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生理バッジの是非

大阪梅田大丸で話題になっている生理バッジの話題
ある意味話題作りとしては成功したのではないかとは思う。
生理はオープンにするものではない・・・という価値観の中で育った私にとって保守的なイメージのあるデパートのこの試みはかなり衝撃的なものであった。
ましてや東京で成功した試みを関西で・・・という形ではなく、関西が初という試み。

東京と関西を比較すると・・・
まだまだ関西では性に関する話題に関しては乏しい
東京ほどイベント等も開催されていない。
そんな中でのこの試みはかなり勇気がいったのではないかと想像する。

そしても一つ驚いたのが、バッジの使用は自由意志であり決して強制されるものではないが、でも従業員からは多くの反対の声が出るのではないかと個人的には予想していた。
しかし、以外にも肯定的に捉えている社員が一定数いる印象であったことだ。
(これらに関する記事からのみの印象なので、もちろん記事が偏っている可能性もないわけではないが・・・)

ただツイッタ―を見ていて面白いなと感じたのは・・・
この取り組み全面否定ではないが、いざ自分がバッジを着用するかと言われれば躊躇するという人が多かったことである。
ちなみにそれに関しては私も同意見であり、生理をタブー視しない、隠したものにしないという意見には賛成だが、では自分がオープンにするかと聞かれれば悩ましいものである。


お客様に生理中をオープンにする必要があるのか?

私の一番の疑問はここである。
そもそもお客様に生理中であることをオープンにする必要があるのか?ということだ。
お客様に「大変ね ゆっくりでいいわよ」と労わってもらう必要があるのか?ということだ。

配慮を求めるのは会社や一緒に働いている同僚であってお客様ではないはずだ。
確かに立ち仕事が続くデパート勤務は生理中には辛いものであるのは想像に容易い。込み合っている時間であればそう簡単にお手洗いにもいけないだろう。

私自身も健診の仕事をしている時は長時間トイレにいけないのが一番の悩みどころであった。
受診者さんは長蛇の列(心電図検査は待ち時間が出来やすい・・・)もちろんトイレでも尿検査の為の受診者さんにすれ違う。
あまり知られていないかもしれないが、健診心電図に関しては時間30人や35人という時間設定が課せられている。その為半日で100人規模の健診だとお昼まではトイレ休憩もままならない。
下手をすると昼休憩が5分なんてことも・・・

今思えば・・・
あの時期にピルを選択しておけばよかったのだが・・・と思うがここは地方在住の悲しさ・・・
ピルを処方してくれるクリニックが非常に限られているのである。
ここは私の性格の問題でもあるが、長い付き合いになるのであればある程度その分野に精通した医師に出会いたいというのもある・・・

話しは戻して・・・
自分の体験を身近な例としてあげたが、デパートのスタッフさんも忙しい時間帯は休憩どころではなくトイレに行く時間すらないだろう。
そしてそれらは他の職種にも言えることである。
だからこそ従業員間で共有するという試みは必要なことではないかと思う。

生理期間中は無理して表で立ち仕事をするのではなく、バックヤードで座りながら出来る仕事をするというのも一つの方法だろうと思う。
社員間での生理期間の公表はそういう意味で役に立つのかもしれないとは思う。

ただ生理期間の長い短いや、生理痛の有無に関しては社員同士がアドバイスしあう事に関してはあまり賛同できない。
ネットやSNSにはトンでも情報も少なくない。良かれと思ったアドバイスが間違っていることも往々にしてある。
生理期間の長短や生理痛の有無、生理過多に関しては、何か婦人科疾患が隠れているかもしれないし、それらが不妊の要因になることもある。
自分の生理に不安がある場合は、婦人科への受診をお勧めしたい。


生理に関するトラブルは婦人科へ相談を

どこかのコラムで見かけたのだが、スタッフが生理中バッジをつけていることでお客様が生理に関する悩みを相談しやすくなる、声をかけるキッカケになるのではないか?という事が書かれていたが、本当にお客様は生理中というバッジで声がかけやすくなるのだろうか?

商品に関して何か気になる事があれば、生理中、そうでないに関わらずスタッフに声掛けをするだろう。

そして何より生理トラブルに関する相談はデパートスタッフではなく、婦人科医の医師へ相談してほしいと思う。
そもそもデパートスタッフが答えられる事は限りがあるし、生理痛や生理周期の乱れ等のお悩みにデパートで販売されている商品をお勧めされても困るところもある。

もちろん量が多い時に使いやすい月経カップはどれですか?やリラックスしたい時のお勧めのハーブティーはありますか?などの質問なら問題ないのだが・・・まぁ、正直これらも婦人科に行った方が良い場合もあるので中々難しいところであるが・・・

ただ生理に関しては様々な情報が飛び交う今、ぜひ適切な情報へのアクセスを人が集まるデパートが先導して行ってほしいと願うし、これらをデパートから発信することは大きな意味があると思う。
また、これを機に関西でも性や生理の事、そして不妊に関するイベントや話題が増える事を願ってやまない。

まずは百聞は一見にしかず・・・12月中に梅田大丸へ行ってこようと思う。



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