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餅は餅屋、じゃなくて良いんじゃない?

美容院へ行った時のこと。

私はその美容院で、素晴らしいアシスタントの方に出会った。

何が素晴らしいって、シャンプーの気持ちの良いこと。


指の圧、力加減、速さ。
全てが申し分なかった。


今まで多くの美容院に行ったことがあるが、記憶にある限り一番気持ちが良かった。



美容師の方にとって、シャンプーというのはアシスタントがカットをさせてもらうための登竜門だと私は思っている。(違ったらごめんなさい)


スタイリストになるために、シャンプーに日々明け暮れているのではないだろうか。




素人の私が感じたことがある。

美容師のゴールはカットじゃなきゃいけないのだろうか?

トップスタイリストになって、自分の店を持つ。

それも素晴らしい夢だ。


しかし、すこし見方を変えて、シャンプーのスペシャリストになり、シャンプーの店を出したらどうだろうか。



朝が得意な人なら、早朝から営業し、仕事前にシャキッとして出勤してもらう。
ちゃちゃっとブローやセットなんてしてもらったら気分も良い。


逆に、夜が得意な人なら夜遅くまで営業し、帰宅後にお風呂に入って頭を洗って髪を乾かすのが面倒な人のために、リラックスな空間を提供する。

そんな店が近所にあったら、本当に通いたい。



一体いつスタイリストになれるのかわからない日々を悶々と送りながら、ただひたすら頭を洗う。

自分の人生こんなんでいいのか?
いつ髪切れるんだろ。
なんかもう辞めよっかな。
だるいな。


もしそんな人がいたらぜひ伝えたい。




髪を切るだけが人生じゃないよ。

餅は餅屋じゃなくて良いじゃないか。

餅屋で煎餅売ったって良いじゃないか。

いくらでも道はあるよ。


そんなことをふと思いながら、面倒な髪を洗っていた。





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