見出し画像

【ことばの分析】「トロピカル」なデザインを作るには?色・形・印象を徹底分析。

毎日投稿19日目。
こんにちは!ひなです。

今日のテーマは「トロピカル」

最近仕事で、「トロピカルなイメージ」という要望を受けたので、今日は「トロピカル」という言葉について考えていきます!

ことばの由来から、この言葉をデザインに落とし込むにはどうしたら良いか?というところまでお話ししていくので、よかったらご参考ください!

それでは…Start!


|トロピカルって何?|

そもそも、トロピカルってなんだ?
南国、自然、太陽…そんなイメージが頭に浮かびますが、改めて言葉の意味を調べてみました。

tropicalとは
熱帯(地方)の、熱帯的な、酷暑の、比喩的な

weblio

うんうん。
語源も調べてみましょう。

「tropic(回帰線の)」がこの単語のコアの語源。
entropy(エントロピー)と同じ語源をもつ。
tropic(回帰線)+-al(~の)

tropikos(回転の)

trope(回転)+-ikos(~の)

trepo(回転する)

terh-(回転する)

https://gogen-ejd.info/tropical/

とのことです。
回転…?と不思議に思いますよね。

回帰線とは、赤道傾斜角(地球では23度26分)の緯線である。至線ともいう。

恥ずかしながら「回帰線」という言葉をよく知らなかったのですが、地球の緯線のことを表すようです。(もしかして学校で習った…?)

私なりに簡単に解説すると、

回帰線は、北緯23度26分と南緯23度26分の緯線で、それぞれ北回帰線・南回帰線といいます。
また、太陽が地表を照らす角度は季節と時刻によって変化しており、夏至のときに北回帰線の真上に、冬至のときに南回帰線の真上にきます。
その北回帰線と南回帰線の間の地域が、熱帯です。
そして、北回帰線と南回帰線をあわせた名称が、「回帰線」です。

熱帯…!ピンときたのではないでしょうか。

回帰線の意味が「tropic」で、
回帰線と回帰線の間を「tropical」と呼ぶ。

そしてそこは、赤道付近で暑い地域
だから、「トロピカル」というと南国や太陽といったイメージが連想されるのですね。

|トロピカル=熱帯の特徴|

話を戻して…
では、熱帯とはどんな地域なのか?
デザインに落とし込むために、改めて分析していきましょう。


熱帯は、一言でいうと暑くて雨が多い地域。

地域によっては乾季があるが、砂漠の中でも植物が育つ、「オアシス」があったりする。

【作物】
また、高温や高湿を必要とする作物が育ちやすく、ココやし,油やし,ゴム,コーヒー,カカオ,バナナ,パイナップル、米、綿花などがある。

【国】
主な国で言うと、シンガポール、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、ブラジルなどなどが熱帯地域にあたる。

【衣服】
熱帯の地域で過ごす人々は、汗を吸いやすく通気性の良い素材でできた衣服を着用しており、代表的なものだと「サロン (saromb) 」という民族衣装がある。
インドネシアやマレー半島の男性が用いる平常着で、ロングスカートのような形の腰布だ。

【果物】
熱帯を原産とする果樹を「熱帯果樹」と呼び、その果実をトロピカルフルーツと呼ぶ。
バナナ、マンゴーの他に、スターフルーツやドリアンのように特異な形状が目立ち、エキゾチックな芳香や独特の風味を持つものが数多くある。
また、果実が大きくなる傾向があり、中でも「パラミツ」は世界最大の果実と言われる。

(ちなみに柑橘類のライム、グレープフルーツなどは品種改良されているので、熱帯果樹としては扱われない。)

【植物】
一年中光合成を活発に行える気候なので、樹木は上へ上へと長く伸びやすい
種類によっては、50m以上の高さになる樹木もあるとか。
「熱帯植物(Tropical vegetation)」と呼ぶ。

【花】
熱帯地方に生育する花は「トロピカルフラワー」と呼び、厳しい暑さにも強く、ビビットな色合いや個性的な形状が特徴。
代表的なものだと、ハイビスカス、プルメリア、モカラ、アンスリウム、鬱金(クルクマ)などなど。

【生き物】
熱帯は、その気候の特徴から森林が形成されやすく、熱帯雨林=ジャングルが存在。多様な生物が生息しており、動物や植物の種の50%が生息していると言われている。
カラフルな色合いや、特徴的な見た目の動物が多く、有名な動物だとインコ、ジャガー、オラウータン、カピバラなどなど。

【魚】
熱帯や亜熱帯に生息するの魚類を総称して、「熱帯魚=トロピカルフィッシュ」と呼ぶ。
グッピー、 エンゼルフィッシュ、ネオンテトラ、コリドラスなど、観賞に適する美麗なものが大部分で、そうでなくとも外観上の際立った特徴があるものが飼育の対象になっている

ここまで調べてみて、
暑い、多湿、森林、大きい、高さが高い、エキゾチック、特異な形状、ビビットな色合い…
この辺がキーワードになりそうだなと感じました。

なんとなくパワフルな生命力を感じます。

また、熱帯が由来のものは見た目に特徴があることが多く「トロピカル○○」と言う名前がよく付けられていることがわかりました。


|トロピカルなデザインを作るには|

では、ここまでに調べたことを踏まえて、トロピカルなデザインを作るにはどうしたら良いのか?具体的に考えてみましょう。

熱帯にあるものの写真をまとめてみました。

植物に動物、果物など、さまざまなものを1つの画像にしましたが、なんとなく統一感がある気がします。

特徴として感じられるのは
・自然
・色鮮やか
・多様な形状

でしょうか。

【色】
色で多いものを挙げると、赤、オレンジ、黄色、緑、青など。
人工的でない、自然な色で、なおかつハッキリとした目立つ色が多そうです。
トーンとしては「ビビットトーン」「ストロングトーン」あたりでしょうか。

これらの色から連想できる言葉としては、
活発、快活、活力、みずみずしさ、爽快、注目…
エネルギッシュでパワフルな印象を与えられると感じます。

【形】
形で言うと、楕円、トゲトゲ、長細い、大きい…
こんな印象です。
不思議でエキゾチックで、なぜか魅力を感じてしまうような、独特な印象を与えることができそうです。

また、色も形も共通して、派手で大胆なものが多いと感じました。

生命力溢れた熱帯ならではの特徴が、色や形にも表れているようですね。

【どんなデザインに向いているか?】
何かを応援して元気付けたいときや、若々しさを表現したいとき、自然で明るい印象を与えたい時などに、「トロピカル」な要素取り入れることで、効果を発揮できると考えます。

また、派手な色が多いので、目立たせたい時や、注意を引きたいときにも使えそうですね。

トロピカルなモチーフを使用せずとも、モチーフから連想して、似た色味や形を取り入れることで、トロピカルなデザインが作れると思います。
その際は、人工的にならないように、質感に注意したり、柄を取り入れたりするなどして、「自然」由来のものであることを意識すると良いかもしれません。

トロピカルって、想像以上に面白い!
今後デザインを提案する際に、「トロピカル」という言葉を使用したいなと思いました。


今日も最後までご覧いただきありがとうございました!
今回の分析はなかなか時間がかかってしまいましたが、今後も色々な言葉を分析して、デザイン力向上に繋げていきたいと思います。

またよかったら覗いてみてください☺︎

ではまたお会いしましょう!

ひな











薄手のさらっとした感触の平織り梳毛 (そもう) 織物。通気性に富み、夏服地に用いる。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?