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第5章 浄化の後に残ったもの

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こちらの記事は、連載です。
先に以下よりお読みください。

NY滞在期〜過去を振り返る[無料記事] 
第1話 自分に本気で向き合うことになったNY[無料記事]
第2話 泣いてばかりいたNYの冬
第3話 喜怒哀楽のバランス欠如
第4話 「哀」の感情の根幹
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ごめんなさい。

と、ずっと罪悪感を抱えてきて、
泣いて泣いて泣いていた先に、
精神構造上の潜在意識の層に、
私が持っていた人生の「コンテクスト」※が
見えてきていた。

※人生の背景、とか人生に付けた意味、
人生を送る際の、根本思想みたいなもの。

私のような「卑怯者」は幸せになってはいけない。

という罪悪感と

こんな家族に生まれたから、私の人生は最悪なものになった。

という被害感情とを
無意識のうちに採用していたのだ。

これじゃあ、自分で自分を
苦しめるわけだよ…!!

・・・・・

哀しみを吐き出して吐き出して

浄化が進んできたときに

ようやく景色が視界に入ってくるようになった。

それまでも、

NYという街は、刺激的で

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センセーショナルで

インターナショナルで

エキゾチックで

長期で滞在したからこそ分かる

NYの独特の、麻薬的な魅力を

存分にわかっていたつもりだった。

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でも、これまで封じていた

「哀」の感情を、

これでもかと解放していた後に

目に見えた景色は、

全く新しく、美しく見えたのだ。

こんなに世界は綺麗だった?
こんなに世界は優しかった?
こんなに世界は柔らかかった?

ハドソン川に差し込む朝日

NY5番街のビル群の間から見える夕陽

先進的なアート街チェルシーのカフェ

ブルックリンビレッジ越しのNYビル群

街の中心にそびえ立つエンパイアステイトビル

NYを見守る自由の女神

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全部全部全部

見馴れていたはずなのに

今度は、

今まで気づかなかった

世界の奥深さと美しさに感動して

涙が溢れる。

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仲間がいてくれること、

人の優しさに感動して

涙が溢れる。

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私は、「哀」を閉じ込めることで、

他の感情の幅も、

封じてきたのかもしれない。

世界はこんなにも慈しいなんて知らなかった

世界はそれまで

敵はがりで、信じがたく、

大切なものは

いつか離れていなくなるし

生まれたいなんて思って生まれたわけもなく

いつのまにか生を受けていた

生きなくちゃいけない

なぜ、生きなくちゃいけないの?

という世界が

こんな美しい世界を体験したい

もっともっと世界の素晴らしさを知りたい

生きていなければ

生まれてこなければ

こういう感情さえも感じることはなかった

こんな景色に出会うこともなかった

この素晴らしい世界の美しさを
伝えずには死ねない

生きる目的を明確にできたのも
NYという街と出逢いだった。

あの時、NYに行かずに

感情に蓋をしたまま生き続けていたと思うとゾッとする。

感情を剥がすだけに

自分という本質に向き合わせる街。

自分に嘘をついていては、生きられないのだ、と

身を以て体験した数ヶ月。

本質的に生きること。

自分に正直に生きること。

そのことのきっかけは、全部、この街が与えてくれた。

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#卑怯者 #罪悪感 #正直に生きる #世界の景色 #感情のふた #感情はがし #光が射す方へ

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