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#10 タケノコからの…

ヒョコっと顔を覗かせるタケノコ。
雨上がりには庭にある竹藪へ、下を見ながらウロウロ…
今年はなかなか見つけれなかったが、ようやく4月中旬頃に一本を
「みっけ!」
例年より1ヶ月近くは遅かった気がする。
「タケノコもか〜?」と、最近の天候の不順による自然の変化に、季節感ある旬の食材も変わっていきそうだ。
タケノコには、豊作である「表年」と不作の「裏年」が交互に来るらしい。今年は不作の年だそうだが、不作どころか今年は凶作。
それでも“雨後のタケノコ”と云われるだけに、雨上がりには一気に成長し、ドッと採れた。この時期しか食べれないといえども、食べるにも程度がある。力仕事の後は、食べ切れないタケノコのお裾分けに、毎年頭を悩ませる。
鮮度がいのちのタケノコをすぐに大きな鍋に入れ、糠と唐辛子で茹でる。自然のあま〜い香りが部屋中に立ち込めると、春が来たことを実感し、なんだかホッとする。香りに包まれながら、タケノコをどんな料理にしようかと考えを巡らせる。

タケノコは、毎春美味しく楽しませてくれ、竹林も美しく風情があって大切な場ではあるが、竹は地下茎で繋がっており、生命力がとにかくすごい。タケノコに気づかず、放置しているとあっという間に成長し、すぐに竹となる。うちの庭だけにとどまってくれればいいのだが、隣の家にまで侵入し、隣の庭にも竹が生えている始末。
とても困っており、悩まされている。

最近、竹の繁栄と成長を活かし、竹を使ったトイレットペーパーがあると知って驚いた。竹は古くから日本の暮らしに寄り添った素材として、お茶の道具として茶筅や茶杓として慕われ、繊細な竹細工として伝統的な花入れや籠に、もっと身近な生活用品としては、箸や竹定規、耳かき等、最近ではタオルや竹布としての衣料など様々なモノに使われているのだから、確かに紙として加工することは簡単なことなのかもしれない。

日常的に頻繁に使うトイレットペーパーは木材パルプでできており、森林伐採の10%がトイレットペーパーだという。ペーパー商品による環境負荷も見逃せない。
この代替としての竹は、成長も早く成長過程には多くの二酸化炭素を吸収するとも言われている。
また違う一面として、全国各地では放置された竹林が増え、近隣の敷地に侵入したり、他の植物に悪影響を及ぼし、“竹害”とまで言われ、多くの地域の課題となっている。
トイレットペーパーとしてサスティナブルに活用し環境保全に繋がることを知り、ぜひ生活に取り入れたいと思った。

我が家の竹からもトイレットペーパーが作れるのなら、悩みが解決できるのにな。


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