑戦してみようかなって思えるんですよね。ずっと私の歌について一緒に探求してくれるよね。

天野:そうだね。「こういけるやろ!」みたいな感じとかね。

座敷乃:だからとても楽しいんですよね、問題を出されてそれを解いていくみたいな。結論としては”ドウジとのレコーディングは楽しいです!”っていう(笑) 

天野:僕からのもう1つは、カクレゴの曲を聴いて一番感じてほしいのは「てまりの歌マジでやべーぞ」ってところなんですが、これは最初から変わってなくて、てまりちゃんに1番目立ってほしいんです。なので裏方作業というか、ほぼ全部僕がやっているんですよ。例えば案件を募集して資金を貯めたりだったり、”このタイミングでこういうことをやりたいからこういうことをよろしく”っていう指揮だったりとか。そういうことは僕が全部やるから、てまりちゃんは自分のやりたいことを自由に楽しめ!って感じなんですよね。”てまりちゃんはとにかく遊んで、その姿をみんなに見せていけ”っていうスタンスなんです。そういうことをてまりちゃん自身もやってくれているし、今度珍しくてまりちゃんから自分で配信のコラボの企画を組んだんですよね。それが個人的にはうれしいなって感じてますね。

座敷乃:もうね、ドウジは保護者なんですよ(笑) 自分で言うのもなんだけど、私は自由じゃないと無理というか…最近気づいたけど私変なやつなんですよ(笑) 自由に話してる時が1番面白いんじゃないかって。

天野:変なやつというか、独特のふわふわ感はあるよね(笑) 

座敷乃:とりあえず、今本当に幸せで楽しいし、ドウジへの信頼感が半端ない。昔は頼もしくないなって思ってたんですけど…(笑) 「大丈夫なのかな…?」って。

天野:初めて聞いた(笑)

座敷乃:ドウジは私からしたら初めての人種というか…普通の人じゃないんですよ。作曲スピードもえぐいですし、そういうのもあってドウジからの刺激もたくさんもらって、この世界歌上手い人もたくさんいるからそこからも刺激をもらって。いろんな才能が集まっている場所だって思っているから常にいろんな刺激をもらっているなって感じてます。とりあえず進んでいこう!って思える場所だなっていう。



・バンドサウンドシーンの牽引役というかそういう存在になれたらいいな、と。


ー 本当に座敷乃さんがこの世界大好きなんだなあ…というのが伝わってきますね。今までや今の話など結構お聞かせいただきましたが、これからの話もお聞かせいただきたいです。天野さん、座敷乃さん個人の話や、カクレゴとしてのビジョンも可能であれば…ということにはなりますが。


天野:今まさに悩んではいるんですよね。音楽を軸足に…というのはこれからも変わらないだろうなとは思っています。今って、曲を作ったり歌ったりしている人の多くってダンスミュージックとかHIPHOPとかのジャンルが多いというか、いわゆる”クラブイベント”で盛り上がる曲が多いのかなと思っているんです。ただ僕らはバンドで育っている側の存在なので、もっとバンドのサウンドももっともっと盛り上げていきたいと思っていますね。今ってまだそんなに数はないと思っているんですよ、だからそれの盛り上げ役になりたいと考えています。バンドサウンドシーンの牽引役というかそういう存在になれたらいいな、と。

座敷乃:そこはカクレゴの展望として、完全に2人とも一緒だね。

天野:僕個人としてはというか、最終目的としてはカクレゴもチャンネル登録やTwitterのフォロワーを増やしたいとかの数字をどんどん積み重ねていきたいっていうのは他の方々と変わらないです。ただ”カクレゴ”っていう名前をどうやってやって知ってもらうかっていうところで、僕らの名前であったりロゴであったりっていうものはなるべく露出をしてきたいなと思っています。そういう風に間口を広げていって”カクレゴっていう存在がいるんだよ”っていうことを知ってもらって数字につなげていきたいな、とは考えていますね。まあ”未来のこと”というより”足元”の話な感じにはなりますが、僕としてはそのあたりを手堅くやっていくのかな、っていう。

で、どうして”カクレゴ”という名前を知って欲しいかというのは、さっきの話に戻っちゃうんですけど、”座敷乃てまり”っていうすごいボーカリストがいるんだよっていうのをもっといろんな人に知っていって欲しいなっていうところになりますね。

座敷乃:私は…なんというか有名になったらどうなるんだろうっていうところの想像がついてないんですよね。とにかく今が楽しくて…っていうので(笑)えっとね…希望というか…第一目標が”東雲めぐさんとコラボがしたい”、もうひとつがめっちゃ有名になったら”甘酒のタイアップ”が欲しいです。

天野:(笑)


ー と、いうことらしいですがどうですか?天野さん。


天野:いやあ、もう、うちは自由にやってもらうっていうスタンスなので(笑)



・Vtuberのバンドを盛り上げたいっていうところの1個の僕の答えがこれなんですよね。


ー ”これからのお話”をお伺いしたのですが、お声掛けいただいた際に”イベントを開催する”という話もお伺いしております。そのイベントについてもお聞きしていきたいと思いますがよろしいでしょうか。


天野:では、僕の方から説明していこうと思います。

バンド系Vtuberライブハウスイベント「VirtuaRockFest」というものを企画しております!このイベントが内容的にどういうものかというのはですね「ライブハウスでイベントがやりたい」というのが根幹としてあります。と、いうのもクラブハウスでのイベントってすごく多いと思うんですけど、ライブハウスでのイベントとなるとなかなか見かけないなと思うんですよ。僕はライブハウスで育ってきたんですけど、初めてクラブイベントに行った時に「お客さんの盛り上がりすごいな!」って感じたんです。好きな曲がかかった時にすごい勢いでお客さんが喜ぶんですよね。

出演者一覧(敬称略)
カクレゴ座敷乃てまり天野ドウジ
拠鳥きまゆ
小宵
オカルトフリーク鎌木リカFH、?????)
まんじゅう
・DJ・夏灯
・artwork:水井軒間
・logo design:犬絵
・flyer design:金子開発


ー 確かに一般的なライブハウスでのイベントだと見ない盛り上がり方とかしますよね。


座敷乃:そうなんですか?

天野:そうなのよ。急に「ああーー!!!」って叫んで倒れこんだりするのよ。あるいは好きな曲に合わせて踊ってたりだとか。そういうのって、僕が今までアマチュアバンドで活動してきた中であの盛り上がりを見たことがないんですよね。モッシュとかもめちゃくちゃ売れてるバンドとかなら見るけど、アマチュアとかだと見なかったりしたり。対してあのクラブハウスでのあのお客さんの盛り上がりを痛感して、これをライブハウスで再現できないかなっていうが企画の最初でした。そして、ライブハウスの為にもなればいいなと。

僕自身が生バンドのライブが好きなので、Vtuberの文脈でライブハウスをやりたいし、”ライブハウスっていうところもめちゃくちゃ楽しいところだよ”っていうのを今のVtuberのファンにも知って欲しいなって思って。あとはこういう”ライブ”をやりたかった。


ー いろんなところでずっとおっしゃってましたよね。


天野:そうですね。#エンタス新年会 や #ぶいっと に出た時にバンドマンらしいというか、”ライブらしいライブ”をやりたいっていう話をしたと思うんですけど、そういう”僕の理想”がこのイベントです。とはいえ、現場だけでなくて配信でも見れるようにして、”ライブハウスの雰囲気ってどういう感じなんだろう”っていうのが遠方に住んでいる方にも伝わるといいなと思って配信もセットでやります。

座敷乃:楽しみだよね、このイベント。

天野:このイベントを実現をするのも、演者として出演するのが我々カクレゴを含めて5組のアーティストです。彼らの協力があってこそこのイベントがやれるし、「こういうのがやりたい」って声かけたときに応えてくれた多くの人にも感謝だなって思っています。

座敷乃:この人たちとやれるのもめちゃくちゃ楽しみだし、今実現できる中で最高のメンバーなんじゃないかなとも思っています。


ー 自分もライブハウスとクラブハウスの両方とも行ったことがあるんですが、ライブハウスとクラブハウスの音の鳴り方とか違ってきますしね。


天野:全然違いますよね。アンプがライブハウスにはありますし、生のドラムの音とかはライブハウスじゃないと体験できないと思います。だっておしゃべりできないですもん、ライブハウス。


ー クラブイベントは音楽を聞きながら会話しつつその空間を楽しむっていうものがメインで、ライブハウスは”ライブを見に来ました!”というのがメインというような認識の差が個人的にはありますね。


天野:おっしゃる通りだと思います。ライブハウスでは「俺の音楽を喰らえ!」って感じがとても強いというか。そういう面での音楽体験の違いというのはあると思います。

イベントをどうしてやりたいかっていうのは先ほど言った通り”ライブハウスっていう文化があるんだよ”っていうものを知ってもらうことと、”クラブの盛り上がりをライブハウスで再現する”っていうところの2つですね。繰り返しになってしまって申し訳ないんですが、Vtuberのバンドを盛り上げたいっていうところの1個の僕の答えがこれなんですよね。バンドっていう文化をこういうイベントを通して知ってもらうっていう。これ以外にも裏でバンドを盛り上げるための取り組みをしていたりもしますが…。

そして今回参加してくれる演者の方を出順で紹介させていただきたいんですけど結構僕なりに考えました。

1番最初にまんじゅうちゃんに出てもらうんですが、ライブハウスって弾き語りから始まるイベントもあるので、まんじゅうちゃんに弾き語りでエモ散らかしてもらいます、と。

そして2番手に拠鳥(よるど)きまゆに出てもらいます。今回の演者の中で1番”Vtuberらしい”のってきまゆかなって思ったりもしていて。きまゆはシンガーなんですけど、それと同時に”アイドル”っぽさもあると思ってるんですよね。なので”ライブハウスにVtuberがいる”っていうのを1番体現してくれるんじゃないかなって。そこで”これはVtuberのイベントだ”っていうものを彼女に演出してもらいたいと。

その後に3番手としてオカルトフリークの2人に出てもらうんですけど、2人には生で出てもらうんです。顔は見えないようにするんですが。その場で本人たちに演奏してもらうんですけど、そういう面で僕が普段ライブハウスで見ているライブに1番近いことをやってくれるのが彼らですね。ライブハウスで日夜繰り広げられているライブイベントを体現してくれる役割を彼らがオルタナ(オルタナティヴロック)でやってくれます。

4番手として小宵ですね。小宵のバンドは曲を作っているマッチさんのバンドにバックバンドを担当してもらいます。マッチさんのバンドは演奏力が高いだろうなっていうのは想像に難くなくて、小宵のエモかっこいい曲をがっちりした演奏陣の中でVtuberの文化とライブハウスの文化をミックスして昇華してくれるっていう役割を小宵の番でやってもらう、と。

そして最後、主催として我らカクレゴがやってくるんですけど、位置づけとしては”ノスタルジー担当”だと思っています。

座敷乃:え?そうなの?どんしゃって担当だと思ってた。

天野:まあどんしゃって(カクレゴのオリジナル曲『マツリカ』)もするんだけどね。まだ結論は出てないんですけど、カクレゴというコンテンツを摂った後に感じて欲しい感情って1つキーワードとして”ノスタルジー”っていうものがあるよねっていうのを、以前てまりちゃんとも話したりして…それを今回のライブのところでも演出できればいいなって風に思って、なんらかの形で体現していければなと思っています。イベントとしてはそんな感じの構成になっています。

そしてイベントアートワークは我らが水井軒間。これラフはあがってきてるんですけど軒間先生らしくて最高ですよ~!

同時にコンピも出そうと思っていて、そこのコンピの音周りの調整とかロゴのデザインとかは犬絵さんにお願いしています。

ここで1つ、クラブと大きく違うところがありまして、1つ1つの転換にけっこう時間かかってしまうんですよ、バンドって。楽器入れ替えて、セッティングとかして…ってするとやっぱりどうしても時間かかっちゃうんです。その間、現地はまだいいんですけど、配信の人の方は特に20分とかって待ってられないじゃないですか。そこを飽きさせないように夏灯さんにお願いしてDJタイムを設けてかましてもらうかと。ずっと音楽漬けみたいな感じで。

イベントの構成としてはそんな感じですかね。

ステージとしてはアミッドスクリーンっていうのを使って、そこにVtuberを映して立ってもらうっていう感じになるんですけど、スクリーンが網戸になっていて後ろもちゃんと見えるので、音楽体験も損なわずにライブイベントが進んでいく、という予定にはなっています。

座敷乃:ドウジがこれまでたくさん頑張って考えて、こうして話してくれたんですけど、私は本当に不安で不安で仕方がなかったんですよ(笑) 「ライブハウスでリアイベがしたい」って言われたときも最初は「うーん…」って思ってたんですよ。今年の7月にやる流れになるとは思ってなかったっていう。本当に行動力がすごいと思います。私としては11月に1曲目を出して、そこから1年か2年くらい経ってからかなって思ってたんですよね。

天野:いやねえ、悠長なことしてられないって思った!「2021年(Vtuber音楽界に)バンドサウンドが来る」って言われてるんだったら2021年のうちにやらなきゃって。今回は第1回で小規模にはなるんですけどね。個人が企画するものとしては結構手間とかたくさんかかってはいます。

座敷乃:ライブハウス側の人の協力があって、めっちゃミーティングをして話が進んで…っていうので私も「よし、いけるんじゃないか」って思うようになりました。現実味をおびてきたというか。

天野:今回、お願いしているライブハウスの「赤坂navey floor」さんの店長さんが、現場でただライブをやるだけじゃなくて普段やらないような面白い企画みたいなのも好きな人で、こういう新しい試みみたいなものに理解があって積極的に協力してくれる方なんです。そういうのもあって赤坂navey  floorさんで開催することになりました。

これでライブハウスでVtuberのイベントを組むっていう新しい文化が出来ればいいなって思っています。その先駆けになれたらいいかな、と。

座敷乃:こういうのをカクレゴっていう2人組の個人Vが先陣切ってやれば、きっとみんな「やってみようかな、自分たちも」ってなりそうだなっていう。こういうイベントのやり方をぜひ真似してくれたらっていうこともドウジが言ってましたし。

天野:「こういうのでやりたいんですけど」って相談されれば協力しますしね。新しい文化を作っていきたいっていうのがあってイベントを企画したんですけど、このイベントの告知が出るまで”ライブハウスでイベントやります”みたいなのがポンポン出てくるなよってひやひやしながらTwitterを見ていますね(笑) 


ー こういうイベントが増えていっては欲しいけど、1番最初は自分たちであって欲しい、と(笑)


座敷乃:そうなんです(笑)

天野:で、チケットなんですけど、前売りの方式にしようと思っていてカクレゴのBoothの方で販売しようかなと思っています。あとはマネタイズの為になんですが、グッズも用意しようとしていて1つは先ほどもちらっといったコンピですね。コンピのテーマとしては「2021年のVtuber音楽シーンをロック色に染め上げる、俺の考えた最強の1曲」で、それをもとに各々1曲ずつ作ってもらう形で、各組1曲ずつ計5曲のミニアルバムになる予定です。

というのと、タオルを作ろうとしていて。このイベント7/31にやる予定なんですけど、イメージがもう”夏フェス”なんですよ。なのでタオル振り回してほしいなって思っているので作って販売しようかな、と。振り回して楽しんでほしいな~って。


ー ”ライブにタオル”っていうのも、ものすごく”っぽい”ですよね。


天野:さすがにイベント当日も「思う存分声出していいよ」っていう状況ではまだ情勢的には言えないとは思っているんですけど…その代わりと言っては何ですが、タオルとか身振り手振りで楽しんでもらえたらすごくうれしいなと思って、そういうグッズも作ろうとしています。

あとは会場に来た人限定になってしまうんですけど、演者をイメージしたオリジナルドリンクを提供しようと思っています。このオリジナルドリンクのレシピも僕たちで考えるんですよね。なので”オリジナルドリンクを調合する配信”をやりたい(笑)

座敷乃:いいね。やろう。

天野:ドリンク自体はたぶんノンアルコールになる予定なんですけど、”こんなドリンクを作ろう”みたいな配信もやりたいと思っているので遊びに来てもらえるとうれしいですね。



・根底としては”同じものが好きな人達が集まる場所”っていうのはクラブハウスもライブハウスも変わらないですからね。


ー 今、各イメージの一覧を見せていただいてるんですけど、オカルトフリークさんのドリンクがなんかやばそうなんですが…。


天野:イメージカラーが”緑”ということで、青汁ベースにしようかなと思っていて、今青汁のレシピ色々調べているところですね(笑) 

座敷乃:美味しくなるのかなあ…。でもこれを飲んで健康になって帰っていって欲しいですね。

天野:ひとまずイベントとしてはこれまでお話してきた感じになるかなとは。最後になんですが、さっきもお話した通りクラブとライブハウスの音楽体験って完全に別物なんです。なのでライブハウスの音楽体験を提供したいですね。生バンドの演奏も見て欲しいのでアミッドスクリーンというものを採用しましたし。やっぱり”ライブハウス”っていう文化を知って欲しいなって思っていて、”ライブハウスって怖いところじゃないんだよ””こういう雰囲気なんだよ”っていうのを知って欲しい。根底としては”同じものが好きな人達が集まる場所”っていうのはクラブハウスもライブハウスも変わらないですからね。”生ドラム・生アンプの音ってこういう感じ方するんだ”っていうのだったりとかを体験として味わってほしいんですよね。

座敷乃:「音がでっけえ!」って言ってもらいたいですね。本当に音が大きいので、耳栓とかを用意してきてもいいと思います。そういうのをするのって失礼なんじゃないかな?って思う人もいるかもしれないんですけど、やっぱり自分が楽しめる環境を自分で作るのがライブハウスでは大事だと思いますし。

天野:僕はライブハウス慣れていない人は耳栓を用意するのをオススメします。今はライブ用の耳栓とかも売ってますしね。耳も疲れますし、僕もライブ見に行くときは耳栓しますよ。


ー ライブハウスとかでドラムやベースの音を聞いたら気持ちいいですよね。腹に来る感じというか。


天野:そう、気持ちよくなって欲しいんですよね。キックの感じとか…。

座敷乃:ライブの感覚っていうものがお客さんの胸に”ぐん”と来てくれたらいいですね。

天野:そういう生の楽器の音を味わってほしいな~って思っています。本当にそれに尽きます。繰り返しにはなりますが、イベントに来てくれたお客さんに提供したいのはそういう体験で、目論見としてはライブハウスっていう文化をVの中で一般的にしていきたい。「もっとみんなバンドサウンド聞こうぜ!好きになって!」って。


ー 1番伝えたい告知としてはこのイベントが大きいとは思いますが、他にカクレゴとして告知などはあったりしますでしょうか?


天野:4月の末に『タイトロープ』というオリジナル曲のMVを出したのと、その曲も収録されたアルバム『夜行日和』をリリースしましたので、そちらもチェックしてもらえると。

座敷乃:今後ともカクレゴをよろしくお願いします!



カクレゴ
公式Twitter:@KKLG_vssw
座敷乃てまりTwitter:@maruuun_KKLG
天野ドウジTwitter:@adoji_KKLG
YouTubeチャンネル
日向キタロー
アニメとゲームと特撮とバーチャルが好きなオタク
Twitter:@HinataHuto



取材・文:日向キタロー


記事に関して何かございましたら、日向キタローまでご連絡ください。


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