ドイツのこと〜恋バナ②
私の住んでいた寮では有名なファッシングスバルがあった。
街で一番大きなダンスパーティー。全く興味なかったんだけれど
友人たちに誘われて出かけることに、、、まあお部屋の真ん前だったし。
仮装と言われても全く分からず普通のジーンズ、セーターに
少しだけラメをつけて「えー何にも仮装してないじゃん」て言われた。
出かけたのは総勢6名。五人の女子とそのうちの一人の彼氏さん。
ものすごい人だかりで入り口で揉まれているうちにハッと気がつくと
3名に減っていた。あれあれ?他のお友達はどこへいっちゃったの?
まあ仕方ないね。このままでいるのもなんだし、とりあえず私、ドリンク
買ってくるわ!そう言って友人がドリンクを取りに行った。
そしてその娘は帰って来なかった。
一体どんなサバイバルなんだ?
普段聞き慣れない激しいバンドがけたたましい音楽を鳴らし続ける。
取り残された相棒のゆきこちゃんは大人しくてこんなざわめき大嫌い。
ねーもう嫌!こんなところ!私、もう帰りたい!
そうだよね。私だってここでどうやって楽しんだらいいのか
さっぱり分からない。ゆきこちゃんと二人、もう帰っちゃおうかと
考え始めていたその時、背後から呼び声がした。
「あやちゃーん!あやちゃんじゃない?こっちへおいでよ!」
それは大学で知り合ったドイツ人の男の子だった。
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