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写真を通して見える世界:建築の力強さと神社の静寂

普段何気なく見ている風景も、写真を通して見ると全く違う顔を見せてくれます。今回は、私が撮影した2枚の写真から、写真の魅力について考えてみたいと思います。

近代建築の構造美

高輪ゲートウェイ駅

一枚目は、近代建築を真下から見上げた写真です。この写真では、力強い構造美を表現するために、構図と光にこだわって撮影しました。

まず構図ですが、鉄骨が中心に向かって交差する様子を捉えるため、中心構図を採用しました。中心から四方八方に伸びる線は、まるで宇宙へと繋がる道のようで、見る人を未来都市へと誘うかのようです。また、ローアングルで撮影することで、建物を見上げるような視点を作り出し、その迫力と存在感を最大限に引き出しました。

光については、自然光を活かし、金属の質感を強調しました。上部から差し込む光が、鉄骨の表面に美しい陰影を作り出し、その立体感をより際立たせています。光と影のコントラストが、幾何学的な構造と相まって、まるでSF映画の一場面を見ているような、不思議な感覚を与えてくれます。

神社のしめ縄と静寂

二枚目は、神社のしめ縄に焦点を当てた写真です。日本の伝統的な美意識を表現するために、質感と光を意識しました。

しめ縄の荒々しい質感と、提灯の柔らかな光沢の対比が、この写真の最大の特徴です。逆光によって、しめ縄がほんのり透けて輝き、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、背景の提灯をぼかすことで、しめ縄への視線を誘導し、奥行きを感じさせる空間を表現しました。

斜めに配置されたしめ縄と提灯が、写真にリズムと動きを与えている点もポイントです。静寂な神社の境内に、一筋の風が吹き抜けるような、そんな一瞬の動きを感じ取ってもらえたら嬉しいです。


今回は、全く異なる被写体を通して、写真の魅力について考えてみました。構図や光、被写体の選択によって、写真から様々な感情や物語を読み取ることができます。写真を見る際には、ぜひ作者の意図を想像しながら、作品と対話してみてください。そこに、新しい発見や感動が待っているかもしれません。

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