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特捜部Qシリーズ

今年は映画を100本観ることが目標です。
そんなわけで、面白い映画を見繕っては録画、視聴する日々を送っているひめのです。

時代から取り残されている人間なので、アマプラやらネットフリックスは使わず、CSのザ・シネマ、ムービープラス等のお世話になってます。

今年はほっこりした映画が観たいな☆とか思っていましたが、新年一発目から全くほっこりしていない『特捜部Q』シリーズを観始めました。
こういうサスペンス、ミステリー系が一番好き…
ほっこりおしゃれ映画なんて知るか。
ネタバレがっつりありのレビューを書いていきますね。

まずは一作目の『特捜部Q 檻の中の女』。

殺人課から未解決事件の資料整理をする部署に左遷されたカール。
このカール、無口で無表情。
敏腕なんだろうけど、人の話は聞かないしせっかち。扱いづらいやつ。
部署には一人きりかと思いきや、アサドというアラブ系の部下がいます。
アサドは最初こそ爆音で音楽を聴いていたけど、とても冷静で穏やかで人当たりも良くてまともな人。

まずここが気に入りました。
バディものの刑事ドラマ、映画なんてたくさんあるけど、大体性格の違う二人が反発し合いながらも徐々にお互いを認め合い、最後に犯人逮捕!みたいの多いよね?
これは違う。
カールが取っ付きづらいのは間違いないけど、アサドは反発することはない。
お互いの長所を活かしながら捜査を進めていく。
この描き方は自然でいいなぁと思いました。

解離性障害の被害者の弟に話を聞くために、療養所へ通って心を開いてもらおうと努力するアサド。
こんなことはカールには無理無理。
絶対できません。
カールだっていいところはあるよ。
特殊能力かってぐらいに勘が冴え渡る。
アサドなら見逃してしまうから、やっぱり二人はバディを組んでこそ真価が発揮されるんだろうな。

被害者は五年間暗い加圧室の中に閉じ込められていたわけだけど…
想像するとぞっとする!
私は閉じ込められるのが本当に苦手で、車の後部座席もたまにパニックになりそうになるぐらいで…
あれ、やっぱり何かの病気ですか?
閉所恐怖症的なやつ?
だから私が同じことされたらたぶん死んでます。
一年ももたない。

犯人には被害者を狙った事情があった。
子供の悪戯でも許されることと許されないことはあると思う。
悪戯自体は些細なことだし、もちろん裁判で裁かれるような案件でもないから犯人としては自分の手で復讐するしかなかったかな。
ちょっと同情しました。

バディ同士喧嘩もしないし、派手なアクションもないし、地味な作り。
だけど堅実にサスペンス映画を作りましたって感じがして、私は好きです。

ところで北欧系の名前、全然覚えれないねw


二作目『特捜部Q キジ殺し』も観ました。
キジ殺しって意味は娯楽目的でキジを撃つこと、意味もなく行われる残虐な行為の意味らしいです。

その言葉の通り本当に胸糞悪い連中が出てきます。
一作目の犯人と違って、連中は気の向くままにひどいことばかりしている。
まるで自分を中心に世界が回っていて、自分が楽をするため楽しむために他の人間は存在するような振る舞いっぷり。
ここまでのクズはドラマや映画でもなかなか見かけません。
クリマイに出てくるシリアルキラー達も悪いことはしてるけど、過去のトラウマや病気になったせいってことが多いのに、この連中はそんなトラウマなんて一切ない。
生まれつきのクズなのかしら。

一作目の事件を掘り起こして解決して、少しは特捜部Qの立場も上がったのかと思いきや、まだ疎まれている様子。
だけど上司は味方してくれるし、無能だった同僚は友達ヅラして出てきます!やったね☆
さらに新しい秘書にかわいいにゃんこにメンバーが増えました。

北欧系の名前は相変わらず覚えられないけど、この作品のキーになったキアステン、キミーの名前は忘れられない。
やってたことは連中と同じだけど、少なくとも彼女は人殺しはしてないし(あの時点では)、学生時代にしてきたことに後悔して罪悪感も持っている。
裏切られて傷付けられて、二十年も暗がりで暮らしてきた。
そんなキミーにカールは優しい。
めろめろに優しい。
他の人には塩対応がひどいから、キミーへ一生懸命話す様がめろめろに優しく見える。
そしてアサドはややカールに突っかかるシーンもあったね。
カールの言うことは無茶だからなぁ。仕方ないなぁ。

令状もなしに証拠を盗もうとするのはいただけなかったな。
デンマークには令状なしで得た証拠に証拠能力を認めてるのか??認めてないでしょ。たぶん。
もしかしたら、ラストシーンを先に決めてしまっていたのかもしれない。
カールとアサドを助けにきたキミー。
(これも御都合主義だとか言われてるのを見かけたけど、映画なんて御都合主義で成り立ってるじゃない)
そしてあの男を殺して、カールの前で自分も一緒に死ぬ、それを描きたかったら正攻法じゃ無理ですね。
個人的にはあの男は半殺しぐらいにして、あとは生き地獄を味わせてやればいいかなって思っちゃいました。
プライドは無駄に高そうだから、刑務所に入るなんて耐えられなくて苦しみそうかなって。

途中まではキミーの復讐の話かと思ってたんだけど、本当に愛してたんだな。
じゃなきゃ一緒に死んだりしないです。
しかも同じ火に焼かれるなんて死に方。


三作目ももう観たんだけど、長くなりそうなのでこの辺にします。

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