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📖鵺の碑📖

2023年11月11日(土)読了

殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。

発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
(紹介文より)

17年ぶりの百鬼夜行シリーズの新作長編です。
発売日に購入しましたが、読み切るのに2ヶ月かかりました💦

いつもなら、関口さんや他のみなさんが、大きな事件に巻き込まれていき、呪いのようなものに取り憑かれたところを、最後に京極堂(中禅寺秋彦)が祓ってくれる流れですが、今作はちょっといつもとは違う感じで、登場人物がそれぞれの事件(事件と呼べるほどのもののなかったりしますが)に関わり、それが少しずつ繋がっていき、最後にひとつになってしまう。
いろんな仮説を立て、いかにも本物らしくまとまろうとするのですが、実は何も起こっていない。。。というような話でした。
(何も起こっていないこともないのですが。。。)

いつもの流れを期待して読むと、ちょっと肩透かしをくったような気持ちになると思うのですが、私個人としてはこの話もおもしろいなと思いました。
ただ、17年前からこの話を考えていたんだとすると、京極夏彦さんはすごいなと感じました。
うまくことばにできないですが。。。

さて、本作から新たな人物も加わっているので、次作はまたこの方が何かの事件に巻き込まれていくような話になるのでしょうか。
次作も17年後とかいわれるとちょっとつらい(私は80歳近くになってしまう。。。)ので、できれば数年内に読ませていただきたいです。
何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m

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