自己主張とわがままのあいだ

子どもの主張はおもしろい。

テレビのCMでみたアメをずっと欲しがっていて、それを昨日出かけた先で見つけた息子が欲しいというので買ってやった。
スライダーズプッシュポップという5cmくらいの棒状のアメをケースからスライドしてなめられるし、なめている途中でしまって取っておけるもの。
子ども心にはときめく一品らしい。

中国産だしお値段も198円くらいでアメ1個としては高いのでちょっと嫌だったが、まあ1回くらい買ってもいいかと思った。
しかし一日でなめ終わってしまい、また買ってほしいと言う。
近所では売っておらず、ネットでも15個で3000円からと箱売りなので買いたくない。
昨日出かけた先は普段行くところではないので、この暑くてコロナウイルスが飛び交っているだろう中をこの用事のためだけに出かけたくない。

「買って」「買いにいこうよ」「暑くてもいいよ」「もうアメなくなっちゃったんだもん」
「買いたい買いたい買いたいー!!」

無視していたら静かになったので、振り返ってみたら寝ていた。
欲求に忠実でおもしろい。
おもしろいけど、母ちゃんはもう疲れきったよ。一人でパピコでも食べて頭を冷やすよ。

さて起きてきたらどうしたものか。
また「アメ~」と騒ぐんだろう。
今日のところはあきらめさせて、また近々連れて行くか。
昨日二個買っとけばよかったか。でも食べてみないと気に入るかわからないし。

わがまま言わないの、とあきらめさせるのがいいんだろうが。
子どもの頃あれがほしいと言ったことのない私には少しうらやましくもあり、叶えられるかはさておきまずは気持ちを主張できるのはいいことだと思っていることは否めない。
たったこれだけのことでもいちいち考えてしまうし、毎日繰り返されていく。子育ては難しいものである。

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