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オスロ感想

*これははてブロで載せた記事を移動してきたやつです

オスロ見てきたので感想をしたためます。

あらすじ

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ノルウェーの社会学者テリエ・ルー・ラーシェンは、仕事上イスラエルやPLO(パレスチナ解放機構)に知り合いが多く、風土や人々を魅力的に感じていた。外交官の妻モナ・ユールのカイロ赴任に伴って中東各地を旅して回っていたある日、夫妻は二人の少年がにらみ合って武器を手にしている光景を見かける。憎しみにあふれた瞳。しかし、その奥に抱えているのは二人とも同じ恐怖なのだと気づいたそのとき、彼は決意する。

『中東に和平を。少年同士がこんなことをしないで済むところへ』
──公式サイトより
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ひとりの学者が長年問題を抱えるイスラエルとPLOの間を取り持ち、“個人”として話し合いを重ねることで和平を目指す作品。アメリカ演劇界で賞を総なめにした、日本初演作です。
舞台装置は少なく、ソファとイス、ワイン、あとワッフルくらい。時折スクリーンに実際の映像を投影しながら、シンプルな構成で進んでいく会話劇。

「そうだ、恋をするなら坂本昌行の舞台見に行こう」とふと思い立ってチケットを取ったので、直前までミュージカルだと思ってました。(歌歌ったのは同時期に行われている健くん出演の薮原検校だった)(薮原検校も見に行きましたが、滅茶苦茶綺麗な人出てきた!?!?!?って思ったら三宅健だったり、三宅健の歌声が甘すぎてこれがアイドル……これがジャニーズ……とただひたすら初健くんを拝んでた)
なんとかなるだろ〜〜〜と中東問題やオスロ合意のことも前日にちょっと調べた程度だったのですが、滅茶苦茶後悔しました。きちんと勉強していればもっと理解できたばず。パンフレットに相関図も書いているので事前に読み込めばよかった〜!!!人の名前も地名もカタカナなので頭に入ってくるまで時間がかかり、あれこの人ってどっち側の人だっけ……?と思ってしまうことも多々あり。
ただ、自分の勉強不足も気にならなくなるくらい、のめり込んだ3時間でした。

感想
2/20 12時開演の回 二階席中央で観劇。(剛くん誕生日のこの日、まさか剛健宇宙なLINEやりとりが行われていたとは……)
シリアスな題材ですがコミカルなシーンも挟まるので退屈することなく、リラックスして見れました。

はじめて坂本くんの演技を見たのはホールドアップダウンだったのですが、その時「あ、この人の演技好きだな」とすとん、と思いました。とても自然な演技でこちら側にすーっと入ってくる感じが好きで。今回のOsloが初生坂本くんですが、あの時感じたことが間違っていなかったとよくわかった。坂本くん、物凄かったです。
テリエは志の高いすごい人(じゃなきゃイスラエルとパレスチナの間に入ろうなんて思わん)ですが、妻のモナに頼ってしまう時もある。「モナ〜助けて〜><」「モナ〜愛してるよちゅっちゅ」みたいな感じで人間味のある演技がサイコーでした。特に「モナ〜愛してるよよちゅっちゅ」ってするシーンはモナの両手を包み込んでキスするんだけど、その仕草が……!!!完璧色男すぎて……!!!私の心がざわめきました恋に落ちました。あんなの……大好きじゃん……


時に憎しみをぶつけ、時に友人同士のように酒を交わし、幾度もの苦難を乗り越えてオスロ合意へと至った彼ら。(雪の中散歩し、娘の名前が一緒だと打ち解け合うシーンや道中気をつけてと握手するシーン、胸が詰まるほど大好き)
実際の映像を見届けて、明かりの落ちた中彼らは客席と向かい合う。ひとりひとりスポットが当てられて語るのは暗殺、死亡、終わらない争い。オスロ合意を経てもなお平和にはならない世に、テリエは崩れ落ちます。それをモナは静かに見つめる。
テリエは訴えます。私たちに。私たちを見つめて。「僕たちが始めた」んだと。互いに歩み寄る一歩を僕たちがが始めたと。見えるでしょう?と叫ぶ。あの地平線の向こう側に、見えるでしょ、と。
テリエの言葉と共に舞台上には地平線の向こうの光が浮かび上がり、幕は静かに降りる。
「見えるでしょう!?」と言われて、思わず「見える」と力強く頷きそうになりました。実際は少しも動けないくらい感極まっていたのでできなかったけれど、心の中ではテリエに応えた。
だって見えたから。本当に。地平線の向こうに。いつか少年同士が銃を向け合わなくても済む未来が。
ここの坂本くんの演技がほんとうにほんっっっっとうに最高で…………泣きそうになりました。息ができなくなった。まるで目の前で目を見つめられて、まっすぐと問いかけられているみたいだった。凄まじかった。

コロナ禍で何度も見に行けないのが本当に悔しいです。本当に素晴らしい舞台でした。
そして坂本くんに一瞬にして虜になってしまいました。コミカルな演技もシリアスな演技も素晴らしい。「坂本くんはステージの上でスポットライトを浴びるべき人」というコメントを見かけたことがありますが、その通りだと思い知りました。まさしくスポットライトを浴びるのが似合うスター。坂本くんの舞台は何があってもこれから先も見に行こうと誓いました。
Oslo、とっても良かったです。最高でした。(ていうか複雑すぎる中東問題を3時間で描く作家、すごすぎない……?)

「まだ生きている」「娘たちは交流を続けている」が、救いの言葉でした。


なによりこの状況下で無事幕があがったこと、生の演劇が見れることに感謝を。最後まで無事、演じきれますように。


7/9追記

オスロ、円盤くれ〜〜!!!!!!!!!








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