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きょうの日記:ゆずこしょうのおとしもの

今日はnoteの日なのに特にネタがないな〜なんて思いながら、帰り道、電車に揺られていた。
最近は創作意欲がいい感じにモリモリなので、noteより書きたいことが多い。電車の中でも書いたものの手直しなどをしていた。

でもnoteも上げたいな〜とか思っていたら、隣に座っていた人が下車した。

その人が座っていたところには、小さい袋の柚子胡椒が落ちていた。
スーパーの惣菜コーナーなどにおいてある、一食用の柚子胡椒だ。

柚子胡椒。

柚子胡椒?????????

直前に下車した人が落として行ったものなのか、
はたまたそれより前に乗っていた人が落としたものなのか、
ポッケに入れていたのか、
何かにくっついていたのか、
別のところからふらっと落ちたのか、
なんでポッケに入れていたのか、
柚子胡椒で何を食べようとしていたのか、
そもそも柚子胡椒を柚子胡椒だと思って持っていたのか、
間違えて持ってきちゃったのか、
捨てる気分で置いていったのか、
柚子胡椒がなくて困っていないのか、
柚子胡椒側は寂しくないのか、
柚子胡椒は悔しくないのか、
何にもわからないけれど、

そこに柚子胡椒があるな、と思った。

以前、田端駅で乗り換えをしていた時に、
駅の構造物の隙間に酒の空き缶を捨てている人がいた。
一度そこに空き缶を置く瞬間も見たのだが、ビールだったりハイボールだったり酎ハイだったりするから同じ人だけがやっているわけではないと思う。
ぼくはその現象が大好きで、田端駅で電車を待つときにそれがあると必ず写真に収めていた。

あるはずはないけど理論上あってもおかしくないものがそこに「ある」のはとても面白い。

無意識によって生まれた現象に、鑑賞者が意味みたいなものを乗っけて楽しむのは味がある。トマソンみたいなものだ。

でも柚子胡椒も、空き缶も、無用の長物ではない。かなり有用だ。
人が丁寧に何かを施したという面白さもない。
ただそこに「ある」ことがおもしろい。

今日、ぼくは見た。
柚子胡椒がそこに「ある」のを。


いただいたサポートでココアを飲みながら、また新しい文章を書きたいと思います。