シシガミ

『もののけ姫』に“シシガミ”様っていう神様がでてくるのね。


ゆっくりと、まさに神々しくて、

その神様が歩くとそのそばから植物が急速に成長しては朽ちていくんだけど、

そんなような雰囲気のあるおじいちゃんが近所にいるのよ。


敬愛を込めて僕は“シシガミさん”と心の中で呼んでる。

シシガミさんは恐らく70代、腰もしっかり曲がってて手押し車と一緒に、近くのマンションの入り口にある膝上くらいのちょっと高めの花壇に腰かけているの。いつも。雨の日以外はいつも。

たまに手押し車を押して歩いている時もあるんだけど、

その姿がとても可愛いんだ。

あ、シシガミさんがっていうわけじゃなくて全体がね。


よくロールプレイングゲームとかで仲間が繋がれたように後ろを歩いてくる様子わかるかな?

それと同じように、シシガミさんも仲間を引き連れてて。


2匹の猫を。

どっちも白と黒のマーブルみたいな模様で、兄弟かな?

たまにシシガミさんの前に行ったりもするんだけど、基本的には後ろを並んで歩いてて、


花壇に座っている時も、基本的には近くにいるの。

その姿がもうおとぎ話とか小説とかの雰囲気が完成されちゃって、とても魅力的なんだよね。


そしてシシガミさん、これだけじゃない。

シシガミさんが座っていた近くにだけ、ちょこんと小さな花が咲いている。

花壇だから別に花が咲いていたって変なことはないんだけど、まるで雑草とかの感じで、ちょこんと可愛い花が咲いている。


僕は、本当のことはどうだっていいから、

シシガミさんが座っていたから花が咲いているんだ

ってことにいつもしてるんだ。


●気まま追記●

今日はマッシュポテトを作りました。失敗しました。ムムム。





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