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脳卒中患者のADL

タイトル(和訳)
脳卒中患者のADL(Activities of Daily Living)パフォーマンスの変化に関連する要因分析

著者名
キム・ヘウン、チョ・キフン

雑誌名
BioMed Research International

公開年月日
2023年12月23日

研究の問いや目的

この研究は、脳卒中患者のADL(Activities of Daily Living)パフォーマンスの変化(改善)に影響を与える要因を調査することを目的としています。

研究や実験の方法と結果

2019年から2022年にかけて韓国のリハビリテーション病院に入院し、退院した123人の脳卒中患者のデータを利用しました。ADLの韓国版改訂バートル指数(K-MBI)と痙縮(改訂アッシュワーススケール)、筋力(徒手筋力テスト)、歩行能力(機能的歩行カテゴリ)、認知機能(韓国版ミニメンタルステータス検査)、上肢機能(徒手機能テスト)、およびバランス機能(ベルクバランススケール)の相関関係を分析しました。また、リハビリテーション3ヶ月後のADL変化に影響を与える要因を特定するために重回帰分析を実施しました。

結果として、バランス機能(r = 0.925, p < 0.01)および歩行能力(r = 0.921, p < 0.01)はADLと強い正の相関があることが示されました。重回帰分析では、上肢機能(β = 0.494, p ≤ 0.001)、認知機能(β = 0.197, p = 0.008)、およびバランス機能(β = 0.163, p = 0.029)の変化がADLの変化に影響を与えることが明らかになりました。

研究や実験の結果から得られる影響

この研究は、脳卒中患者のリハビリテーションにおいて、上肢機能の回復と認知機能およびバランス機能の改善がADLの独立性向上に重要な影響を与えることを示しています。これにより、治療プロセスにおいてこれらの要因を取り入れることの重要性が強調され、より効果的なリハビリテーション計画の策定に役立つと考えられます。

この論文の結論

上肢機能、認知機能、およびバランス機能の回復は、脳卒中患者のADLの独立性向上に大きな影響を与えることが確認されました。これらの結果は、脳卒中患者の予後予測および治療介入のための基礎データとして役立つと考えられます。

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