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ムーランルージュがやばいって言う感想~その1~

帝劇のムーランルージュがやばい。

何がやばいって楽しすぎてチケット追加しすぎた。

なんとその回数30回。
チケット代が割と高いのに!
S席で平日17000円、土日楽なんかは17500円。
A席が14500円(土日楽は15000円)。B席ですら1万円(土日楽)。
私は私は5回くらいA席。4回B席と一階席補助席、残りがS席…

私のお財布もやばい。

本当に多くの人に見てほしいって思える舞台、ムーラン・ルージュ。
先日無事に全公演完走して千秋楽を迎えました!
おめでとうございます。

17,000円(平日S席)もするのに、チケットは完売。
始まってしばらくはナビザーブでもまだ普通に買えるところあったんだよ!しかし、7月中にチケットは完売。
何故チケットが完売したかと言うと、恐らく追加でチケットを買う人が多かった。
高いのに、見るとこれは仕方ないなって納得してしまうんだよね。
私の周りはチケットを追加している人がかなりいた印象。
初日プレビューを見た私や友人が、やばいやばいと言ってるのを聞いて、見てもないのに追加する強者もいた。
さすが、行動が早い!

私なんて息を吸うようにチケットを追加した結果、当初の手持ちの4倍くらいになってたぞ!?

なんでこんなにハマってしまうのか。

まず、セットがやばい。

象と風車がある。
しかも、風車が回っている。
もちろん、それ以外のセットもすごいのでびっくりする。
どう凄いのかというと、奥行きがあってさらに窓の外の風景セットまである。
それがまた細かい。窓の外の風景の風車まで回るんだもん。
それから、電飾が派手。
どれだけライトがあるの?


セットだけじゃなく、劇場ロビーも装飾されていて赤一色。
ロビーのライトまで赤いのが混じっている。

次にやばいのが音!

どんだけスピーカーあるんだよ、ってくらいスピーカーの数が多い。
重低音が良い!
普段の帝劇だとないじゃんってところにスピーカーがあるので、どの席でも音は大きく、ライブ感が楽しめると思う。
センターブロックは音がいいし、サブセンのセンター寄りの席も音が大きくて迫力があった。
音楽も知ってる洋楽がいっぱいだし、ライブ好きな人にはおすすめ。
ダンスやショーの部分が多くあるので、楽しい。

さらにやばいのが衣装。

金かけすぎてて大丈夫か心配になる。
一人ひとりオーダーメイドだし、女性陣はオーストリアまでフィッティングに行ったらしいし。
キャバレーの話なのでセクシーな衣装が多い。
プレショーに出てくるお姉さん二人の衣装とか、生地がキラキラと光りに反射して綺麗で好き。

最後にやばいのがキャスト。

みんな上手い。下手な人がいない。
私はメインの組み合わせ全部見たけれど、どれも良い。

サティーン役の望海さんは元宝塚雪組トップスターで、歌もダンスもお芝居も上手い!泣かせにくる。
細かい表情の変化や、指先の使い方も上手いので前方席で見ると、よりすごさがわかる。
細くてスタイル良いので綺麗。

平原さんは歌唱力すごいし、英語の発音部分もかっこいいし、セクシー!
声もいいしお芝居も良い。
お芝居のアドリブの幅も広くて毎回楽しかった。
スタイルはもちろん良いし、可愛い。しぐさや動作が可愛い。

クリスチャン役の芳雄さんはとにかく歌がやばい。
今回歌い上げる系あるので二幕凄すぎてやばい。
ダンスも踊れる。私はあんなに踊る芳雄さん初めて見た気がする。お芝居もうますぎる。
芳雄さんを見ればわかる。そのすごさが。
見たことない人は一生に一度は見たほうがいい。
ハンサムって言葉が似あう男だよ。顔小さいしスタイルがいい。
クラシカルな感じ。アメリカ人には見えないけど(クリスチャンはアメリカ人)。

そして甲斐さん。
エリザベートのルドルフでしか見たことなかったけれど、クリスチャンそのものやん⁉️ってくらいクリスチャン。
等身大のお芝居が合ってるしイケメン
あまりに身長高くて体格もいいイケメンすぎてやばい
ダンスやお芝居も良いけど歌も良いし!
高身長イケメンクリスチャンってだけで見る価値あるのに、役にピッタリなのでぜひ見てほしい。
特に、一幕のニコニコしてる甲斐クリスチャン最高すぎてハマってしまった。
カジュアルな雰囲気でアメリカン。
歌ってもアメリカン。
日本語の歌なのに、何故かアメリカンぽい歌い方になるのすごいw
芳雄さんはポップス歌ってもミュージカルっぽくなるので対極的かも。

甲斐さんの回のチケット、1枚しか持ってなかったのを10枚追加しました……だってイケメンなんだもの……
なお、芳雄さんの回は19回行きました……だって芳雄すごいんだもん...…

音楽、ダンス、セット、演出、衣装、どれもいいけれど脚本は割と普通。
演出でドラマチックに仕立てているだけでかなり普通。
でもちゃんと泣けるのですごい。

※ここから先は内容のネタバレになるので、見たくない方はお気を付けください。


ムーランルージュの感想をどこから書こうか悩む。
全部書こうとすると相当長くなるくらいの回数を見ている。
何せ30回。
見た組み合わせの内訳は
望海芳雄  9回
平原芳雄   10回
望海甲斐  5回
平原甲斐  6回

ムーランルージュの中で私が一番好きなところを書こうと思う。

私がこの作品にはまった理由として、一人の女性を二人の男が取りあうところが大きい。
寝取るとか、そういうの大好きなんですよね!!!
NTR大好き!
実際にあったら嫌だけど、演劇ならファンタジーなのでOK。

デュークさん、「寝取られ男にもならない!」とか言うけど、しっかり寝取られ男なんだわ。
最高。
クリスチャンが寝取るんだよ。
体的にはデュークの方が寝取ってる感じだけど、精神的にはクリスチャンが勝っているもんね。
しかも、ロートレックもサティーンのこと好きじゃん!?
寝取りどころか逆ハーまであるじゃん……
やっぱりこのNTR設定は個人的にポイント高いです。

それ以外にもムーランルージュには良いところがいっぱいある。
まず、好きな場面もいくつかある。
私は今回、どの組み合わせも好きとは書いたが、特にハマってしまったのは望海井上の組み合わせの、二幕、ROXANNEからのCRAZY ROLLINGを歌うところ。
このCRAZY ROLLINGが好きすぎて、ここの芳雄に17,000円払ってもいいと思っているし、私はここを見るために通っていたと言ってもいい。

ROXANNEでクリスチャンが「首筋に口づけ」とか歌うところがある。
いつも「そうだな、伊礼デュークはサティーンの首筋に口づけしとるもんな」と思いながら聞いちゃう。
Kデュークは耳元で囁く系で、これもまたエロくて良い。
ロクサーヌの演出で、言われて気づいたんだけど、「赤いライトが怪しく照らす」って歌うところがある。
赤いライトが~の歌詞を歌ってるときは一度も照明が赤くないwww
白。
それを知ってから観劇すると、本当に赤いライトが~って歌いだすときは、絶対照明の色が白に変わっちゃうのを確認して見てしまう。
他の時は赤いんだけどね。

でもこれだけは信じて 愛してる

と、クリスチャンが舞台奥に下がりながら歌った後に、デュークとクリスチャンのガチンコバトル対決的なところがあるんですよね。

デュークが「君は酒の飲み方を覚えた方が良い。恋愛の仕方も」とか偉そうにクリスチャンに言うんだけど……

そんな偉そうなこと言っても、お前の女すでにクリスチャンに寝取られとるからな!?って突っ込みたくなっちゃう。

公爵、あなたこそもっとクリスチャンに女の口説き方を学ぶべきだ。

この後のクリスチャンはサティーンに振られて(もちろん、デュークの手前心を鬼にしてそうせざるを得なかっただけ)、ヤンデレ化と言うか闇落ちって感じになっちゃう。

ヤンデレ好きにもオススメです!

ヤンデレの度合いは、芳雄クリスチャンの方が闇堕ちしてて、やばさが際立ってます。好き。
このクリスチャンを振る場面の、望海サティーンが可哀想なんだ……
貼り付けたような笑顔の裏で泣いてるのがわかってしまう。
デュークに腕をつかまれるところも可哀そうで見てられない。

そしてこの後よ。

私の大好きなCRAZY ROLLINGが始まるのは。

芳雄さんのCRAZY ROLLINGのヤンデレ闇落ちっぷりが本気で凄いんだわ。
甲斐さんの方だと憎しみとかデュークに対する嫉妬とか憎悪とかもありそうな感じ?
怒りとか感じるけど感情がそぎ落とされてるって思って見ていた。

芳雄だと完全に狂ってる。
そして色んな感情が複雑に盛り込まれている。
しかも、日によって狂ってる度合いと、怒りと憎悪のバランスを変えてくる……
劇中劇のセリフで「僕の心は壊れそうだ」とか言うけど、完全に最後のそのセリフを言う時点で壊れてる。
感情がごちゃ混ぜになっていて、薄ら笑い浮かべたりとかもあるし、表情の変化の仕方と歌い方が天才的で本当にやばい。

最初登場が、舞台の上手、奥の方に座っているので、上手サイド席だと見切れて見えない。
途中で歩いて中央、前の方に来るのでそうなると上手サイド席でも見える。
1階席A列の右端の方では真ん中に来るまでクリスチャンは見えなかった。
1分くらいは見えないので上手サイドは注意。

その後、ドラムのダン、ダン、ダン、ダン、という音に合わせてクリスチャンが歌いだすんだけど、ここの歌の入り方もカッコイイ。

胸の奥で燃え始めた 暗闇などもう怖くない

自分自身がもう闇に飲み込まれてますもんね。
そりゃもう、自分=闇って感じで怖くないだろうよ。
でもこっちは怖いわ、その表情(なお毎公演違う表情である)。

どうやって君を連れ出そうか 見くびるなら覚えておけ

ここも好き!!

ここの歌い方聞くとわかるが、連れ出したらそのままサティーンを監禁しそうな勢い。
甲斐クリスチャンだとワンチャン安全な場所まで2人で逃げて幸せになれそうではあるが...…
歌い方も日によって違ったが、手を口に当ててたり、目つきがやばかったり、色んなパターンがあったかと思う。
どの回のこの場面はいつも好きだった。

愛の傷跡 苦しみの雨音 もう聞きたくない

ここは上手の方に移動して歌うんだけど、本当に苦しそうに、叫んでるように歌うので、私の涙腺は決壊していた。
このあたりの芳雄クリスチャンの表情の変化の仕方と、歌い方が本当にすごすぎて圧巻。
いくら感想書いたところで1mmくらいしか凄さが伝わらないので、実際に見てほしい。

望海サティーンが「もう何も聞かないで」と下手で、鏡台に縋り付いて死にそうになりながら歌うところも好き。
平原サティーンだと執念で生き残れそうにも見えるけど、望海さんは死にかけのお芝居も上手い……

上手の方で「出会わなければ良かったのにと」歌いながら、どこかで手に入れた銃弾を見つめる芳雄クリスチャンもやばい。
相手を道連れにして自分も死ぬ気か?って感じなんだけど弾はひとつだけなのよね……意味深。

そして、下手の方で、「ヒーローたちはどんな危険な時も~」と歌いつつ、銃に弾をつめる芳雄クリスチャンの表情もヤバイ。
この辺も少し笑うときもあったりして、やっぱりもう精神が病んでる。
甲斐クリスチャンの場合はここで「偶然じゃなくやり遂げたら 死んでも構わない」って歌いながら死んでもかまわない、の時に左手に持った銃を自分のこめかみに当てたりしてかっこいい。甲斐クリスチャンも大好きだ。

そして「愛し愛された日々 完璧だったふたり」と芳雄クリスチャンと望海サティーンとバックのコーラスが一緒に歌うサビの部分が最高なんだーーー!!
ここで泣く。

嘘つきました。実際にはこの前から、ロクサーヌからずっと泣いております。
泣くからちゃんと歌詞覚えてなかった。
今は覚えた。

最後の劇中劇が始まって、芳雄クリスチャンの登場時、コツコツコツ…と靴音が響く。
芳雄さんて靴音まで良いんだよ。

「僕の心は壊れそうだ」

「僕を見て……僕を見てサティーン……」

銃をサティーンに向けていたのに、自分の胸に銃口を向けるクリスチャン。
それを止めようと「愛してる」とCOME WHAT MAYを歌うサティーン。
ここ好き!
望海サティーンだと間があまりない感じですぐ「愛してる」って歌い始める。
それが本当に心にぐっと来る。
平原サティーンの場合は望海サティーンより少し間がある感じ。
手を伸ばしてそんなことしないでと止めるように。
平原サティーンの歌い方も好き。

ここの「僕を見て」って言う芳雄クリスチャンが、もう泣いてるんだよね。僕の心は壊れそうだって言ってた時は目が死んでて光がない感じ。
そこからのコレ。
感情揺さぶられる。
ここのシーンは少し上手から見ると、クリスチャンの表情が良く見えるのでお勧め。
この辺はずっと泣いちゃうので、サティーンのお芝居とか歌でも泣くので、ハンカチは必須。
二幕始まる前にハンカチを握りしめておいてください。
絶対泣く。
ほぼ絶対。

サティーンが死ぬとき、クリスチャンに抱きかかえられるように、座ったクリスチャンの膝の上に頭をのせられて、そして最後は息を引き取るのだけど、ここは絵的には甲斐クリスチャンが好き。
だって足が長すぎるんだよ。甲斐クリスチャン。
芳雄クリスチャンの方が何故かハッピーエンドっぽさを感じる……

甲斐クリスチャンだと、残された甲斐クリスチャンが可哀そうに思ってしまう。
何故だろう。

でも甲斐クリスチャンはすぐ良い思い出として昇華しそうで、芳雄クリスチャンだと一生引きずりそうなんだわ。
何故だろう。

先日、芳雄が好きな皆様とお話しする機会があったのだが、ここのサティーンが崩れ落ちる時の芳雄は、サティーンのスカートの裾をさりげなく綺麗に直して抱きとめるって話題になった。
裾が捲れてたりすると直してあげるんだよね。
私もそれは見てて思ったんだけど、やはりみんなチェックしていたんだね!
顔についた紙吹雪もさりげなく取ってあげる芳雄も、みんな大好きなのわかる。
顔にかかった髪の毛をかき上げるようにして、手のひらの内側で紙吹雪を取ってあげてるんだよ……

ちゃんと相手役の綺麗な顔の死に姿を、観客に見せようとする芳雄……
それを悟らせないようにお芝居として見せる芳雄……
ラグタイムのお稽古をしながらムーランルージュに出る芳雄……
すべてが すべてが すべてが計算されているのにそう見せない芳雄……
すごい。

サティーン的には、みんなにクリスチャンの歌を届けることができ、最後は好きな人の腕の中で死ねたからハッピーエンドに感じる終わり方。

最後にまたCOME WHAT MAYをクリスチャンが歌って、ここでも涙出ちゃう。

LADY MARMALADEの歌……

HEY SISTER, GO SISTER,SOUL SISTER, FLOW SISTER...

暗転して終わる……

このあとは最後の楽しいショーがあって盛り上がり。
一体感もあって中毒性が半端ない。
最後は銀テープと花吹雪が舞う。
銀テープは実は最初のオープニングでも、ジドラーが客席に向かって杖を向けてそこから出てくる。
私はこのジドラーの杖の中から出てくる銀テープが欲しくて、座席的に狙える日にゲットできて大満足。
他の日でも最後のアンサンブルキャストの杖から出てくる銀テープもゲットした!
F列くらいからM列くらいまでのセンターブロックならば銀テープゲットのチャンスあり。特にH列当たりは結構いいかもしれない。
E列より前は難しいかも……?

私が好きな一番書きたかった場面の感想は書いてしまったので満足!
ここからは最初の方からざっとムーランルージュの好きなところなどを振り返ってみようと思う。

なんと、ムーランルージュは10分前からキャストが登場する。
プレショーっていうのかな。
ゆったりとした動きでキャストが色んなことをしている。
キャストが出てくる10分前からは写真撮影や動画撮影は禁止に。
一階席から後ろを見ると、カウントダウンの時計が見える。

これもムーランルージュの特別仕様になっている。
キャストが出てくる前から音楽は流れていて、ライトも動いていて客席を照らし、雰囲気があって良い。
5分前くらいになると、アンサンブルのお姉さん二人が剣を飲みこむように見えるマジックやってくれる。
この辺ですでに、ムーランルージュの世界にどっぷりと入れる。

時間になると、静かにクリスチャンが上手から登場。
下手に向かってゆっくり歩いて行って幕が上がる。
ここ、甲斐クリスチャンの場合、身長がかなり高いのでムーランルージュのロゴのネオンが下がっているのだけれど、ほぼ頭とネオン同じ高さじゃない?なんて思ってしまった……

効果音に合わせて上手側を向くクリスチャン。幕が上がるときの両手の動作も好き。

4人のダンサーのシルエットが浮かび上がり、Lady Marmaladeの曲(ムーランルージュのテーマソングというか主題歌?)で、いきなりダンスと歌が始まって最初から盛り上がる。
最初から楽しい。
大盛り上がりのオープニング。
みんなでカンカンなど派手なダンスシーンが楽しい。

デュークが登場し、舞台の照明が青く変わり、白いライトの光線が13本くらいデュークに向けられるところもカッコいい。
ここは1階席の方がライトの線がくっきり見える。
2階席だとあまりはっきり見えないんだよね。
金は正義~とか歌う。

愛なんて何にも足しにはならないのさ
金で買えないもの そいつらには用無しだ
金が正義

って歌う割に、金で買えないサティーンの心は欲しがっちゃうわけ。
デュークって最後は振られてしまうし、不憫に思ってしまう。

その後はボヘミアンの3人組登場。
ここはクリスチャンたちがかなり踊る。
ロートレックも杖使ってるはずのにめちゃ踊りますやん。
上野ロートレックは腰が引けてる感じで踊ってるのが可愛い。
上川ロートレックはキレッキレなダンスを披露してくれるが、杖……使ってましたよね……?
そんなに踊っていいのかよ、ロートレック。
決めポーズの後拍手がおこるのだが、芳雄さんの場合はセリフまでの間が長くて、観客からの拍手を欲しがるw
拍手の後の「なんてすごいんだ!」が持ちネタになりつつある芳雄さん。

そしてやっとサティーンが登場か!?と言うところでクリスチャンの回想シーンが入る。
じらしプレイ感が半端ない。
仕方ない。
サティーンはラストです。彼女がトリです(by ジドラー)。

ここの場面、なんとムーランルージュの前楽でトラブルが発生してしまった。

「船を降りた僕はエッフェル塔やルーブルには行かないでモンマルトルに行った」

と、クリスチャンが語って、ロートレックとサンティアゴの二人にモンマルトルで会うシーンなんだけど、クラブのセットのまま動かず。
場面転換がトラブルでできないまま、甲斐さんはセリフ続けて、下手で(すでに通常ならバックはモンマルトルになってるとき)花売りもいないから花売りから花をもらうこともできず、そのまま、セリフを言いきって下手にはけた。

アナウンスが入って一時中止に。
再開は20分くらいたってやっと。
幕があがり、上手からロートレックとサンティアゴが座った状態で、セットごと移動してきてシュールだった。
通常は、クリスチャンが下手にはけるときには、すでに舞台にふたりがいる。

舞台機構トラブル、実は私、30分くらい止まった時も経験してまして。
その時はCrazy rollingの前で……あれも待つのがきつかったな……
その時の話はまた後ほど。

モンマルトルの場面では、ロートレックとサンティアゴが「ボヘミアンラプソディ」と言う、歌のある演劇を考えているのだが、この二人にはラブソングを作る才能はない。
サンティアゴの「丘を越えて アンデスのコンドルの雄たけび」って歌はさすがにひどいと思うwww
中断してしまった回はアドリブで、袖で歌詞を考えてたから遅くなったとか、考えた割にそれはひどいだのとアドリブがあり。

そこに颯爽と、舞台奥の中央に登場するクリスチャン。
振り向くと「丘を越えて~このサウンドオブミュージック」と歌う。
ここの芳雄クリスチャンの歌い方が好き。
バイオリンの音色みたいに響く声でとても綺麗。
この歌を聞いた、恋愛ソング才能なし二人組から、何か歌ってなどと言われて披露するクリスチャン。

「天才だ!」

二人がクリスチャンを褒め、矢継ぎ早に質問すると、クリスチャンは「息を吸うように」ラブソングが作れて、詩も曲も書けるシンガーソングライターだとわかったのだった。マジ天才。

3人で盛り上がって馬鹿げた計画を立てて、ムーランルージュに乗り込む。
その計画はサティーンに歌を聞かせて、気に入ってもらってショーをやるというもの。

そしてやっとサティーンの登場。
ブランコで上から降りてくる。
この時のドレスがめちゃくちゃ高そう、
お高そうな鳥の飾り羽がいっぱいついてる。
しかも、このドレスすぐドレス脱いじゃうwww
この数分にいくら金かかってんだよーー⁉️
そりゃ赤字にもなるわよ、劇中のムーランルージュ……
このブランコ、幅が普通に狭いし、座るの怖そう……命綱のベルトがついているとはいえ。

ブランコから降りて、サティーンのダンスと歌が始まる。
ブランコの上でも歌ってるけど、降りてからが本番って感じ。
本当に輝くダイヤモンド!
ピカーっとダイヤの輝きのように光る、バックのダイヤの舞台セット。
しかし。
ここの後ろにあるダイヤ形のセット部分が、ピカッとライトが反射して、全体が白く光るのが見れるのは二階席のセンターだけかも。
場所によっては全然光ってなくて、普通の鏡みたいだった。
上手側に座ると右側のダイヤ部分だけ、白くライトの光が反射する感じになる。

ビヨンセのSingle Ladiesの曲のところも好き。
望海サティーンはダンスも歌も最高だし、とにかくうまい。
ダンスがキレがあってかっこいい。
特にセンブロの席だとダンスのフォーメーションが綺麗に見れて楽しい。

平原さんは歌がガツンと来てすごいし、ティファニーって言うところの発音とか好きすぎる。
特にブラックスターの発音のところ、かっこいい。
ウインクもしてくれる。

サティーンが途中、うずくまってしまうとき、ニニがそばに来てくれてサティーンを心配する所があるのだが、ここで、XB列の席だった時は藤森ニニの「サティーン」って呼びかける声が聞こえたので驚いた。
スピーカーからは聞こえないのかも?
ちゃんと声認識できたのは1回だけ。
私の耳が悪いのか、マイクがオフになってて前方じゃないと聞こえないのか謎です。

そのあとは、持ち直し、ゴージャスな歌とダンスでみんなを魅了するサティーン。
サティーンの出番の後、ジドラーとサティーンの会話で、
サティーンがクリスチャンをデュークと勘違いして物語が進む。
ここでサティーンが「ママの仕事ぶりを見てて。にゃーん」と言いつつ猫のポーズするのが可愛すぎる。
平原さんはまだわかる。
あの望海さんがにゃーんやぞ!?
望海さんがにゃーんなんてやるの聞ける作品ムーランルージュしかないでしょ!
俺の愛は枯れない〜♪って格好良く歌ってた望海さんが(ONCE UPON A TIME IN AMERICAの歌)、にゃーんってやる世界線に私がいることが信じられない気持ち。

にゃーん

クリスチャンにも聞かせてあげたいにゃーん。
でも、クリスチャンはサティーンのしぐさはちゃんと見ていて、ボックス席でマネするクリスチャン可愛いです。
声は届いてないと思うけど。
この後クリスチャンとサティーンが出会って、

Shut up  and dance with  meってサティーンに言われて一緒に踊って歌ったりして楽しそうなクリスチャンが良い。

その後のfireworkの歌。ここの歌い出しは望海さんの歌い方が好きすぎる。

まるで私 紙切れみたい すぐに崩れる トランプのおうち

って切ない。
望海さんの歌って、お芝居しながらそこに感情を乗せて歌っているように聞こえるのでしんみりとしてしまう。
しかも、望海さんて細いので、歌詞と一致しすぎて泣けてくるんだよね……

勘違いしたまま、象の部屋に行くクリスチャン。

「どうぞお入りになって」

と、サティーンが部屋にクリスチャン招き入れ(平原さんだとどうぞ入ってというセリフになる気がする)、ここでのテンポのいい下ネタのお芝居が面白い。

立ったまましたいと言うクリスチャンに、サティーンが立ったままHなことをするのかとお尻をクリスチャンに向けたり、クリスチャンが学校でも習ったし練習もしたって言うところが面白いw

特にここは望海井上組が好き。
芳雄さんがいっぱい練習したと言いながら、手を動かす動作をするのだが、望海さんもそれに合わせて手を少し動かして「練習!?」って聞き返したり楽しい。
お互い勘違いして会話が噛み合っていない。

望海さんのあの、レースのガウンと言えばいいのかな?あの衣装のさばき方がすごくキレイ。
最初のころはやってなかったと思うんだけど、途中から「立ったままやりたいな」のあとのポーズで、望海さんはさっとガウンまとめて、脚が見えるように綺麗に椅子の背もたれに置くんだよね。

公爵をこの部屋に呼ぶ場面では、下手側の長椅子の上に乗るときに、ふわっと綺麗に裾を展開し、広げさせ、さらに紙吹雪が4枚くらいエフェクトのように綺麗に舞った時があって見とれてしまった。
お芝居の上手さって、こういう衣装の使い方にも出てくる。
伊礼デュークも立ち去るときに、コートの裾をわざと手で持ってばっとはためかせたりするけど、ああいうのも好き。
芳雄さんも、さりげないコートの裾のさばきかたが上手いw

クリスチャンが「想い 上手く 隠せない」
と言ってありのままでいいのよとサティーン。

クリスチャンは

稼ぎもないのに 夢見ている 君と住む家が欲しいんだ

と想いを込めてYour Songを歌うんだけど、これがまた最高。
歌詞が良すぎる。
「生まれる前から知っていた」のあたりとかすごく好き。
この場面の最後のキスシーンはかなり濃厚。

歌が終わり、二人がキスに夢中になっていると、ノック音が鳴り響く。
ジドラーと公爵が来てしまい、そこでクリスチャンが公爵閣下ではないことを知るサティーン。
別の演目でトート閣下はやってますけどね(芳雄)。甲斐さんは殿下だけどw
ここではただのクリスチャン。

前楽の舞台機構トラブルのあった日、このノック音がYour songの場面でなってしまった時があってヒヤリとした。
ジドラー早すぎるってwと思った。

クリスチャンはサティーンに促され、自己紹介で自分はシンガーソングライターだと言うのだが、ここは平原甲斐組が面白い。

平原甲斐組だと、甲斐クリスチャンが「singer songwriterと言った方がいいかな」っていうところは、完全にアメリカンな発音。
それに合わせて平原さんもアメリカンな発音で「そう、singer songwriter!で……」と説明するのが面白い。

そして、最初はやってなかったんだけど、望海甲斐組でも、甲斐クリスチャンの真似をして、望海さんが黒いレースのガウンの裾を翻しながらsinger songwriterって言うようになって可愛かった。

ここのSO EXCITING!は歌に合わせて、即興で公爵にプレゼンをする場面。
夫を連れて行って観劇したときに、どこが面白かったが感想を聞いたら、ここが一番面白かったと答えていた。

この場面はアドリブが色々あって面白い。
特に好きなものが平原芳雄の時にある。
下手側で平原さんの口紅がキスで乱れ、それをハンカチで拭いてあげたりするところ。
平原サティーンの唇の上の部分などを、芳雄さんが白いハンカチで、拭いてあげる。指でちょんちょん触って拭くときもあった。

後は「公爵お願い、夢かなえてよ」って終わった後に、ロートレックが吹く紙吹雪(追い紙吹雪するときもあって、私が見た最高は3回ふーって紙吹雪吹いてたw)を、伊礼デュークは帽子を逆さまにし、紙吹雪を捨てる。
ここで一度、胸元に入った紙吹雪を出した時もあった。
胸元から出すバージョンはレアw
でも前楽では帽子からもだして、胸元からも出したw
まさかのダブル。

あとはアドリブではないが、サンティアゴが太陽持つ場面。
太陽が中井サンティアゴだと逆さまだったり、太陽の顔の向きが横だったりすることも多かった。
中河内サンティアゴはきっちり真っすぐ太陽を上げていたw
中井サンティアゴと中河内サンティアゴは細かく違うところあって面白い。
例えば、藤森ニニと中河内サンティアゴで、二幕の椅子の上で藤森ニニが踊って椅子から起き上がるときに、前髪が立ってるときにそっと、中河内サンティアゴが前髪を撫でて直してあげたりしていた。やさしい。

劇中劇の時に、ロートレックがデュークと少し言い合いになって、ロートレックが「革命を起こそうとしているのです」といった後に、サンティアゴが「Viva la revolución」っていう所。
中河内さんは椅子の上で、中井さんは普通に言うやつ。
発音も中河内さんはさらっと言うけど、中井さんはnの発音が強いw
見た目も濃い中井さん、発音のアクセントも癖が強いw

キャストによってお芝居や若干セリフの言い方が違うのも面白いなと思う。ムーランルージュは。

さて、公爵はサティーンを気に入って部屋を出ていき、何とかなったと喜ぶ一同。
ジドラーとボヘミアン二人が出て行ったあと、クリスチャンがサティーンに話しかけようとするが、サティーンは「ことをややこしくしないで」と拒絶。

「一緒に踊ってくれてありがとう」

そう言い残して、クリスチャンは部屋を去る。
ここの甲斐クリスチャンの嬉しそうな表情のあと、ドアノブに手をかけて出ていくときに辛そうな表情に変わるのがたまらなかった。

ドアが閉まって、望海サティーンは振り返りドアの方を見るんだけど辛そうな表情。
でもすぐに鏡台の方を向いて「なんてすばらしい 君のいる世界」って幸せそうな表情を浮かべて歌う。ここ好き。
ここの場面は特に望海甲斐組が好きなので、いつもじっくり見ていた。

この後デューク登場。
「自己紹介から始めよう~」と歌いだす。
自己紹介とかいう割に、自分はすべてを持ってると自慢するだけで、自己紹介になってないw

当ててみな 俺の名前を

とか歌いだしたときには、みんな心の中でツッコミを入れただろう。
自己紹介なんだから名前くらい言えや、と。
結局名前を言わないまま終わるし。
ここでデュークは面倒くさいやつだし、うざい奴やなってのがわかる。

デュークとサティーンの場面の後は切り替わって、ロートレックがクリスチャンに、過去のサティーンの話を聞かる。

「彼女の人生は彼女のものだ そっとしておけ」

と諦めるように促す。
ここがいつも解せぬ。
ロートレックがNATURE BOYと言う曲を歌ったそのあと、手のひらを反すんだわ。
ロートレックは障がいがあって、サティーンに自分の想いは伝えていない。歌を歌った後は、クリスチャンには後悔するなと背中を押し、サティーンのもとへ送り出す。
歌う前は諦めろって言ってたじゃん!?
なんで一曲歌った後、やっぱり行ってこいってなるの?
想いを伝えることすらできなかったロートレック……
自分と同じような気持ちになるくらいなら、クリスチャンには玉砕してもいいから頑張ってほしかったのかなぁ。
ロートレックの気持ちを考えるとしんみりする。

そして、この後は大盛り上がりのELEPHANT LOVE MEDLEYの曲の場面が始まって、それで一幕終わるのだけど。
ここの平原サティーンがかわいくて最高なんだ!
平原サティーンの好きな場面多すぎるんだが、ここは特に可愛いし毎回幸せな気持ちになる。
平原サティーンのアドリブが多くてそれも全部紹介したいくらい……
すでにここまでの感想文で13,000字を超えていて、かなり長いうえに、ELMの場面は好きすぎて語ると長い。
長くなりそうなので一度ここで区切ろうと思います。

ムーランルージュの感想その2も近いうちにまとめるつもり。
一番書きたいところは書いたし、感想文って基本的には好きなところだけ買えばいいと思ってるので。
平原サティーンのELMの場面はかなり書きたいことが多すぎるので次で書く!
ELMは甲斐クリスチャンの距離が近いイチャイチャ感も好き。
平原甲斐組が良かったのよ、ここは。

こんなに長いのにここまで読んでくださったそこのあなた、ありがとうございます!



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