初めてクライナーを飲んだ話

お久しぶりです。

紐のくつです。

先日、お気に入りのメイドさんの周年イベントに行きました。

お気に入りと言っても
今年の3月に再会するまで7ヶ月ほど会えない時期があったのですが、それでも彼女は嫌な顔をせず温かく迎えてくれたのが記憶に新しいです。

それから4月、5月と2度ほどお会いして先日の周年イベントを迎えた訳です。

僕はちいかわが好きなのですが彼女はそれも覚えていて2人でチェキを撮るとちいかわに因んだお絵描きをしてくれました。

そういった気づかいをしてくれる優しさがお気に入りのメイドさんである理由なのです。

さて、本題のクライナーについてです。

クライナーとは小さな瓶に入ったお酒のことです。

カラフルな瓶に入っているので目を引きます。

柑橘系やココナッツなど色々な種類があります。

その日のイベントメニューでクライナーを2本注文するとメイドさんの私服ブロマイドがもらえることになっていました。

私服ブロマイドはどうしても欲しかったのでクライナーを2本注文しました。

渡されたクライナーは2種類
柚子とココナッツ

イベントの主役が席の近くに来たので僕は一緒にクライナーを飲みたいと伝えました。

彼女は笑顔で飲みましょうと言いました。

次にどっちを飲むか聞かれました。

柚子とココナッツ
どちらも美味しそうでした。

すると彼女は言いました。

ココナッツはかなり甘いけど大丈夫ですか?

僕はそこで一瞬考えました。
多分無理だろうな。
数日前から喉の調子が悪かったのです。

彼女にはそれが伝わったようで
「じゃあ私がココナッツを飲みますわ」

そう言ってくれました。

僕は少しだけ悪いなと思いながらもお言葉に甘えさせてもらいました。

人の行為は素直に受ける

そのタイミングが今だ

そう自分に言い聞かせました。

それから僕たちはクライナーで乾杯をしました。

テキーラのショットを飲み干すように一気に喉の奥まで流し込みました。

味わいはしなかったけれど

柚子のクライナーはすっきりした酸味とほのかな甘味があったような気がしました。

それでも少しだけむせそうになりました。

彼女は表情一つ変えずにクライナーを飲んでいました。

すごい。これがプロのメイドさんなんだ。

それからしばらくして

後ろの席でもクライナーを頼んだお客さんがいました。

会話を聞くともなしに聞いていると

主役のメイドさんがこんなことを言っていました。

「ココナッツは甘ったるいので代わりに飲んでくれませんか?」

甘えた声でそう言っていたのが確かに聞こえました。

その時僕は悟りました。

ああ、僕は彼女に守られていたんだ。

そう、彼女は相手をよく見て気づかいが必要な相手には気づかいを、甘えられる相手には甘える
そういった接客術を使いこなしていたのです。

恐ろしい子。
ガラスの仮面の月影先生なら間違いなくそう言うでしょう。

女は女優とはよく言ったものです。

完全に痺れました。

今後も彼女から目が離せません。

もし今度クライナーを飲む機会があったら僕が彼女を守りたいと密かに思いました。



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