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「集中力はいらない」

2022年2月11日(金)読了

「すべてはFになる」「笑わない数学者」などの犀川創平&西之園萌絵シリーズの作者である森 博嗣さんの著書です。
たくさんの本を書かれていますが、私は上記のシリーズしか読んだことがない。。。

書籍に限らずいろんな作品や考え方はあくまでもその人の主観のよるもので、受け手がそれをどう捉えるかです。
自分には合わないとかおもしろくないからダメだではなく、たまたまそれが自分には合わないというだけです。
そういう意味では、この本に書かれている内容は私にとってはすごく納得感がありました。

「集中して何か(勉強・仕事・スポーツなど)に取り組むことはいいことだ」と当たり前に言われています。
私自身も自分に対して「今は集中する時だ」と言い聞かせたり、人に対しての「集中してやるから成果が出るんだ」とか言っています。
集中力は非常に良いもの・素晴らしい能力であって、失敗するのは集中していないからだとも言われたり、集中力を否定する意見は聞いたことがないように思います。

このように非常に良いものとして扱われている「集中力」に対して、それは本当はどういうものなのか、正しいものなのか、というように疑ってかかるところから始まっています。
「集中」の対義語として「発散」や「拡散」「分散」を挙げられ、考え方としてのその違いやひとつのことに集中しているときは発想は生まれないという話も出ています。

話はいろいろなところに広がっていき、「知る」「学ぶ」「考える」の違いについての話やたいていのことは「わかる」のだが言語として認識し伝えられないと「知らない」と判断されるという話であったり。
また、人生と仕事についてでは、やりたい仕事ができていないとか仕事場が楽しくないというのは仕事にライフスタイルを求めすぎているという話とか。

この本を読んでいて、最近私自身がそれなりにいろいろと考えてきたことと共感できることが多くあり、前述のようにすごく納得感を得ることができました。
たまたま手に取った本ですが、読んでよかったなと思える本でした。

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