見出し画像

月のヒカリ

思い出がひとつもない夏なんて
昔は 毎年のこと
同窓会でも憶えていなくて
話を合わせた もう行かない

画面を観ながら 涙が溢れた
こんな場所へ 何度も行って
笑ったり泣いたり 幸せになったり
そんな当たり前があったんだ

今年は 夏の思い出ができたよ
ひとりの部屋だったけれど
そこには 君や たくさんの人がいて
隅っこに 自分も居たと感じる

倹しい生活 ずっとだけれど
これからも変わらないけど
月のヒカリが いつも探してくれている
そう 信じられるようになった

夜は 月を探していた
小さいころからそうだった
こんなところに繋がっていたと
思い込みでも 大切にしたい

寂しくて 冷たい月を見上げた
今 温かいヒカリに変わってる
ひとりの人間には 長かったけど
回収された伏線だったのかな

今年は 夏の思い出ができたよ
ひとりの部屋だったけれど
そこには 君や たくさんの人がいて
隅っこに 自分も居たと思える

居たんだ

ここから先は

0字
すべてオリジナルで、今後の更新頻度は二週間に一度を目標にしております。 マガジンをご購入いただきますと、2020年度中にこちらのマガジンで公開する作品をすべてご覧いただくことが可能です。

有島緋ナとして、初めて有料で公開した詩のマガジンです。 作者である私がラジオ配信で朗読したものございますので、あらかじめご了承くださいませ…

サポートしてくださいましたらうれしいです。いただいたサポートは、今後の記事内容の質を高めるため、大切に使います。いつもご覧いただいてありがとうございます。